山本幸三地方創成担当大臣が、観光による地域創成において博物館は重要な存在であるが、学芸員はそれを阻害する存在だといったような趣旨のことを発言し、学芸員を批判したことが報道されました。

山本幸三大臣は、東大理科1類から東大経済学部に進学して卒業し、その後、財務省に入省し、コーネル大学へ留学してMBA(経営学修士)を取得し、衆議院議員になった人物です。

経済に強い方なので、博物館の学芸員が経済のことを考えいないと批判をしたのでしょうね。一方の学芸員は反発しているようです。

経済優先の考え方と、芸術至上主義の対立と言えるでしょう。

経済学と、美学芸術学は、水と油のように思われがちですが、最近では文化政策学・アートマネジメントという学問分野が盛り上がっています。

慶應義塾大学の美山良夫教授によれば、アートマネジメントとは、

「芸術・文化と現代社会との最も好ましいかかわりを探求し、アートのなかにある力を社会にひろく解放することによって、成熟した社会を実現するための知識、方法、活動の総体」

のことです。

文化・芸術を使ってよりよい成熟した社会を作っていこうというアートマネジメント(文化政策学)は、学部よりも大学院で盛んに研究・教育活動が行われています。

東大、藝大、東工大、早稲田、慶應などで行われています。

美術館、博物館、文学館、音楽堂、劇場、コンサート、フェス、写真、演劇、メディアアート、アニメ、マンガ、、、と題材は多様です。

中央ゼミナールからも、アートマネジメント分野の研究でどんどん大学院に進学して行っています。以下のような受験ターゲットがあります。

 

東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学、

東京大学大学院情報学環・学際情報学府社会情報学専攻、

東京大学大学院情報学環・学際情報学府文化・人間情報学専攻、

東京大学大学院教育学研究科生涯学習基盤経営コース、

東京藝術大学大学院音楽学研究科音楽文化学専攻応用音楽学、

東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科、

一橋大学大学院社会学研究科、

東京工業大学大学院環境・社会理工学院社会・人間科学系コース、

早稲田大学大学院文学研究科演劇映像コース、

慶應義塾大学大学院文学研究科美学美術史専攻アートマネジメントコース、

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科政策形成とソーシャルイノベーションプログラム、

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科エクスデザインプログラム、

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科、

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科   など

 

 

最近の人気分野です。

中央ゼミナールに

アートマネジメント・文化政策志望の方は、

お気軽にご相談ください。

 

『地域を変えるミュージアム』

例えば、地域活性化に役立っているミュージアムの分析の本としては、

玉村雅敏編『地域を変えるミュージアム』英治出版

アートと社会の関係性はいかにあることが望ましいのかを探求した本もあります。

竹中 平蔵, 南條 史生編『アートと社会』東京書籍

 

中央ゼミナールでは、昨年度だけでも10人以上の方がアートマネジメント、文化政策系の研究テーマで大学院に進学しています。

みなさんもいかがですか?