―知らないことは納得いくまでとことん追求、気になるものがあれば手に取り吸収。
小柳さんの“多忙な毎日”は中高時代も続く。

「その頃になると、演劇の情報を求めてカルチャー雑誌を読むように。クラスメイトがファッション雑誌を読んでいるなか、私は『宝島』や『スタジオヴォイス』を買いに本屋に走る、みたいな(笑)。また、雑誌を開くとそこにはYMOや岡崎京子……演劇以外の様々なカルチャー情報が。舞台はもちろん、本、漫画、音楽、映画……それがさらに私の好奇心を広げていくわけです。

しかも、中高は東京の高円寺にある学校に通っていたので。放課後は中野ブロードウェイへ。まんだらけで漫画を読み、タコシェでミニコミ誌を手に取り、西荻窪で電車を降りて古着屋へ、国分寺ではレトロな喫茶店をめぐったり……それはもう中央沿線文化にどっぷり浸かりながら、サブカルをぐんぐん吸収(笑)。また、当時は深夜テレビが面白い時代だったので、朝の4時くらいまでテレビを見ているから、午前中の授業は大抵寝ているっていう。相変わらず忙しい生活を送っていました(笑)」

【前編】宝塚歌劇団 小柳奈穂子さんインタビュー