「大学院学際系論文<科学技術社会論>」

 この講座は、文理融合な感じの大学院を目指す人たちの受験指導を行います。文理融合系の大学院の論文対策、研究計画書対策などで役立つ理論を学び、点数が高くなるような答案を書けるようにすることがこの授業の内容です。下記の載せたような大学院は、名前がバラバラですが、この授業での勉強と、各自の受験方針によって読むことをお勧めする何冊かの本を読めば、うまくいっぱい併願することができます。つまり、同じ勉強で併願できる有名校は山ほどありますので、大学院受験は情報戦です。

 Science, Technology and SocietyあるいはScience and Technology Studies(STS)は、近年、社会的ニーズが増し、研究が盛んになっています。広い意味での科学、技術をどのように社会に生かし、よりよい社会を作って行けばいいのか、といった学問分野が科学技術社会論(STS)です。科学、科学技術を研究すると言いますと、理系(自然科学)の人がやるものだと思われがちですが、理系の人ばかりでなく、文系の大学院、文理融合の学際系の大学院でも研究が行われています。哲学、倫理学、歴史学、社会学、文化人類学、コミュニケーション論、教育学、経営学などいろいろなバックグラウンドの人たちが研究活動に参加しています。

 文理融合、文理学際、環境問題、健康政策、健康経営、医療マネジメント、科学技術社会論、科学史、技術史、科学哲学、科学社会学、科学人類学、科学ジャーナリズム論、科学教育、サイエンスコミュニケーション論、応用倫理学、臨床哲学、リスク社会論、技術者倫理、科学技術倫理、意思決定論、合意形成論、科学技術政策、イノベーション政策、エネルギー政策、環境倫理、企業倫理、医療倫理、生命倫理、鉄道政策・ビジネス、宇宙政策・ビジネス、サイエンスカフェなど、広い意味での科学技術社会論に関心がある方は、お気軽にご相談ください。

 主な受験ターゲットは、東京大学大学院総合文化研究科(広域科学専攻広域システム科学系、広域科学専攻相関基礎科学系、国際社会科学専攻、超域文化科学専攻文化人類学コース、総合文化研究科人間の安全保障プログラム、総合文化研究科多文化共生・統合人間学プログラム、情報学環・学際情報学府文化・人間情報学専攻、情報学環・学際情報学府社会情報学専攻、工学系研究科まちづくり大学院、新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻、新領域創成科学研究科国際協力学専攻、医学系研究科公共健康医学専攻、公共政策大学院など)、京都大学大学院(文学研究科、人間・環境学研究科、地球環境学舎、エネルギー科学研究科、総合生存学館、医学研究科社会健康医学専攻など)、一橋大学大学院(社会学研究科総合社会科学専攻、社会学研究科地球社会研究専攻、国際公共政策大学院など)、東京工業大学大学院(環境・社会理工学院社会・人間科学コースなど)、早稲田大学大学院(文学研究科、社会科学研究科、政治学研究科、教育学研究科、スポーツ科学研究科、環境・エネルギー研究科、人間科学研究科、情報生産システム研究科など)、慶應義塾大学大学院(社会学研究科、法学研究科、文学研究科、政策・メディア研究科、システムデザイン・マネジメント研究科、メディアデザイン研究科、健康マネジメント研究科、経営管理研究科、医学研究科医科学専攻など)、その他、北海道、東北、名古屋、大阪、九州、神戸、上智、国際基督教大学(ICU)、明治、青山学院、立教、中央、法政などです。

 学歴が理系っぽくなりますと、就職活動の際に高く評価されて、今までは考えられなかったような進路が広がるケースはよくあります。学部が文系で大学院が理系っぽい(実質的には文系でも)と、ロジカルな人で、文系と理系の架け橋となれるような人材だと評価されやすくなり、外資系コンサル、外資系金融だったり、日系の大手銀行、商社、コンサル、メーカーに就職、転職しやすくなることがしばしばあります。

 最近の学術界は、文系、理系の垣根が低くなって来ており、学問分野の学際化、再編も進んでおり、とても複雑です。こうした動向を把握せずに受験校を決めると、せっかくの自分の可能性を狭めてしまうことになりかねないため、お気軽にご相談ください。