哲学の大学院と言いましても、

文学研究科哲学専攻といった感じのゴリゴリの哲学の大学院もありますが、

実は哲学系の研究ができる大学院はかなり幅があります。

ゴリゴリの哲学(西洋系)の大学院の場合には、

英語、ドイツ語、フランス語、ギリシャ語、ラテン語が得意であることを当たり前のように求められたりします。また、とても少人数だったりしますし、教授が大学院の経営のことを考えずに、よほどの人以外は不合格にしてしまうこともあります。また、哲学の大学院に来ると仕事がなくなるよ、と心配をしてくださる教授も珍しくありません。

その他、哲学系の大学院ですと、

社会思想史、その他の思想史、応用倫理学、臨床哲学系、社会哲学、公共哲学、現代思想、政治哲学、、、

などですと、ゴリゴリの哲学科と比べると間口が広く、門戸も広い傾向になりますし、ギリシャ語、ラテン語などの語学力は求められなくて済みがちです。フランス語、ドイツ語も。(もちろん、フランス人哲学者のテキスト分析をしたいような人の場合にはフランス語はできないとまずいですが)

哲学科という名前のところでなく、例えば、社会学科や政治学科や公共政策大学院の中の社会哲学、政治哲学、公共哲学などですと、比較的間口が広いかと思います。その他、環境学専攻の大学院の応用倫理学の一部門としての環境倫理学なども。

哲学系の研究と言いましても、

古典のテキスト分析に特化したような哲学の研究と、

現代社会の動向を哲学の思想を用いて、現場にフィールドワークしながら分析するような研究もあります。

後者の場合は、環境倫理、生命倫理、企業倫理など現代社会の様々な社会問題などがありますし、公共哲学の視点から政治経済を分析するようなこともできますよね。

受験の際に求められる語学力などを視野に入れながら、現実的な落としどころを見つけて受験して行くと、早めに研究を始められると思います。あまりにも何年も浪人するのもたいへんだと思います。

哲学・思想系の大学院もかなりいろいろありますので、お気軽に予備校にご相談ください。

中央ゼミナールからは、この春には、環境倫理学、宗教思想、フェミニズム思想などいろいろな思想系のテーマでの大学院進学者がおります。