お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科人間発達科学専攻発達臨床心理学コース
お茶の水女子大学は臨床心理 士の養成の大学院指定(第1種)を受けています。
ホームページでコースの指針をかなり明確に示しています。
http://www.dc.ocha.ac.jp/m/human/d-psy/coursemenu/guidance.html
指導体制を臨床指導教員と研究指導教員の二重の指導体制をとっているのが特徴的です。
研究指導教員の決定は学生の研究テーマに合わせて、また臨床指導教員の決定は希望を出してもらった上で、いずれも教員側で決定していく形がとれれるようです。
希望通りの教員の指導を受けられるとは限らないこと、研究指導教員と臨床指導教員が同じ教員となることもあるそうです。
臨床心理実習において、お茶の水大学発達臨床心理相談室の活動に加わることになりますが、実際の援助を行なうようになるまでに基礎的知識技能を学んだ上で、十分な基礎ができたと判断される必要があります。
修士論文は、学会誌論文相当の水準の広い意味での実証的論文が要求されるようです (量的統計的方法、質的方法ともに)。
なお、アドミッションポリシーとして、以下のような学生を求めるとされています。http://www.dc.ocha.ac.jp/m/human/d-psy/coursemenu/policy.html
1) 臨床心理学や発達心理学の研究者になりたい方。
2) 研究者=心理臨床家になりたい方
3) 心理臨床家になりたい方 (←資格が欲しいというだけの人は歓迎しないとされ、同時に高い研究意欲が求められます)
4) 相当の知力・意欲・時間のある方 (←月から土まで大学院における学習にほとんどの時間費やされる)
①入学試験概要
英語と専門科目と口述試験が課されます。
- 英語
英語は大問3題の構成で、部分訳が中心です。その中の1題が全文訳のことが多いです。内容は心理学に限定せず幅広いテーマから出題されています。中央ゼミナールでは「大学院英文和訳基礎徹底」というジャンルにとらわれず訳の問題の対策を行う講座を設置しているので、「大学院英語<心理学>」と併せて受講すると良いです。
- 専門科目
専門科目は専門科目の論述と用語説明です。内容は臨床心理学のみならず基礎心理学からも出題がされています。また例年研究法からの出題があり、研究立案やグラフの読み取りなど統計学の知識の応用力が求められるものとなっています。特にお茶の水女子大の統計学は他の大学院と比べ難易度が高いのが特徴です。
中央ゼミナールでは、「大学院臨床心理学論文」や「大学院基礎心理学論文」で専門科目対策を行い、「大学院心理統計学」にて研究法に関する知識を基礎から応用まで扱い対策を行います。
- 口述試験
口述試験では、試験開始前に面接についての用紙が配付され、その場で試験に用いられる情報を記入することが求められます。臨床心理学や研究計画書、人物など幅広い内容が問われています。中央ゼミナールでは、個別面談で研究計画書の添削指導や面接対策を行っています。
- 倍率
倍率は公表されていませんが、中央ゼミナールの受験生からの情報を総合すると、年によってばらつきがありますが、一次試験→二次試験は3倍程度、最終合格者は二次試験に進んだ人の中から2倍程度となっています。
②公認心理師カリキュラムへの対応
2018年度より公認心理師カリキュラムに対応するため、学部学科が再編され、文教育学部の心理学コースと生活科学部人間生活学科発達臨床心理学講座を統合し、生活科学部に心理学科が設置することが伝えられています。
③中央ゼミナールでの対策と合格者
- 履修授業例
大学院臨床心理学論文、大学院基礎心理学論文、大学院心理統計学、大学院英語<心理学>などを履修しています。
- 個別面談
個別面談では研究計画書添削指導、面接対策などを行います。
- 中央ゼミナールからの合格者
例年2~3名程度の合格者が出ています.
※ 本記事に掲載されている内容は2018年3月10日時点のものです。詳しい情報は、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科にお問い合わせください。