夢を叶えるために頑張りぬいた2年間

私は、高校生の時、地元で一番の進学校に通っていました。中学生の時からその高校に憧れ、その高校に入るために必死で勉強してきました。しかし、実際に念願であったその高校に入ってみると、想像とは全く違う世界で、勉強さえできれば他は何をやってもかまわないといった学校の方針になじめなかったばかりでなく、勉強以外のことに関心を持たない友人たちを好きになれず、勉強をすることさえも嫌いになってしまいました。
高校3年生になり、皆が本格的に受験勉強に取り組む中、私も勉強は一生懸命取り組んでいましたが、精神的に弱い部分があり、思うような成果が出せませんでした。周りがどんどん国公立大学や有名私立大学の合格を決める中、私はとうとう受験に失敗し、短大に進むことになりました。正直、周りの人たちが四年制大学に進む中、短大に進まなければならない自分が情けなく、恥ずかしく、悔しくて、短大を卒業後は編入学をして、皆と同じラインに立ちたいと思い、編入学を目指すことは、短大入学前から硬く心に決めていました。
短大1年目は寮に入っていました。周りがどんどん友達を作り、遊んだり、サークルに入ったり、アルバイトをしている中、私はひたすら部屋にこもって勉強ばかりしていました。寮の皆が友達を作って楽しくやっている中、私は勉強ばかりしていたせいか、友人を作ることもおろそかにしていました。あの頃は、編入して絶対にいい大学に入って皆を見返すということに意固地になり、そのためにたくさんのものと多くの自由な時間を犠牲にしてきたと思います。
寮は、勉強をするには最適な環境でしたし、1年のうちには友人も少しばかりできました。しかし、やはり私は弱かったのでしょう。2年生からは自宅に戻り、電車で通学することを強く希望し、毎日片道2時間半かけて学校に通うことになりました。朝は6時の電車に乗り、帰宅するのは22時という生活を1年間続けました。電車の中ではとにかく時間を無駄にしないように、単語を覚えたり、本を読んだり、編入の勉強は欠かさずやっていました。電車に乗る時間が長かったので、疲れた日などは眠くなってしまうこともありました。そんな時はわざわざ椅子に座らずに勉強をし、眠気に耐えました。そんな生活はとても忙しかったし、大変ではありましたが、私にとってはとても充実したものであり、頑張れている自分がとても好きでした。
中ゼミの先生の勧めで奈良女子大学を受験したのは6月でした。関西の大学は全く考えていなかったので、度胸試しという軽い気持ちで受験しました。受験で初めて訪れた奈良女子大学の雰囲気がとても気に入り、奈良女子大学で勉強したいかも、と受験後に思うようになりました。一週間後、合格通知が届いたときはとても嬉しくて、涙が出たことを覚えています。しかし、私の第一志望校は奈良女子大学ではありませんでした。そのため、私の受験勉強は合格後も冬まで続きました。しかし、奈良女子大学の合格に安心してしまったことと、自分の中で妥協が生まれてしまったことで、その後の受験はうまくいきませんでした。受験が全て終了して、結局奈良女子大学に入学することになり、最後まで同じ気持ちで頑張れなかった自分に、少し苛立ちも感じました。
しかし、奈良女子大学に入学し、2か月が経った今、私はこの大学に入れて本当によかったと感じており、この大学に入ることは運命だったのではないかと思っています。編入学生に対して教授も友人もとてもよくしてくれますし、やはり、レベルの高い授業を受けることもできます。時には授業が難しく、落ち込むこともありますが、その難しい授業のおかげで頑張ろうという気持ちが強くなります。
また、奈良女子大学は留学生がとても多く、いろいろな国籍の人と一緒に授業を受けることもあります。私は外国人の友人を作り、お互いに語学を教え合いながら向上心を持って語学に励んでいます。今まで友人作りに積極的でなかった私が自分から友達を作り、さらには、留学生の友人を作ることもできたのは、やはり奈良女子大学の環境が私に合っていたことがとても大きいと思います。しかし、それだけではなく、2年間必死で勉強を続けられたことが、今の私の自信につながっていると思います。
編入試験は入試と同じですから、誰もが第一志望校に受かれるわけではありません。しかし、自分が一生懸命頑張ることができれば、結果がどんなものになろうとも、道は開けていくと思います。私も、第一志望ではなかったこの大学で新たな道を開くことができました。これから受験をする皆さん、不安な気持ちや迷いなど、一人一人編入学に対する思いは違うと思います。でも、最後まであきらめないで頑張れば、きっと素敵な人生が待っていると思います。頑張ってください。

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