私の勉強方法

私はこの度編入試験で大阪大学と神戸大学に合格することができた。全ては、中央ゼミナールに通い、坂東先生・遠山先生をはじめとする中ゼミの先生方に一から指導していただいたおかげだと思う。先生方には心から感謝の気持ちでいっぱいである。ここに受験体験記を書いて私の経験を活字にまとめることで、ささやかではあるが中ゼミに対して恩返しをしたいと思う。
以下では私が行った勉強方法を科目別に紹介したい。
(1)マクロ・ミクロ経済学
私は夏期講習から中ゼミに通い始めた。1学期期間中は『マンキュー経済学I』を独学していた。経済学の概念に慣れた、経済学を好きになったという大きな成果はあったが、初学者には難解であったため、マンキューにより知識としてアドバンテージを得たということはない。編入試験で使った知識は、専ら夏期以降に中ゼミの坂東先生の授業で養った。夏期期間中は、夏期の授業の復習及び空き時間に公務員試験用参考書を参照しながら、1学期のテキストの内容を理解することに力を注いだ。夏期の時点では、内容のインプットがメインであり、テキストの内容を理解することを目標に勉強をした。
2学期に入ると、毎回の授業の復習を行う傍ら、アウトプットを意識した勉強を行うようになった。何も見ずに白紙の紙に図を描いてテキストの内容を説明する練習をした。神戸の試験までには全内容をアウトプットできるようになり、その状態を保ったまま、各大学の試験を受けた。知識量としては坂東先生のテキストで必要十分であった。
(2)時事経済学・経営学:
夏期は授業の復習のみを行った。2学期に入ると、授業に出席しつつも、授業の範囲をほぼカバーしているTACのⅤシリーズ経営学を購入し、それまでの授業で理解できなかった部分を補完するようになった。10月後半くらいからは授業に出ずに、習った範囲の復習だけを行った。総じて、経済学部を受験するのであればこの2科目は授業で扱う範囲を理解できれば十分である。先生の出題予想は結構当たるので、依存してはいけないが、とても参考になる。
(3)経済史・経済数学(統計学):
阪大ではこの2科目が必要となる。経済史については、10月前半に遠山先生が対策プリントを配ってくださったのでそれを覚えた。経済数学については、10月中旬以降、遠山先生と毎日のように面談をして、夏期講習の経済数学の授業の内容の説明をしてもらい、問題を解いた。この2科目ができるようになったのは遠山先生のおかげである。なお、阪大では数学に関しては、微積・線形代数・統計学を2年次までに履修するようカリキュラムが組まれており範囲に含まれるため注意が必要である。
(4)小論文:
夏期・2学期と、坂東先生の難関大経済経営系論文対策を受講した。先生の考え方を理解するよう心がけた。9月の名古屋の試験頃は、教わった書き方を真似することぐらいしかできなかったが、11月頃になると、その背後にある先生の経済学的な視点・考え方が理解できるようになった。レジュメの内容に限らずに、先生の発する言葉を一言も聞き逃さぬよう心がけ、余白を埋め尽くすぐらいメモをとった。経済学的な思考方法が学べたことは、編入全体において大きく役立った。
(5)英語:
英語はもともとある程度自信があったので、夏期・2学期ともに千頭和先生の授業で文法・構文について抜けていた知識の穴埋めをしつつ、中原先生の授業で長文読解に慣れるという勉強法をとった。授業以外にも、中原先生の『構文解析で解く社会科学系大学編入・大学院への英語』を購入し、量をこなした。単語に関しては、中原先生の『ライブ解説!社会科学系大学院への英語』末尾に収録してある単語集を使っていた。
(6)面接:
阪大の面接が最初だったので、阪大1次合格後に面接対策を始めた。遠山先生・坂東先生・龍崎先生に模擬面接をしてもらった。対策期間が短く、面接形式で話すことに慣れることができなかったことは反省点だが、志望理由が明確だったので本番では、開き直って本音を伝えることに徹することができた。面接の最大の対策は、日頃から志望理由について自問自答を繰り返し、目的意識を明確にしておくことであると思う。明確な目的意識を持ち、日々を過ごすことで、接する情報に対して独自の着眼点・感想を持つことができる。その積み重ねが思考に深みをもたらし、志望理由書を書く時や面接に際して独自性・説得力をもたらしてくれる。
夏期から入学する方のために、夏期から入学したことについての感想も簡単に記しておきたい。
私は、夏期から入学したことはむしろよかったと感じている。夏期入学だと、出遅れた不安・重圧は確かにとても大きい。しかし、編入試験で必要になる専門科目の知識は、4ヵ月もあれば十分にカバーできるものであるので、焦らないで地道に差を縮めていけば大丈夫である。むしろ、短期間の勝負になるため、途中で中だるみすることがない。既に一定の英語力を持ち、4カ月間1人で勉強に特化した生活を送ることができるのならば、夏期入学でも十分に成功することができると思う。
編入試験は人生をかけた大一番であるが、受験を決めたのならぜひ成功してほしいと思う。中ゼミには成功を収めることができるだけの環境が揃っている。入学を決めたみなさんには、ぜひこの環境を活かして成功を勝ち取ってほしい。みなさんの成功を1人のOBとして強く願っている。

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