得意科目の強化こそが合格の鍵である

 私が思うに、編入試験で合格を勝ち取る秘訣は、得意教科を強化することである。なぜなら、苦手科目を克服するのに約半年の勉強時間では非常に短いと考えているからだ。私の場合、在学校が政治学科ということもあって、政治学と英語が得意であったけれど、実定法学が苦手であった。正直なところ、実定法学の演習で合格点を頂いたことがほとんどない。
 そこで、私は、実定法学のテストでは平均点を目指し、得意の政治学と英語で常に高得点を獲得することを決意した。つまり、政治学と英語との二教科で他の受験生徒の点差を開こうとしたのである。そのため、苦手である実定法の授業や復習においては、基礎的で重要な知識だけ習得しようと試み、一方、得意科目である政治学と英語では、確実に基礎を理解したうえで細かい応用知識までも頭に入れるよう努めた。そのような勉強スタイルに改めて勉学に勤しんだ結果、受験校全てに合格することができた。
 私が協調したいことは、もちろん、苦手科目は捨てることではない。そうではなく、約半年しか時間がないことを考慮したら、苦手科目の克服に多大な時間を割くよりも苦手科目は、ミニマムに勉強し得意科目を目一杯に強化した方が、合格する確率が高いと考える。また、そのほうが勉強を楽しく思えるし、自分に自信がつくという利点もある
 以上のように、私は、編入試験で合格するためには、苦手科目の克服にはミニマムに留め、得意科目を強化するべきだと思う。当然この勉強法には、「博打的なやり方」だと非難があるだろうし、他学部からの受験生には理解しにくい、など至らないところがあることは承知している。ただ、法学部生に話を限定した上で、約半年しか勉強する時間がないということを考慮したら、このやり方こそが合理的だと思う。
 この勉強方法を参考にしないにせよ、この文章を読んだ君たちに対して、是非第一希望の大学に合格してほしいと心から願っている。それは、私と同じように、編入を希望している人は、十中八九、大学受験での不完全燃焼を払拭しようとしている方だからである。つまり、去年までの自分と全く同じだからである。第一希望の大学に合格したときに流した涙は、喩えようのない喜びと達成感に満ちており最高でした。大学受験では悔し涙を流した君たちだからこそ、今度こそは嬉し涙を享受することを期待している。頑張ってください。
 最後に、編入試験に関する質の高い講義や豊富な情報を提供してくださった中央ゼミナールのスタッフに感謝の旨を伝えたい。貴塾に入塾していなかったら、編入試験での合格は絶対にあり得なかった。心より感謝申し上げる。

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