編入は自分の立場を変える最後のチャンス

およそ1年の受験生活を振り返ると、本当にあっという間に過ぎてしまったと感じられてしまう。なぜ、そのように感じられるのかといえば、編入試験に向けた勉強を行うに際して、かつて大学受験の際に味わったような「大学受験一本主義」の生活を送らずに、現所属大学の授業に出席し、受験費や必要な経費を稼ぐためにアルバイトをするなど、なんだかんだで、忙しかったからであろうと考えられる。

私は中ゼミに通うにあたって、二つのことを誓った。一つ目は、中ゼミの授業に欠かさず出席することである。これは、中ゼミの先輩やパンフレットにも書いてあることであり、私は中ゼミに入学する際に、これらの意見を参考にし、自分に自分でわざとプッレシヤーをかけて自分を追い詰めることにした。そうしなければ、「自分は生来の怠け癖のために受験本番前にドロップ・アウトしてしまう」と考えたからだ。授業に出席することの利点としては、先生方の丁寧かつ熱心な指導を受けられることや、受験校やその傾向に関する最新情報を手に入れられること、さらに競争相手や仲間の存在を意識して、自身のモチベーションを保つことができることである。

次に、添削課題を毎回提出することである。これも同じく中ゼミの先輩やパンフレットで何遍も言われていることである。特に、文章力の向上には第三者の添削が欠かせないからである。自分で満足いく論文を書いても、採点するのは向こう、つまり、受験校の教授であり、専門家(特に、法・政治の先生方は非常に理屈っぽい)を満足させるには日々努力しなければならない。しかし、これがなかなか実現しにくい。一週間で課される課題の量は半端なく多い、それに、現所属の大学の授業にも出なければならないので、段々と課題が提出できなくなってくる。実際に私も次第に課題の提出が、学期の半ばあたりから遅れだした。それでも、私は志望校に合格したいという気持ちをもう一度奮い立たせ、学校の授業で出た課題をこなしながら、予備校の課題を提出し続けた。中ゼミの課題提出は少し遅れても受け付けてくれるので、私には大変ありがたかった。添削は、始めのうちはたくさん直す箇所を指摘され、何度も挫けそうになるが、×を付けられることは逆に見れば、今後その分伸びることができると考えて、乗り越えて、その後も何度も提出した。

編入試験は、普通なら経験しないものである。辛いこともたくさんある(特に、現所属の学校の他の生徒さんたちは楽しそうに、キャンパスライフを謳歌している)。しかし、編入は自分のやりたいこと、あるいは、自分の置かれている立場を変える最後のチャンスとみることもできる。そして、他の受験生が通常の大学生活を楽しんでいる間に、本気になって受験勉強に打ち込むことで身につく知識や精神力というのは、確実に自分のその後の人生にプラスになるはずである。最後まで絶対あきらめずに、学びたいという意志を貫き頑張ってほしい。そうすれば、きっと良い結果が出るはずだ。

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