三度目の正直

私は今回の編入試験で、3年間受験生をしたことになる。1年目は現役受験生、2年目は浪人生、3年目は大学生として大学入学を目指した。理由はただ一つ、「法律を学びたい」という気持ちが変わらなかったからだ。
 編入するに至るまでの経緯を少し。昨年、浪人生活を経て合格したのは、現在の大学と某私大だった。私大のほうが学びたいことはできそうだったが、私立ということで親の猛反対にあい、結局今の大学に入学した。想像はしていたが、講義中、学生の私語は止まらず先生の目の前でも携帯をいじったりするなど、休み時間同様の騒がしさに愕然とした。何より、一番学びたかった法律の授業も、法学部ではないせいか、踏み込んだ話を聞くことができなかった。「このまま4年間が過ぎていってもいいのか?」と改めて考え直した時、やはりやれることは精一杯挑戦したいと思い、中ゼミに力を借りることとなった。といっても、自分は通学ができなかったので、通信コースを受講した。ここでは、実際に中ゼミで授業を受けることのできない通信生の私が、どのような勉強をしていたのかを記したい。少しでも参考になれば、と思う。
◎英語
・中ゼミの添削課題
・『システム英単語』(駿台文庫)
・『基礎英文問題精講』(旺文社)
・『社会科学系大学編入 大学院への英語:構文解析で解く』(東京図書)
・法学英単語(中ゼミでもらったもの)
 『システム英単語』は、浪人時代から使っていたもの。単語帳は、ある程度語数があるものであれば、新しいものに手を出しすぎない方がいい。これと中ゼミでもらった法学単語集で十分対応できたと思う。『基礎英文問題精講』、『社会科学系大学~』は、とにかく繰り返し解き、声に出して英文をかなり読み込んだ。英文は “声に出して”読むことお勧めしたい。黙読と違い、自然と頭に構文などが書き込まれる。暗記力がなさすぎて困るほどの私でさえも割とうまくいったので。あとは“毎日英文を読む”ことを心がけた。1日でも読まないと、カンみたいなものが鈍ってしまうものである。
◎小論文
 ・中ゼミの添削課題
 ・『山本清のロースクール小論文合格塾』(辰巳法律研究所)
 ・『法科大学院入試対策山本流小論文教室:論理的で説得力ある文章を書くために』(東京リーガルマインド)
 ・新聞を読む
 『山本清の~』は、中ゼミで薦めてもらった本で、法科大学院の過去問と解説が書かれている。内容は難しかったが、北大の小論文は大学院系の文章なので、とにかく頭に叩き込んだ。大学の図書館にあった『法科大学院入試対策~』は、文の組立て方などが文章例とともに書かれていて、読み進めやすかった。あとは、毎日欠かさず新聞を読み、気になった記事はノートに張って自分の意見や調べたことをメモする、といったこともした。硬めの文章にもなれることができたし、これで得たネタ(?!)も当日役立った。とはいえ、やはり小論文は一人で勉強しにくい科目だ。中ゼミの添削課題や模試は積極的に受けたほうがよいと思う。自分では気がつかない間違いなどは、他人に見てもらうのが一番だろう。
 以上が試験科目についてである。その他について。まず、志望理由書は頭の中で構想を練るだけでも、早くに取り組むに越したことなないだろう。私は8月中旬くらいに中ゼミに添削をお願いしたが、もっと早くやっておけばよかったと思っている。自分の熱意などを簡潔に文章にするのは、案外難しいものである。
 あとは気持ちの問題だ。友人たちが“人生の夏休み”とも呼ばれる大学生活をエンジョイしている中、自分は毎日図書館に通い「何をやっているのだろう」と思うことは何度もある。そんな時はオープンキャンパスに行って自分の気持ちを再確認したり、思い切って気分転換することも大切だろう。中ゼミ生の受験体験記もモチベーションを高めてくれた。
 私は、中学生のころから法学部で学びたいと考えていた。今回編入試験に合格したことで、夢の実現に向けて前進することができた。3度も大学受験をし、現役で入学した人より2年遅れてしまったが、諦めなくてよかった。そして、情報がほとんどなく、通信生という不安や孤独感がある中、様々なサポートをしてくれた中ゼミに本当に感謝している。
 これから受験しようと考えている人へ。倍率や難易度や大学の知名度などでビビることなく、自分のやりたいことに向けてとにかく挑戦してみてほしい。アクションを起こせば、何かが変わるはずだから。最後まで諦めずに頑張ってください!!

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