法学部への編入をお考えの方へ

 私は以前から日本で最難関の試験の一つである司法試験に挑戦したいと考えており、そのためにどのような方法があるのか模索していました。所属していた大学の学部が経済学部ということもあり、法律の知識が不十分で、また自己流での学習に不安を感じていました。そこで、小手先だけの受験技術や知識ではなく、大学編入試験で法学系の学部に入学し、基本的な法律科目(基本七法)はもちろんのこと、法の基礎理論からしっかりと体系的に学びたいと考え、大学編入を決意しました。
 実際に行動に移したのは年明けの1月でした。まず、大学編入を扱っている予備校の資料請求を数校し、その中から都内の編入予備校を3校選び、その内2校の説明会に参加しました。その中で、中央ゼミナール(以下、中ゼミ)が講義の内容、サポート体制ともに好印象を受けたことから決めました。中ゼミでは。講義はもちろんのこと本人の都合に合わせて個人面談ができ、各々の志望大学に合わせた個人指導や面接対策などの充実したサポートが受けられること、また自習室などの施設が整っていることに魅力を感じました。
 私は、法学の講義についていけるのか不安でしたので。3月のプレ学期から通うことにしました。その後も働きながら4月から開講する総合通年コースでも中ゼミにお世話になりました。地元が首都圏ではなく、一人暮らしをしていたため、仕事に加え学業、普段の身の回りのことなどすべてやらなければならず、限られた時間の中での勉強と仕事との両立は決して楽なものではありませんでした。働かなければ勉強の基盤となる生活ができず、思い通りに勉強時間が取れず、悔しい思いもたくさんしました。そのような中でも、通勤一通学での移動時間などの隙問時間を見つけ。食事を取りながら講義で配布されたレジュメを読み復習したり、歯を磨きながら定義集をながめたりと時間を有効に使うように心がけ
ていました。6月中旬から無理がたたり体調を崩し、それに加えてさまざまなプレッシャーに押しつぶされそうになる時もありましたが、どうしても大学で法律を学びたいという気持ちのもと、大げさに聞こえるかもしれませんが人生を懸ける想いで受験に臨んだため、諦めようとかは一切思いませんでした。7月から8月にかけては、夏期講習や志願校の選定など更に忙しくなり、法学政治系は9月から本格的に受験が始まり、10月、11月のピークを迎えます。中ゼミを初めて訪れた1月から、合格通知が届いた12月まで、本当にこの約一年、あっという間に過ぎてしまった印象です。
 ここで、編入学試験を終えて、私個人が感じたことを4つ挙げたいと思います。
 まず第一に、大学編入の入試を徹底的に調べることの重要性です。編入学試験は特殊な入試制度のため、大学によって異なります。また、学部によっても大きな違いがある場合が多々あり、この学部では昨年は募集があったのが今年はない。逆に新たにこの学部で編入試験を実施する、英語は資格やスコア提出に代えるなど注意が必要です。さらに、中ゼミ入学時にはOO大学しか考えていなかったがもともとの志望に限らず、より自分に合った大学の発見にも繋がります。実際に私は、中ゼミで配布された「法・政治学系志望学生向け受験スケジュール・カレンダー」に記載された昨年度の受験情報をもとに一校一校大学の法学系の学部情報、受験資格、試験科目、募集情報などを調べ上げ、自分の志望校・受験校を絞りました。インターネットでの最新情報や中ゼミの過去の資料や情報を参考にされると良いと思います。
 第二に、講義は休まないことです。最低限であたりまえなことに聞こえますが、とても大切だと感じました。なぜなら、ある程度の出題傾向は予想できますが、実際の試験では何が出題されるかわからないためです。しかし、中ゼミの講義は過去の出題から講義を組み立て、網羅的でかつ時事的内容に対応していて、汎用が効く講義となっているため、中ゼミの講義内容以外のものがでたら、他の受験生も厳しいなという気持ちでいられます。なによりも自分はこれだけやったんだという自信にもなります。実際、私は英語以外の専門科目の講義(法学概論、憲法、法学時事、政治学、社会学)を夏期講習も含め、試験前日の憲法の最後の講義以外一度も休まず出席しました。時間がなく忙しい中、ほとんど気合いと根性で出席していました。
 第三に、本当に心から合格を望み、自分を信じることです。私は、結果的に横国しか受験しませんでした。私の場合、普段の生活費や学部卒業後の法科大学院を視野に入れていたため金銭的な事情から国公立しか選択肢がなく背水の陣で臨みました。(ちなみに、これは絶対にお勧めしません。他の中ゼミ生は法学政治系に限らずほとんど複数校受験しています)合格後、成績順位は発表されないため、合格者の中でギリギリだったかも知れません。ただ、なにがなんでも横国で法律を学びたいという気持ちは受験者の中で一番だったという自信はあります。
 最後に、社会人で法学政治系に進学希望の方へ。私は大学卒業後、勉強から長い間離れていて不安はありました。編入学試験は家族や友人にも告げず孤独な挑戦でした。しかし、社会人として生活していく中で、学生の時には見えなかった社会生活の中に存在する社会悪や不条理、正義にもとる事象に自分自身または周りの人々が遭遇し、そのような問題を少しでも、ほんのわずかでも法律によって解決し社会から減らしたい、そして、社会的立場が弱く、苦しむ人々のための法律家になるという使命を持ったことで忙しい日々の両立も苦ではありませんでした。
 私のように、法律家を目指そうと考えている方、法科大学院への受験勉強の準備期間として法学部への大学編入を考えている方、法科大学院全国統一適性試験受験対策・論文試験対策の勉強のため大学で学びたい方など、法学部編入学という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。大学編入試験の趣旨の一つにリカレント教育、生涯学習があります。社会に出て、新たに問題意識を見つけ、使命感を持った者に改めて学ぶための機会を提供するというものです。私が合格できたように年齢に関係なくリカレント教育、大学への門戸は常に開かれています。受験はどんな対策をしても、運も少なからず関係するため結果が出ないこともあります。しかし、中ゼミの講義をしっかり受講すれば合格ラインに達する力は間違いなくつくと思います。もし、迷っていたら一度中ゼミに相談されることをお勧めします。

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