Where there is a will,there is a way

私にとって編入は勉強面ではあまり苦労はしませんでしたが、やたら精神的にやられてしまいました。大学受験とは違って模試などもなく、水面下で行われている編入は情報も少なく自信の根拠になるものもなく「確実」という言葉が通用しないからです。編入試験は人生の中で誰もが受けるものではなく、受ける人の方が少ないと思います。勉強が好きな私にとっても編入は孤独な戦いで一緒に努力する仲間やライバルが少ないことはとても辛いことでした。
中ゼミの自習室や授業のあとに先生に質問する子を見て、目標を高く掲げて貪欲な姿が刺激的でした。諦めることはいつだって、誰にだってできるのだなぁって感じました。毎日を悠々と過ごす4大生を見て、編入をやめればどれだけ楽だろうと何回も考えました。でも辛く我慢しなければいけない期間は誰にでもあるし、ただ時期が違うだけで私の場合、今なんだ!と思っていました。自信と期待を持ちつつも、常に不安とストレスと戦っていました。編入をしなかったらこんなに勉強したことはなかったと思うし、その勉強によって力もさらに伸びたし、結局は自分のためになったと思います。
長い人生の中でたった何ヶ月間を受験勉強に捧げることは惜しくないと思います。できることをやらなかったこと以上に後悔することはないと思いますし、結果を出さなければ意味のない受験の辛さと比べたら、一生後悔し続けることの辛さは想像するだけでも恐ろしく、私はそれに勝てるほど強くありません。私は英語に自信はあっても、どこにも受からないのではないか、1年後はニートになっているのではないか、という底のない不安に陥り眠れない日もありました。しかしその不安を取り払って自信をつけてくれるのは勉強したという事実だけでした。中ゼミの模試も何回か受けましたが、ずっとCでした。でも受かったので中ゼミの模試は全く気にしなくていいと思います。
短大の卒論や研究、プレゼンに終われ勉強したくてもできないときもありました。そんな時は時間を取らない単語や読書を通学の電車でやっていました。「without haste, but without rest」という言葉を戒めに休まないようには努力しましたが、勉強しなければいけないということをわかっていても集中できない時期もありました。そういう時は何をしても無理なので休みました。しかし、試験が近づくにつれ自然に集中も高まりました。受験前は英字新聞を読んだりニュースも英語で聞いたり、思ったことも頭の中で英語にしたりと、とにかく英語漬けの毎日でした。
外語大の試験本番ではあまりの英文の長さに、一瞬やる気をなくしましたが、他の受験者を見て諦めるわけにはいきませんでした。寒さと焦りで同じ字を何度も書き直したり、答案のスペースを間違えたりハプニングはありました。時間の割に量も多かったですし、例年より大問が1つ多いのでは、なんでそれが今年なのかという反感を持ちながら、外語大のいじわるにも負けたくないという根性で臨みました。かなり難易度の高いリスニングには大変苦戦しましたが、ぎりぎりで時間内に全部解答を終わらせることができ、思ったよりは満足のいく答案が作れました。
上智短大では再三に渡り、上智大学への推薦を勧められましたが、高校も大学も推薦だったので自分を試したいと思い、断り、受けなかったという背景もありました。リスクは高いけれど、「小さくまとまるより大きく崩れろ」と自分を励まし、推薦を受けなかったことを後悔しないように、一般試験で自分を認めてもらえるように、見せしめにもなるように、ひねくれた考えからではありますが、納得できる大学にどうしても受からなければという緊迫感がいつもありました。
合格をいただいた瞬間、そして受験を終えた今、喜び以上にやっと終わったという安堵感でいっぱいです。同時に一般試験合格の感動と充実感もあります。でも編入はゴールではなく通過地点であり、すべてが終わったわけではありません。これからがメインですので、さらに努力をしていきたいと思います。
中ゼミは情報量が多く、先輩方の残して下さった体験記や、過去問題を見ることで何をすべきかわかり、効率のよい計画を立てることにも役に立ちました。先生方にもバックアップされているという安心感もありました。私は夏休み以降の1科目のみの受講でしたが、面談をした日は毎回頑張ろうというエネルギーを与えてもらいました。自習室もあり、他の人が勉強しているところを見るとやる気もでました。最後に、中ゼミの先生方スタッフの方で、親切な応対や面談、濃厚で刺激的な授業を提供していただき感謝しております。ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました