勉強する習慣を身につけること

●はじめに
私は関西の私立の外国語大学から、筑波大学へと編入しました。どのような方がこの合格体験記を読んで下さっているのでしょうか。少しでもお役に立てればと思います。 編入後の学校生活や精神論・その他もろもろお話したいことはありますが、やはりみなさんが気になるのは「どうやって合格したか」ということだと思いますので、先ず、それをお話したいと思います。また私は通信生でしたので、そのことを留意してお読みください。

1.勉強方法
以下では、学習が進む段階を3つに分け、その各段階で私がどのように勉強してきたか述べたいと思います。

[0]超・基礎力を身に付ける
先ず、編入の勉強を始める段階で、どの程度の学力があったかお話したいと思います。分かりやすく「偏差値」で表せば、現役時代の全統模試では英語の偏差値が43程度、国語が50程度でした。親にも周囲にも「勉強している素振り」を見せ、さらには自分では「勉強している気」になっていました。この合格体験記をお読みになっている方の中に同じ境遇だった方もいらっしゃると思います(笑)。要するに、全く勉強していなかったのです。
このレベルから試験勉強を始めるのに、一番大変なのは、専門科目でも英語でも面接の対策でもありません。「勉強する習慣をつける」ことが一番大変です。例えば、みなさんは夜に歯を磨くとき「よし!これから歯を磨くゾ!」と意気込んでから歯を磨きますか?――そんなことしませんよね。 無心で洗面所に向かって歯を磨きますよね。それと同じように、勉強も「勉強しないと!」と思っている内はまだまだ勉強の習慣が見についていない証拠です。気がついたら勉強机に座ってテキストを開いている――先ずそうなることが必要だと思います。
そして、もう一つ大変ことがあります。現役時代に勉強していない為に「活字慣れ」しておらず、本を読むことが苦痛で仕方ないのです。編入試験では専門科目の論文が求められるので、専門書を読まずには合格できません。最初の頃は、5分ぐらいで眠くなってました(笑)。これはもう毎日読むしかありません。漫画・ノベリティ等のサブカルチャー的なものを読むのとはやはり次元が異なります。
《英語》
対策なし
《専門》
活字慣れのために、毎日欠かさず新聞を読むことをお勧めします。だいたい1ヶ月ぐらい続けて読めばいくらか活字嫌いも直ると思います。欠かさず読むことが「勉強する習慣をつける」ことに繋がります(ただ個人差が非常にあると思いますので2週間で習慣付く人もいれば、半年以上かかる人もいると思います。 私は半年かかりました)し、時事論文対策に非常に有効です。

[1]基礎力を身に付ける
この段階からは早いです。主観ですが、「勉強する習慣」があれば、専門知識・英語の知識がゼロでも、後述する大学以外の法学部の編入に合格する基礎力をつけるのに必要な期間は、3ヶ月未満と言えると思います。(京都大・大阪大・名古屋大に関してはその傾向から、基礎力だけでは合格できないので、個別の対策が必要です)
ただし、その為には、中ゼミから送られてくる情報は欠かせません。編入試験は情報戦でもあります。自分で逐一大学へ過去問を観覧しに行ったり、だいたいの出願日を調べたり、無駄な時間を使ってはいけません。また、通信生は周囲に同じ境遇の知り合いがいないということもありえますので、精神面も非常に重要です。その意味で、中央ゼミナールは素晴らしい予備校でした。自分を見失いそうになったら、中ゼミに電話・メールして下さい。必ず助けてくれます。宍戸先生・龍崎先生から頂いたメールは今でも大切に保存しています。
《英語》
「勉強する習慣」が身に付いたら、いよいよ対策に入ります。勉強において一番大切なのは基礎です。基礎ができていない人が標準レベルの問題を解いても、全くの無駄です。英語に関して、上位国公立志望の方は中ゼミの添削英語の利用が非常に有益ですが、この段階ではまだ必要ないです。
(1)単語
「英単語ターゲット1900」(旺文社)の最初の800個を120%完璧にしました。99%じゃダメです。
1秒で英⇒日が思い出せないと本番では使えないと思います。
ターゲット・速読英単語・Core・Duo3.0・シス単など…何でもいいので1冊気に入ったのを
手元において後は捨てて下さい。単語に関しては何回もふれることが大切なように感じた
ので「3日で800個」を何セットもやりました。
(2)文法
「安河内の「はじめてわかる」英文法―17日間スピード・レクチャー」(三省堂)を使い、中学
英文法からやり直しました。私は外国語大学だったので英語でエッセイを書いたり、比較的
英語に触れている方でしたが、やはり基礎は大切だと考えやり 直しました。17日間スピード
・レクチャーと銘打っていますが、3日あれば習得できます。夏期講習の時期であれば、上京
して、千頭和先生の一番簡単なクラスをとってください。本当に目から鱗が落ちる授業でした。
《専門》
「活字慣れ」ができてないと、この段階で沈没してしまいます。注意してください。
(1)法学概論
憲法・民法・刑法に重点をおいて、主要な法典を薄く広く概観してみましょう――といった感じ
の科目と捉えて良いと思います。中ゼミで推薦している本の中で、一番薄そうなヤツを分から
なくても良いので最後までなんとなく読んでください。そして法律の全体像をつかんで下さい。
法律の勉強をするにあたって全体像をつかむということは、一番大切なことです。ある程度、
全体像がつかめてきたところで中ゼミの添削を利用するのが良いです。しかしながら、最初は
論文って何?論理って何?っといった具合にチンプンカンプンだったので、模範解答を送って
もらい、それを読み、該当するところを専門書と照らし合わせて読み、構成を練ったりしていま
した。ちなみに私は、「法学キーワード」(有斐閣)を読み込みました。
(2)政治学(出題される人のみ)
これは、後述する憲法・民法の勉強に通じることですが、大学の講義で使用するような専門書
は使用しないほうが良いと思います。時折、公務員の参考書が良いと薦めると、「公務員対策
のものは編入で求められるレベルのものではない(難しい)と言われます。」、しかしながら、我
々初学者にとって本当に必要なことは何でしょうか。「分かりやすさ」です。公務員試験向けに
出ている「講義版」の参考書は全くの初学者向けに作られているので、それを読むといいと思
います。特に、公務員関係の本は各予備校の研究が進んでいるので分かりやすいです。
「政治学のまるごと講義生中継」(TAC公務員講座)がオススメです。何かと推薦されている、
「はじめて学ぶ政治学」(実務教育出版)は数回読みましたが、分かりにくかったです。そばに
指導を受けられる講師がいれば良いですが、独学には向かないと思います。全体像がつかめ
てきたら、政治学も中ゼミの添削を利用して下さい。

[2]基礎を固める
ここまでできていれば、大半の大学には対応できると思います。英語に関しては、国公立志望の場合は文法補充問題が出題されるとこは少ないので、長文に絞った対策(部分訳・全訳・要約)だけに絞って勉強できるで、短時間で高得点を挙げることができます。専門論文に関しては、法学概論の○○の分野が苦手だと自分で自分を分析できるように、各分野1つ1つを固めていって下さい。
《英語》
(1)単語
英単語ターゲット1900の1500までのレベルの単語を99%完璧にしました。
(2)文法
文法補充問題が出ないのであればこれ以上の特に対策は要らないと考えました。精読の練
習で文法力も向上します。(実際、私は、後述する精読の本をやっただけでTOEFLの文法の
スコアが大幅に上がりました)
(3)精読
「基礎英文問題精講」(旺文社)をやり込みました。この本の文の構造を容易に見抜くことがで
きるようになれば、勝利したも同然だと思います。3編に分かれているのですが、最後の総合
問題のような所を解く暇があれば、1編・2編を何回も復習する方が、編入試験には有益では
ないかと思います。また、このレベルに達してからは中ゼミの添削英語「ハイレベル法律英
語」が非常に有益に感じました。専門単語を習得し、本番に出題されるであろう法学に関する
文章、フルに活用すべきです。テキストごと煮て食べるぐらいの勢いで読み込んで下さい。
須田先生の添削はとても丁寧で、解答欄を大幅にはみ出すたくさんのコメントはとても励みに
なりました。
《専門》
(1)法律概論・政治学
論文を書くことに慣れてきたら、基本的な定義を確認することに努めました。中ゼミの定義集
は丸暗記した方が良いと思います。(私は覚えられませんでしたが…)
ひたすら反復しましょう。
(2)憲法・民法(出題される人のみ)
例えば、筑波大であれば、一問目に公法(だいたい憲法)、二問目に私法(だいたい民法)が出
題されるので、概論の分野では足りない分、補う必要があります。(筑波大の情報に関しては
後述します) そして、政治学のところでも述べましたが、ここで、大学の講義で使用するよう
な教科書を使用するのはあまりオススメしません(2冊目・3冊目として使用するのであれば
有効かと思いますが、そこまでする必要性を感じません)。
有名なものに芦辺憲法や内田民法がありますが、
「郷原豊茂の憲法 まるごと講義生中継」(TAC)
「民法のまるごと講義生中継〈1〉総則・物権編」(TAC)
などの講義をそのまま収録したものの方が分かりやすいです。軽くこれらを読み、全体像を
つかんだ上で、中ゼミの通信の添削を利用することで十分に合格できる力はつきます。
また、筑波大では憲法・民法に重きをおいて対策しておかなければならないので、知識の整
理として、
「憲法キーワード」(有斐閣)
「民法キーワード」(有斐閣)
を使いました。これらの  本は法学書院の演習ノートのように1つのテーマに対し見開きで
整理されているのでとても重宝しました。合格の決め手となった2冊です。この2つに関して
は独学で十分に感じました。

●講習の利用
多少無理をしてでも、1度は講習に参加した方が良いと思います。私は夏休みに1ヶ月中ゼミ寮に入り、夏期講習に参加しましたが、周りにライバルがいると思うと俄然やる気がでました。また、同じ寮内で知り合った人たちと励ましあったり競い合ったり…本当に充実した1ヶ月を過ごせました。この講習に参加してなかったら私の合格は無かったと断言できます。授業に関しては、荒木先生の法学部H・千頭和先生の基礎徹底・金子先生の法学時事論文はオススメです。他の法律論文の授業もとりましたが、やはり自分の進度がありましたので、無理に合わさず、答案を参考にする程度でした。また、志望理由書等も見てもらえるので本当に助かりました。龍崎先生には本当に何から何までお世話になりました。いくら感謝してもしきれないぐらいです。
●筑波大学情報
大学先生方からどういう基準で合格を決定したのか…ということを聞いてみました。筑波大を受験される方を参考にしてみてください。
(1)やはり筆記試験が大切
試験は1日目が筆記試験・2日目が面接です。よく筑波は面接も重要だと言われるようですが、実際は、ほぼ 9割筆記で決まっているようです。
(2)英語より専門重視
今年は、英語の点数が最下位だった人が合格しています。その代わり専門はほとんど完璧だったようです。
(3)原則、各面接室からは同じ人数が合格
筆記に差が出ない場合は、各面接室から同じ人数が合格するようです。(今年は筆記で差がついたようですが)
●入学してみて
外国語大などの単科大の方に申し上げておきたいのですが、単位認定は非常に厳しいです。私は当然に語学の単位が多かったのですが、80あった単位が48単位になりました。2年間での卒業は非常に厳しいです。
ただ、編入したことを後悔したことだけはありません。自分の大学に対して後ろめたさもなく、好きな学問を学べている…本当に今は充実していて幸せです。本当に編入してよかった!! また、編入先ではたくさんの友だちもできます。筑波大では編入生のために飲み会を開いてくれたりして、学生間の交流が盛んなので、友だち作りに困ることはありません。
●最後に
中ゼミを利用し、精一杯勉強すれば必ず合格します。編入は難しい試験ではありません。考えてもみてください。国家Ⅱ種や地方上級の公務員試験や更にその上の国家Ⅰ種や司法試験では、編入よるはるかに多い法律をもっと詳しく深いところまで勉強しなければなりません。法学部の編入に関して言えば、たかが勉強するのは法律ちょっとと英語です。少しの間、頑張ってみませんか。また、編入はゴールではなくスタートです。先ずその輝かしいスタートに立ちましょう。ゼロからの勉強でも大丈夫です。あと数ヶ月しかなくても大丈夫です。でも、結果がついてこない程度の努力なんてしなくて結構です。血を吐くまで努力してみて下さい。苦しくても何があっても受かるぐらい勉強して下さい。泣くのは合格してからでも遅くないです。
最後に、お世話になった先生方、スタッフの方、本当にありがとうございました。中ゼミに入って大正解でした。

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