初めての大学受験

 まず初めに、勉強嫌いで不真面目な私を合格に導いてくださった中央ゼミナールの先生方に感謝申し上げます。

 私は、1月頃から中ゼミのことを知っていましたが、自宅から遠い、仕事が忙しいなどと言い訳を作り、結局6ヶ月間も時間を無駄にしてしまいました。そしてようやく6月に宍戸先生と面談を行いました。これまで出会った学校の先生とは全く異なり、宍戸先生は生徒の気持ちを考え、私のプラスの面を引き出し、看護師の仕事の重要性などをお話ししてくれました。私でも頑張れば看護大学に合格できるかもしれない、看護師になりたいという想いが、宍戸先生とお話しすることで倍増していきました。面談数日後、すぐに中ゼミに入学しました。意気込みは十分でしたが、授業は前期8回目を過ぎていて、自分だけが劣っていると徐々に不安が増えて行きました。私は夏期講習前日まで正社員として、平日は午後6時までフルタイムで働き、6時半から中ゼミ授業に出席、土日はお昼から夜まで授業というスケジュールを組んでいたので、自宅に帰れば疲労困憊。ただ授業に出るだけで予習復習は全くできずに、絶望の文字が頭の中にいつも渦巻いていました。単語テストは20、30点。小論文はD判定、判定不能が当たり前でした。

 中ゼミに通っている際に、仕事をもう少し早く辞めていればと、後悔したこともあります。私はきっと社会的立場を手放してしまうことが怖かったのだと思います。一人暮らし、家賃、光熱費、食費、同僚や友人との楽しい時間、退職したらどのように生活していけばいいかわかりませんでした。全てを手放したくありませんでした。しかし、こんな中途半端な生活を続けていては今後の人生がめちゃくちゃになる、私は自分自身を変えるために中ゼミに入学したんだ、と覚悟を決め退職しました。きっと仕事を続けながら社会人入試、学士編入を受験しようと考え、中ゼミに通っている方の中にも、私と同じように全てが中途半端になっていらっしゃる方もいるでしょう。できる限り仕事を減らし、勉強に専念してください。なぜ大金を出してまで中ゼミに通って授業を受けているのか、一年後どのような道を歩みたいのかをもう一度よく考えて、必要なものだけをピックアップしてみてください。

 夏期講習以降、大好きなお酒、友人との付き合い、FACEBOOK、LINE全てを断ち切り、毎日自習室に通い、毎日小論文を書きました。宍戸先生に千葉大学看護学部も受けてみなさいと言われたので、まずは800字を序論本論結論でまとめる練習から始めました。しかし、これまで大学受験なんて受けたことがない私は、「序論とは…タイトルみたいなもの…?」と、社会人とは思えない発想から始まりました。そんなとき、夏期講習で「社会時事小論文」を受講しました。この授業の特徴は、逆接を使わずに畳みかけるように文章を書くということです。これが物凄く難しく、最初は下書きだけで1時間以上時間がかかりましたが、焦らないで着実に書いていくことが大切だという先生の言葉を信じ悪戦苦闘しながらも毎回再提出を出しました。すると、夏期講習最後の提出小論文の評定はハナマルA!! 皆に見せびらかしたいくらい嬉しかったです。それから千葉大学の試験日まで長先生、眞子先生の小論文授業を通し、書いて書いて書きまくりました。

 また、試験が近付くと面接練習が始まります。人の前で話をすることが子供の時から苦手で、いつも聞き役に回っていました。しかし、面接は自分白身をアピールしなければなりません。「なんて恥ずかしいのだろう。言いたいことがまったく言えない。面接練習に行きたくない。」と、いつも考え、面接練習前は食事が喉を通らず、吐き気を催していました。

 結局、千葉大学は不合格となりましたが、この不合格から得たものはとても大きかったです。人生でこんなに悔しい思いをしたのは初めてだったし、こんなに打ち込んで頑張った経験も初めてでした。何を怠っていたのかを導き出し、埼玉県立大学を受験して合格を頂くことができました。今年は40人も出願者がいて、たったの3人しか合格者が出ない中の合格でした。努力をしていれば、運も味方に付いてくれます。

 私のように大学を卒業していない方は、学士入試を受けることができないのでその分チャンスが減ってしまいます。だからこそ今回、自分の第一志望大学の前に練習として他大学を受けることがとても大切だと感じました。また、諦めない気持ちも大切です。中ゼミで出会った良きライバルであり友人にも、とても励まされました。同じ目標に向かう者同士だからこそ苦悩や喜びを理解し合えるはずです。

 早いもので、大学入学から一ヶ月が経ちました。埼玉県立大学では、グループワークが多く、様々な学科の方と話し合い意見をまとめ発表する機会があります。宍戸先生との面接で自分の考えを表現することの大切さを鍛えられたので、全く苦ではなく現役生と和気あいあいと授業に出席しています。また、県大では一年時から解剖学、生理学の授業が始まります。中ゼミの生物の授業を受講していたお陰で理解できる部分が多く、大変助かっています。最後に、去年の一番の思い出はなんですか、と聞かれたら私は中ゼミに通っていた数ヶ月だと答えるでしょう。充実し、成長し続ける濃い日々を過ごせました。先生方、時節がらどうぞご自愛ください。ありがとうございました。

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