勉強しようと思った時こそ全力でやった方がいい

 私は社会人経験を経て看護師になり、臨床で3年経験を積んだ後、大学編入を決意しました。大学編入を決めた動機は一つではありませんでしたが、看護研究の手法を学び、実戦力だけではなく学問として看護を追求したいと思ったことが一番の理由でした。とはいえ、私は看護師になった時点ですでに20代後半でしたので、年齢的なものを考えるとこのまま臨床で経験を積んでいた方が良いのではないかとも思い、なかなか受験する決心がつきませんでした。しかし病院で最も尊敬し信頼していた先輩や両親に背中を押してもらったことや、面談で宍戸先生にかけられた「勉強しようと思った時こそ全力でやった方がいい」という言葉に勇気をもらい、中央ゼミナールに進学し編入試験に向けて勉強を始めました。
 勉強についてですが、まず初めに取り組んだことは勉強時間を確保することでした。仕事はこれまで勤めていた病院を1月に退職し、プレ学期が始まる頃から平日かつ日勤のみの仕事に就きました。通勤で電車に30分乗っていたので、この時間は必ず単語の暗記に充てました。行きで単語300個、帰りはイディオム50個といったようにノルマを設定し必ずこなしていました。帰宅後は3時間は勉強する時間を確保し、英語と看護学を交互にやっていました。ただこれには少し誤算もあり、病院では週5日間連続勤務することは滅多にないので、週の後半になるとかなり疲労が蓄積してしまいました。さらに土日は一日中、中ゼミで勉強していたので、慣れるまでは精神的にもきつかったです。なので、私は決めたノルマ以上のことは頑張らず、余った時間はゲームや漫画を読むなどの息抜きの時間に使うようにして、過度なストレスをためないようにしていました。病院勤務をしていた時からTOEICの勉強は既に独学で始めていたのですが、5日連続で働きながら勉強するよりも多少不規則な勤務の方が体力的には楽だった印象です。仕事をしながら勉強時間を確保するには、授業の履修や、金銭的な都合以外にも、自分の体力も考慮し無理なく継続出来るやり方を模索する事が大事だと思いました。
 次に具体的な勉強方法です。まず英語に関してですが、私は初め千葉大の受験も視野に入れていたので、中ゼミ入学前からTOIECの勉強をしていました。なので5文型や品詞といった基本的な英文構造の理解や、最低限の語彙力は既に身につけていました。特にTOEICのpatr5の勉強では、S/V/O/Cや単語と単語の関係性を文を見て瞬時に見抜き、判断することが求められるので、文の構造を理解するという点ではその後の長文読解の勉強に非常に役立ちました。語彙力アップは中ゼミで指定されているターゲット1900、イディオム1000と、英語講師の方に薦めていただいた「システム英単語メディカル」と、授業で配布された単語プリントのみを徹底してやりました。過去問を解くと知らない単語がいくつも出てくるので、これだけをやっていて良いのかなと不安にもなりましたが、とにかくこの4つを完璧に覚えることに力を注ぎました。
 看護学の勉強方法は、まずはプレ期間中にQBを買い、最初から最後まで全てノートにまとめました。手書きにすると時間がもったいなかったので、パソコンを使って重要な部分を抜き出し、図なども挿入しながらまとめプリントを作りました。野本先生の授業では国家試験の過去問を使用しますが、大事なのは答えではなく思考だと教えていただきました。答えが合っているかどうかではなく、その答えにたどり着くまでにどんな知識が必要なのかを自分自身で考え、そしてその答えを根拠とともに論述する力をつけることが重要で、特に筑波大学の試験では必要不可欠な勉強法でした。
 最後に小論文の勉強ですが、私が受けた浜松医科大は小論文の受験科目がなく、筑波大学は英語と兼ねているので、あまりこれといった勉強はしなかったです。ただ、新聞は必ず毎日目を通し情報を入手するようにし、特に医療やヘルスに関わる記事は切り取ってノートに貼り保管していました。
以上が私が受験に向けてとっていた対策です。受験勉強をしていた間は「早く終わってほしい」とずっと思っていましたが、いざ受験が終わるとあっという間の時間だったように感じます。それくらい自分の人生の転機に、集中し、全力で挑めた貴重な時間でした。良い結果で終わることが出来て本当に良かったです。宍戸先生をはじめとする中ゼミの先生方、サポートの方々、ありがとうございました。

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