憧れの筑波大学で学べる喜び

「あー、まただめだったか…」

筑波大の推薦入試、前期試験、後期試験が全て不合格で、私の大学受験は最悪の結果で終わった。まさかここまで失敗するとは夢にも思わなかった。1浪するか進学するか迷っていたときに、第3の選択肢となる編入試験の存在を筑波大のホームページで知った。編入試験なら1年間足踏みせずに前進することができる上に、自分の得意科目を活かせる。これが決め手となり、大学に進学しながら編入試験に向けた受験勉強が始まった。私は大学内で編入しようとしていることを知られたくなかったので、孤独な戦いとなった(中ゼミの面談制度はこのような場合において、すごく助かります)。

1年生は筑波大で認定できる科目を積極的に履修し、専門基礎科目である力学、電磁気学、線形代数学、微積分学の習得に全力を尽くした。さらに英語はもともと得意科目ではなかったので、行き帰りの電車の中では大学受験から使ってきた単語帳をいつも眺めることで、英語に対する抵抗心をなくそうと必死だった。夏休みには気分転換も兼ねてオープンキャンパスに行き、面接のネタを探すと同時にモチベーションを上げるためにも様々な研究室を見てまわった。翌年の春休みからは、専門英語の対策を徹底的に行うために中央ゼミナールに入学。毎回の授業では説明がわかりやすく、配布される解説プリントも重要単語がまとめられていたので、わかりやすかった。

2年生からは大学での履修科目を最低限におさえ、空き時間は編入試験対策に全力を注いだ。5月からは中央ゼミナールの過去問開示システムもうまく利用し始め、本番の感覚に慣れていくとともに出題傾向をひたすら研究。6月からは面談制度を利用して、面接のネタの構築から口頭練習まで6回にわたって利用し、理系スタッフの粕谷先生にはほんとにお世話になった。

そうして迎えた七夕決戦。筑波大の受験は4回目ということもあり、ほとんど緊張することなく、試験に臨むことができた。数学では3日前に受けた理系模試の類似問題が実際に出たので、模試の威力を実感しながらスムーズに解きすすめることができた。目立ったミスも見当たらなかったこともあり、落ち着いて翌日の面接に臨むことができたのだ。そして1週間後の待ちに待った合格発表日、12時に携帯電話で発表を見ることになっていた私は、大学の午前授業の終了3分前に教室を抜け出し、屋上で今か今かと待った。(今までで1番緊張しました。)そして、12時。携帯電話で受験番号を見てみると……。あった! 確かにあった!受験番号が学類内で1番目だったので、本当であることを確信。)過去3回なかったものが目の前にあった!

この瞬間、今までの未練や悔しさは全て消えていった。3年から憧れの筑波大で光物理を本格的に学べると思うと、喜びもひとしおだ。

ここからは使った参考書と筑波理工系対策について述べます。

1.筆記 英語
 『速読英単語(必修編)』→入試まで何度も
 『基礎英文問題精講』→入試までに最低3周
 数学…微積分→重積分、テイラー展開、微分公式の証明
 線形代数→固有値問題、線形空間、連立方程式の解法
 微分方程式→基本的な形式(変数分離型、定数係数型など)
 複素関数→オイラーの公式、コーシーリーマンの公式
 物理…力学→エネルギー保存則、剛体の運動、単振動、2体問題
 電磁気学→ガウスの法則、ビオサバールの法則、アンペールの法則、コンデンサー、直流回路、電気双 極子、 交流(余裕があれば)

2.面接・志望動機は明確に(当然ですが)
 ・自分の言ったことに対して必ず根拠をもつこと
 ・面接官は納得するまで突っ込んできます→得点にならない
 ・焦ったら負け、冷静に質問の意図を理解しよう
 ・わからないことには素直にわかりませんと言おう(ただし連発はダメ)
 ・面接官は聞きたいことを素直に聞いてこない、裏を返した質問をしてくる
   例:あなたの気になる先生は誰ですか?→どこの研究室に入りたいか?

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