大学編入~筑波、明治、早稲田大学への出願迫る!⑤

 早稲田大学社会科学部はすでに出願締め切り、明治、筑波も期限が迫ってきました。予定を変更して今日は出願について。
 早稲田大学社会科学部は、願書の裏に志望動機を書く欄がありますが、試験要項の出願書類には志望理由書と書かれていません。そのため、中ゼミ生にも志望理由書は必要ないと思い込んでいる人が複数いて、スタッフが何度も「志望理由を書く欄があるので準備を早めに!」と、確認メールを送っていました。
 また、明治大学も学部によって必要な提出書類が異なっていて、少々わかりにくいと思います。情報コミュニケーション学部を受験する学生に「よくわからない」と聞かれ、一緒に試験要項を確認した経験から言うと…。まず、外国の大学からの志願者に求められる書類一覧を見て、一瞬、「え?シラバスがいるの?」と思い、よく見直して、「ああ、外国の大学を出た人ね」と気づき次にいきました。実は、以前、外国の大学出身者向けの出願審査期間が、自分にも該当していると勘違いして相談してきた人がいます。試験要項をしっかり読まないと不必要なことで慌てることもありますし、外国の大学からの受験者については、受験手続きがさらに複雑なんだということがわかりますね。
 さて、明治を受ける学生から、「写真はボックスで撮ってよいんでしょうか」と聞かれていたため、私の目は写真に関する記載で止まりました。すると、驚くべきことが書かれていました。
ア カラー写真について(出願時の3か月以内に撮影したもの)アタテ4cmヨコ3cm,正面,上半身,脱帽,背景及び枠なしのもの」
 まあ、ここまではよいとして、続きです。(スピード写真,スナップ写真,写りの不鮮明な写真,頭髪で眉毛の隠れたもの,サングラス着用のものは受け付けられません。)
イ 受験の際に眼鏡着用の者は,眼鏡着用の写真を貼付してください。
 めがね着用という記述はよくありますが、上記の赤字のような記述は、見た覚えがありません。私もその学生も髪で眉毛が隠れているので、思わず苦笑しました。スピード写真も不可なわけですが、その理由は次にあります。
ウ この写真を利用して,入学後,在学期間を通して使用する学生証を作成します。
 時々、こういう大学がありますから、写真はちゃんと写真屋さんで撮ってもらった方が安心です。
 続けて、志望理由書を提出することを確認して、これでよいと思いつつ念のため下の方を確認すると、<情報コミュニケーション学部志願者のみ>エントリーシート(本学部所定の用紙)という記載が…。慌てて上の方をもう一度も見直して、情報コミュニケーション学部は、志望理由書とエントリーシートの両方を提出することがわかりました。うっかりするところでした。
 まあ、このように、出願書類にはしっかり気をつける必要があります。
 先日、旧帝大法学部に合格した中ゼミ生から合格体験記が届きましたが、そこには、「注意すべきは編入試験によくある複雑な手続きです。大学受験とは比較になりません。直前になって慌てることが多いので注意しましょう。」という言葉が書かれていました。
 旧帝大の法学部には、確かに、在籍大学に特別に作成してもらわなければならない書類の提出を求めるところが珍しくなく、その結果、受験をあきらめるケースもまれにあります。特に問題になるのは、大学2年修了見込みで受ける大学2年生で、現在履修中の講義について、編入志望先大学指定用紙を使用して、在籍大学に証明書を作成してもらわなければいけないことがあります。在籍校が他大への編入を認めていない場合はハードルが高くなります。
 幸い、筑波大学の社会・国際学群社会学類には指定用紙がありません。「履修中の科目及び単位数の明記された証明書又は履修登録票等」とあって、かなり融通が利く表現です。学生が持っている履修登録票でよいわけですから。
 いずれにしても、編入試験受験者は書類準備を一般入試と同じように考えずに、早めのチェック、早めの準備が欠かせない点を認識しておきましょう。

大学編入~筑波、明治、早稲田大学への出願迫る!④

 新年明けましておめでとうございます。今年もこのブログと中央ゼミナールをよろしくお願いいたします。
 今年受験を迎える方にとっては、精神的にも体力的にも厳しい1年になることでしょうが、それが合格したときの喜びを大きくしてくれます。今できることをしっかりとやっていきましょう。
 さて、年明けに行われる筑波・社会学類、早稲田・社会科学部、明治について、話を続けましょう。今日は試験の傾向を、英語を中心に。
 上記3大学のうち、もっとも英語が難しいとされるのは筑波大学です。どの専攻も基本的には専門英文の読解が中心になります。たとえば平成25年度(昨年)の問題を見ると、経済学は34行の専門英文全訳。もっとも、ここはまれに変わった問題を出すことがありますので(出題者次第)注意は必要です。社会学は英文の量は経済学の3倍で、設題が8問。日本語での説明問題や和訳が中心です。政治学は英文の量は経済学の2倍で設問は下線部和訳2題と、内容に関する日本語での説明問題が2題…で終わりかと思ったら、同じくらいの分量の英文を10行程度の日本語に要約する問題までありました。
 大学受験レベルの単語集に加えて専門単語をしっかり習得することが大切ですし、単に和訳するだけではなく内容をしっかり読解できるようにする必要があります。合格者の中には、専門知識や専門単語力があれば解けるという人もいるくらいです。
 中ゼミの専門分野別『添削英語』の授業が力を発揮する試験ですね。中ゼミで小テストに使う専門英単語集が役立ったという声も多いです。中ゼミ生はいままでやってきたことをしっかり復習すればよいということになります。合格者の自己採点は、最低で5~6割、最高で9割でした。
 次に早稲田大学社会科学部。例年長文の大問が2題、設問はそれぞれ4~5題で、ここ数年は日本語での説明問題が中心です。「早稲田にしては易しい」、「日頃から和訳練習をしていれば専門性もないので誰でも受けやすい」というのが受験生の感想です。しかし、受験者数の多さを考えると、早稲田にしては難易度が低めなだけに高得点を取る必要があるとも言えます。受験準備をきちんとしておけば誰でも7割取れる可能性がある、でもそれだけでは受からない、できれば9割以上取るつもりで8割は確実に…ということですね。
 もっとも、大甘な自己採点で7割だったけれども合格した! という中ゼミ生もいます。記述式試験での採点基準は、わかりにくいですね。いずれにしても、上位層は差がつきにくい試験なので、『英語は取りこぼさず、論文勝負!』というのが、過去の受験生のアドバイスです。
 最後に明治です。語学検定試験のスコア提出が必要な、国際日本は除きます。ということで文学部と情報コミュニケーション学部についてですが、長くなりましたので次回に!

大学編入~筑波、明治、早稲田大学への出願迫る!③

 今日は昨日の続きで(と言いつつ、アップが遅れまして申し訳ありません)、筑波大学社会・国際学群社会学類、明治大学各学部(理工学部除く)、早稲田大学社会科学部について、私の頭に浮かぶことを並べていきたいと思います。
 まず、志望理由書や面接の重要度ですが、これはどの大学でもしっかりした準備があって当然、そうでなければ、面接で残念な結果になることもあり得ると考えるべきでしょう。
 特に、毎年多くの方が受験する早稲田大学社会科学部では、筆記の結果だけでは差がつきにくいと推察されます。志望動機も明確で面接時の受け答えもしっかりしている、これで初めて合格が得られます。出身学校名を気にする方もいますが、中ゼミでは偏差値50前後の大学から合格したケースがありますので、当日の筆記と面接(志望理由書)で決まると思って準備して下さい。
 志望理由書から読み取れるのは編入に対する熱意だけではありません。自分の思いを明確に相手に伝える文章力、そして、日頃どの程度、問題意識を持ち物事を考えているのか、専門科目を勉強しているのか、それらのすべてがみえてしまいます。たんに紙面を埋めればよいわけではありません。少しでもしっかりした志望理由書を書く必要があります。
 なお、面接ですが、明治大学情報コミュニケーション学部のみが筆記試験合格者を対象としており、明治の他学部、他の大学は全員面接です。また、筑波は全員面接でありながら、筆記試験の翌日に面接を実施します。面接重視と言われるゆえんです。
 次に、明治大学国際日本学部が、受験資格となっている語学検定のスコアをどのように考えているのか…も気になるところです。TOEICで言うと2年次が610点、3年次が640点、決して、高いとは言えません。あわせて英検が採用されていれば、上智大学のようにあくまで受験資格で、合否には関係ない…と言えますが、残念ながらそうではありません。
 でも、安心して下さい。中ゼミで合格した人の情報では、スコアは合否には関係なさそうとのこと。もちろん、鵜呑みにはできませんが、もう時間の余裕はありませんし、堂々と現在のスコアで勝負して下さい。
 さて、今年の受験者数はどのくらいになるでしょう。明治は残念ながら3年次編入の実施学部学科が少ないため、中ゼミからの受験者は例年より少なくなりそうです。早稲田社会科学も、合格者数が2年続けて少なかったことから、昨年に引き続き今年も受験者が減るものと予想しています。筑波は例年通り…と言いたいところですが、そもそもここ数年、全国的に編入試験全体の受験者が減っています。それから、今年の中ゼミ生は順調に国立大学に合格しています。従って、こちらも受験者数は減るものと、私は予想します。さて、どんな結果になるのやら。
 後は試験の難易度ですが、こちらは年明けに。中ゼミの冬期講習には上記大学の対策講座がそろっています。よろしければお気軽にご相談下さい。

大学編入~筑波、明治、早稲田大学への出願迫る!②

 昨日の続きです。
 まず、筑波大学社会・国際学群社会学類、明治大学各学部(理工学部除く)、早稲田大学社会科学部に共通する注意事項ですが、それはいずれの大学も出願にあたっても志望理由書が必要であり、きちんと準備する必要があるということです。
 早稲田大学社会科学部には志望理由書はない…と勘違いする方がいますが、単に、独立した志望理由書の用紙がないだけで、入学志願票に記載する欄があります。早稲田はこちら 明治はこちら
 いずれの大学も人気が高く難関です。取る人数が少ないだけに筆記の結果だけで合格できると安易に考えると、落とし穴になります。つまり、志望理由書、面接対策まで含めて完璧を期す必要があるということです。特に早稲田社会科学部のように、多くの方が受験して合格者はわずか…という大学については、ちょっとしたことが致命的になります。特に早稲田については、もう時間がない…ということであれば、やむを得ません。志望理由書を一通り用意した上で、面接対策でカバーすることになります。
 編入の目的は3年次から専門的に学びたいことを、それに適した大学で勉強することです。したがって、志望理由書や面接では、編入の目的について、どのような学習環境で何を研究したいのか、具体的に示す必要があります。
 その際に気をつけたいのは、これも今回あげたいずれの大学にも言えることですが、それぞれの学部(群)・学科(類)・専攻の特色をしっかり理解することです。早稲田大学社会科学部は、社会科学全般について多彩な学習ができます。筑波の社会学類も、専攻が分かれているとは言え、横断的に学べるところが魅力です。でも、それだけに、アピールの仕方によっては、それなら法学部に行った方が良いのではないか、ととられることもあり得ます。
 さらに、明治の国際日本学部、情報コミュニケーション学部、文学部の文芸メディア、心理社会学科などは、比較的新しくできた学部学科であり、どのような意図、つまり教育目標で設置されているのか、しっかり押さえ、それを踏まえて、志望理由を明確にする必要があります。
 加えて、入学年次を意識することも忘れないように。早稲田・社会科学は、社会科学全般を学ぶことができますが、1年から入学した人は最初の2年で幅広く学んだ上で、3年になると自分が専門とする分野を中心に演習などの授業を選択することになります。よくある失敗は、大学案内など、高校生に向けた情報をもとにして、大学1年から入学する人が書くようなことを書いてしまうというケースです。
 今回は、志望理由書を中心に書いてきましたが、明日はその他の疑問に答えていきます。

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大学編入~筑波、明治、早稲田大学への出願期間、迫る!

 年明けに編入試験を実施する人気大学の出願が迫ってきました。
 まず、年明けの実施がごく少ない国立大学の中で注目されるのが、筑波大学社会・国際学群社会学類です。社会学・法学・政治学・経済学の4専攻が設置されています。出願は1月16日から22日で必着です。試験日は一般入試と同じ2月25,26日で、25日が筆記、26日が面接(全員)です。
 それから私立大学で、まず、明治大学から。明治については以下を読んでいただくと、いろいろ疑問を持たれるのではないかと思いますが、長くなるのでそれはまた明日。
 まず、文学部が1月9日から15日(消印有効、以下同じ)の出願で、3月1日試験。ここは例年欠員募集で募集学科・専攻・年次が年によって異なります。今回は2年次では、演劇学・西洋史学で募集がありません。3年次はもっと厳しくて、英米文学、文芸メディア、アジア史、考古学、地理学、心理社会学科の2専攻、以上で募集がありません。いずれにしても、自分で確認するのが一番でしょう。要項を確認して下さい。明治の要項はこちら
 なお、文学部については受験資格に注意して下さい。2年次は外国語(英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・スペイン語・中国語・朝鮮語・日本語(外国人留学生のみ)の中から2か国語)をそれぞれ2単位以上を含めて30単位以上の修得者又は修得見込者となっています。3年次は外国語(英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・スペイン語・中国語・朝鮮語・日本語(外国人留学生のみ)の中から2か国語)をそれぞれ4単位以上、保健体育科目を2単位以上、を含めて60単位以上の修得者又は修得見込者です。
 次に明治大学の情報コミュニケーション学部ですが、2年次のみの募集です。1月14日から17日の出願で、3月5、6日が試験です。
 さらに明治で国際日本学部。こちらは2年次、3年次ともに募集があります。出願は情報コミュニケーションと同じ1月14日から17日で、試験日は文学部と同じ3月1日です。この学部の場合、出願資格で英語検定試験の基準を満たしていることが求められています。具体的には3年次は、(ア)TOEFLⓇiBT62点以上、(イ)TOEICⓇ640点以上、(ウ)IELTS5.0点以上のいずれかを満たすこと、2年次は(ア)TOEFLⓇiBT58点以上、(イ)TOEICⓇ610点以上、(ウ)IELTS4.5点以上のいずれかを満たすことです。
 加えて明治は理工学部。募集は3年次のみで、出願は1月14日から17日、試験日は文学部は3月1日で、国際日本と同じです。
 明治大学ではこのほか、法学部、農学部でも試験を実施しますが、残念ながら対象は学士(大学卒業者・卒業見込み者)のみです。
 最後に、早稲田大学社会科学部です。1月7日から10日と、出願締め切りが迫っています。幸いなことにここはHPから願書などをダウンロードできます。とは言っても、出願にあたっては在籍大学から書類を入手する必要がありますし、次回説明する志望理由書もあります。今から準備してギリギリと言うところでしょう。大学によっては冬休みに入っていて、書類の入手が難しいところもありそうです。
 それでは明日は、以上の3大学受験にあたっての注意・留意事項について、説明したいと思います。  

大学編入~合格体験記から学ぶこと③

 合格体験記を読んでいると、合格者への共通点に気づきます。それは、方法はさまざまですが、自分で決めたことを最後までやり通した、ということです。
 さまざま…というのは、たとえば、朝は○時に起きて学校に行く前に○時間勉強し…など、1日の勉強時間や睡眠時間をしっかり決めて、毎日きちんとやっていた…、やると決めた問題集をすべて3回ずつこなした…、いつまでにTOEFL・TOEICで○○点を取ると決めてほぼ目標を達成した…など。
 さらには、中ゼミの授業や小テストのための復習・予習だけはしっかりやった、先生に指示された問題集をきちんとこなした、中ゼミの帰りにその日の授業の復習を終わらせてから帰宅した…など、あげればきりがありません。中には自宅でトイレに行くときにも単語帳を離さなかった…という方もいました^^;。
 私は思うのですが、必ずしもすごくこなすのが難しいことである必要はなく、たとえば毎日英単語を20語覚える、問題集を何ページやる、新聞を必ず読む、でもよくて、大切なのは毎日続けることではないかと。それが自分に自信を持つことにつながり、合格に結びつくのではないでしょうか。
 体験記を読んでいると、あれもできなかった、それもおわらなかった、でもこれだけは続けた…という言葉の出てくることがあります。私はそこに勝因があると思います。
 もう、ずっと前のことですが、編入の勉強が大変だからと途中であきらめた学生がいました。その学生は入学相談の時からお父様が同席し、むしろ、受験に積極的なのはお父様の方でした。受験を断念するという連絡もお父様からで、その時におっしゃったのが、「編入はダメだったけれど、今度は公務員予備校に行かせて、公務員試験には合格させる」
 もちろん、私に口を挟むことはできませんが、内心、残念だけれども同じことの繰り返しだろうと思いました。何をするにも最初はゼロからですし、自分で努力して積み上げていくしかありません。編入でできなかったことが公務員試験でできるとは思えませんし、何よりも受験生本人の意欲が感じられませんでした。もちろん、私の間違いだったということもありますし、そうであったことを願ってはいますが。
 今のエピソードは極端な例ではあります。受験生の多くは、もっとがんばる必要があるとわかっていながら、「今日は疲れた」、「たまには友達と遊びたい」など、つい日課を休み後で後悔する、この繰り返しというでしょう。気持ちはわかります。でも、それで結果を得られるでしょうか。
 多くの方が、一般入試の失敗を取り戻したいという思いから受験しているはずです。同じことを繰り返さないように、目標に到達するためには、一歩一歩、自分で決めたことを自分で続けて努力していくしかありません。そして、自分を客観的に見つつも、これだけは続けているという自信を自分でつけていくことです。それを教えてくれるのが合格体験記なのです。
 最後に、体験記に書かれていた言葉から。「編入は人生を変えることができるプラチナチケットですから、最後まで信念を粘り通してください。」

大学編入~合格体験記から学ぶこと②

 今日は、メールで届いた2件の合格体験記を読んで、本当に感心しました。文章もしっかりしていますし、自分自身の思いに加えて、これから受験する方に向けての細やかな気遣いにあふれた体験記です。さらに、受験した個々の大学に関する詳細な情報も貴重なものでした。中ゼミ生にしか読んでいただけないのが、残念なくらいです。
 その中から、二つの体験記で触れられていたごく一般的な注意事項を拾ってみると、たとえばホテルの予約と受験会場の下見です。早めに予約しておかないと金額の高いところしかとれない…、試験会場への距離、かかる時間を考えてホテルを選択…。○○大学は山の中にあり、バス停の位置や時刻表の事前確認が必要…など。
 特にバスについては、ずっと以前ですが、東北地方の国立大学を受験した学生のエピソードを思い出しました。バス停で待っていても全くバスが来ず、よくみたら休日はバスがなかった…慌ててタクシーを探した…というものでした。日頃、交通の便が行き届いている地域で生活している方は、十分気をつける必要がありますね。
 受験というと、つい、筆記の対策にとらわれがちですが、こういうことも実は大切です。試験会場に間に合うのか、持ち合わせの現金で足りるのか…などで不安を感じたり慌ててしまって、試験本番で力を発揮できないのでは困りますから。以前、スーツの下のスカートを忘れていて、困り切って、結局、ホテルの方に頼み込んで色の違うスカートを借りたという学生がいましたが、結果は残念だったということがありました。
 また、これは中ゼミ生の見聞ですが、試験会場に遅刻してくる人、筆記用具を忘れて試験官に鉛筆やら消しゴムやらを借りる人、試験が始まってすぐに寝てしまう人、面接の時にはいなくなる人など(最後の二つはちょっと話が別(^^;))、びっくりするような受験生が、一人二人はいるようです。
 受験スケジュールには、ぜひ、便利でリーズナブルなホテルの1ヶ月前の予約と、試験会場の下見をいれて下さい。宿泊するときは着替えや筆記用具の確認も忘れないように…。なんて、小学生ではないと怒られそうですね。

看護編入コース・看護医療コース説明会について

 いきなりですが、今日は看護編入コース、看護・医療コースの新年度に向けて最初の説明会を行います。何度かここでも書いてきましたが、私は中央ゼミナールで対象としている試験の中でも、志望理由書や面接で最終的に合否の決まることがある看護編入、看護医療系の学士編入、栄養系・社会福祉系の編入、1年生からの社会人入試・社会人編入などの受験生を中心に、担当しています。
 そのため、大学編入コースの説明会も担当していますが、看護系や栄養系の説明会も私がやっています。しかし、特に、看護師さんや看護学生は忙しく、なかなか説明会には参加していただけません。個人での入学相談の方が多いのですが、それでも、一人でも二人でも来ていただければという思いで、新しい資料を準備しました。はたして、本日、この資料を生かすことはできるでしょうか(^^;)。
 さて、上記の二つのコースは、中ゼミの中でも混乱され気味です。看護編入コースは看護系短大・専門学校からの3年次編入で、看護師免許取得(見込み)者が対象になります。一方、看護・医療コースは、これから看護師やリハビリ職などを目指す方を対象としています。受験する試験は大学卒業(見込み)者を対象とした学士2年次編入か、大学1年から入学する社会人入試・AO入試、加えて、専門学校の社会人・一般入試となります。従って、試験の内容も異なっています。説明会に参加されるときはお間違えのないようにお願いしたいと思います。
 以上の二つのコースでは、最終的な合否は面接、そしてその資料となる志望理由書で決まる!という思いのもと、学生と真剣に対策に取り組んでいます。しかし、特に高校生の推薦入試と同じ日程、筆記試験で行われる国公立大学の社会人入試では、面接で意欲は認められても英語の点数で切られることがあります。このような情報も含めて、来年もしっかり受験生をサポートしていきたいと思います。

大学編入~合格体験記から学ぶこと

 今年も中ゼミの大学編入コースでは順調に合格が出ています(合格速報はこちら)。そのため、今、中ゼミには毎日のように、受験体験記が届いています。特にメールでの投稿については、私のメールアドレスで受け付けているため、一番に目を通すことになります。私にとっては日々の楽しみです。
 つらい受験を乗り切った喜びがあふれる体験記に感動する、これは言うまでもありませんが、私自身、受験生の一言一言に学ぶことが多いためでもあります。
 たとえば、今日送っていただいた体験記。中央ゼミナールで基礎から文法について学ぶことができて、「高3のときにほとんどできなかった長文の問題集をほとんど正解できるようになった」とあるのを読んで、うれしく思いました。
 中ゼミでも20年前は、文法よりも内容が読み取れるかに重きを置いていました。英語を担当する講師のほとんどが、いわゆる予備校の先生ではなく、大学で教鞭を執る研究職のためです。文法の説明よりもテクニカルターム(専門単語)や英文の背景を理解することに重点を置きがちでした。
 しかし、その方法だと、単語をつなぎ合わせて、おそらくこうだろうと自分で内容を創作する学生もおり、正確な訳文を作ることができないことがありました。そのため、今は、たとえ研究職の講師であっても、構文をしっかり取る、文法を重視することを前提に、授業を進めるようにお願いしています。
 中ゼミ英語の最大特色である講師による添削においても※注、構文が取れているか、文法の判断を誤っていないか、は必ずチェックし、さらに専門的におかしくないか、日本語は大丈夫か、などまで、赤入れをしていただいています。
 今回、体験記に書かれた一文は、そのやり方が間違えていなかったことを裏付けてくれました。おそらく、受験勉強にかけている時間は一般入試の時の方が長かっただろうと思いますが、中ゼミでの英語の勉強は、長文の正確な読み取りという意味で効果的であることが、あらためて実感できました。
 
 もちろん、テクニカルタームや背景知識も大切です。難関大学の場合は、専門知識がないと解答できない問題を出すところもあります。どちらかに偏らずバランスの良い勉強をする、編入試験に向けての勉強では、柔軟性・視野の広さや課題発見及び克服型の能力が求められているように思います。
 これは独学で勉強する方にも参考になると考えます。記述式で解答する編入英語対策とセンター試験対策は異なります。見当外れの勉強にならないように注意したいものです。
 ※注 添削英語講座では大学編入試験の過去問題を、受講生が決まった時間内に全訳、講師が添削して翌週返却し、自分の答案を見ながら解説を聞いてどうして点を引かれているのか確認し、復習してもう一度答案を再提出できる。

大学編入~面接は自己PRの場! 面接を武器に!

 面接対策をしていると、なるべく簡単に終わらせたい、最小限の言葉ですませたい…と、思っているかに見える話し方をする人が結構います。そのため、何を言いたいのかわからないことも多いですし、本当に編入したいのだろうか?と、思われそうなケースもあります。
 若い皆さんの中には、コミュニケーションを苦手とする人もいるでしょう。緊張するから大学の先生による面接を、少しでも早く終わらせたい…と思う人もいるでしょう。
 でも、それではダメです。面接も試験のうちで、面接官は皆さんを評価しています。それに面接時間は多くの場合、決まっています。10分あるのに簡単に答えていたのでは、質問の数が増えて、思いもよらぬことを聞かれたりします。
 今年は、受験を終えた学生に、面接でいくつ質問されたか聞いてみましたが、10分間の面接で5つから7つ、人によって10くらい…という答えが多かったです。10分で5つは少なすぎる!と思うかもしれませんが、自分の思いをしっかり伝えると時間がかかります。また、答えたことに対するさらなる質問も含めてのことと思います。
 面接官は、よく、「簡潔に答えてください」と言いますが、だからといって簡単にすると、結局、補足質問が増えます。「よくわからなかったので、もう一度言って下さい」と言われることもあります。的外れに長いのでは困りますが、志望理由、その大学を受験した理由、入学後に学びたいこと、卒業後の抱負、これらの質問に対しては、自己アピールのチャンスととらえて、長くなることを恐れずに、しっかり相手に自分の思いを伝えましょう。
 残念なのは、自分のことなのに覚えきれない…というケースです。これは繰り返して練習するしかありません。今年は何人の生徒から、「本番が一番うまく話せた」と聞いたことか…。これは最後に中ゼミで練習してから本番までにさらに自分で練習した成果だと思います。また、面接官がやさしくて話しやすかったのかもしれません(-_-;)。「本番の方が楽だった、簡単に終わった」という言葉も例年のごとく、何度か耳にしました。でも、「それならよかった!」というのが、私の思いです。面接練習はもっとも厳しいケースを想定して行いますので。
 もちろん、面接練習だけでは合格しません。どんなに意欲を示しても、「うちは英語ができないとダメだから」と本番で言われることもあります。バランスの良い準備を心がけましょう。ただ、特に中ゼミ生については、面接で落ちた…ということだけはないように。面接官との相性が悪い、ライバルがすごくできる人たちだった、試験の点数がぎりぎりだった、などのケースを除けば、面接で落ちるのは準備不足に他ならないからです。しっかり、中ゼミを利用し、自分でもできる限り練習を繰り返すことです。面接で泣かないために。面接を武器にするために。