大学編入~合格体験記から学ぶこと

 今年も中ゼミの大学編入コースでは順調に合格が出ています(合格速報はこちら)。そのため、今、中ゼミには毎日のように、受験体験記が届いています。特にメールでの投稿については、私のメールアドレスで受け付けているため、一番に目を通すことになります。私にとっては日々の楽しみです。
 つらい受験を乗り切った喜びがあふれる体験記に感動する、これは言うまでもありませんが、私自身、受験生の一言一言に学ぶことが多いためでもあります。
 たとえば、今日送っていただいた体験記。中央ゼミナールで基礎から文法について学ぶことができて、「高3のときにほとんどできなかった長文の問題集をほとんど正解できるようになった」とあるのを読んで、うれしく思いました。
 中ゼミでも20年前は、文法よりも内容が読み取れるかに重きを置いていました。英語を担当する講師のほとんどが、いわゆる予備校の先生ではなく、大学で教鞭を執る研究職のためです。文法の説明よりもテクニカルターム(専門単語)や英文の背景を理解することに重点を置きがちでした。
 しかし、その方法だと、単語をつなぎ合わせて、おそらくこうだろうと自分で内容を創作する学生もおり、正確な訳文を作ることができないことがありました。そのため、今は、たとえ研究職の講師であっても、構文をしっかり取る、文法を重視することを前提に、授業を進めるようにお願いしています。
 中ゼミ英語の最大特色である講師による添削においても※注、構文が取れているか、文法の判断を誤っていないか、は必ずチェックし、さらに専門的におかしくないか、日本語は大丈夫か、などまで、赤入れをしていただいています。
 今回、体験記に書かれた一文は、そのやり方が間違えていなかったことを裏付けてくれました。おそらく、受験勉強にかけている時間は一般入試の時の方が長かっただろうと思いますが、中ゼミでの英語の勉強は、長文の正確な読み取りという意味で効果的であることが、あらためて実感できました。
 
 もちろん、テクニカルタームや背景知識も大切です。難関大学の場合は、専門知識がないと解答できない問題を出すところもあります。どちらかに偏らずバランスの良い勉強をする、編入試験に向けての勉強では、柔軟性・視野の広さや課題発見及び克服型の能力が求められているように思います。
 これは独学で勉強する方にも参考になると考えます。記述式で解答する編入英語対策とセンター試験対策は異なります。見当外れの勉強にならないように注意したいものです。
 ※注 添削英語講座では大学編入試験の過去問題を、受講生が決まった時間内に全訳、講師が添削して翌週返却し、自分の答案を見ながら解説を聞いてどうして点を引かれているのか確認し、復習してもう一度答案を再提出できる。