たばこ考

HTです。
たばこ増税が見送られましたね。
個人的には、たばこはあまり好きじゃないだけにちと残念です。
所得税の増税はあっさり決まったくせに。。。
もっとも増税したところで、その使い道を誤られたじゃあどうしようもないんですけどね。。。
復興費がシーシェパード対策に回されてるくらいだし。。。
話がそれかけました。禁煙対策に保険証が使える(保険がきく)というCMを見るようになって久しいし、日本社会はかなり喫煙者に優しいようなイメージを持ちます。
今回は、このことについて、経済学的に考えてみましょう。
経済系のためのブログだし、たまにはまともに書いてみたいと思います。
一部の人は怒るかもしれませんね。
「くだらないことに国民の医療費を使うな!」と。
確かに今の日本の財政を考えると、そんなことにまでカネを回している余裕はない、という気持ちはわかります。
ただ、経済学的に考えると、必ずしもそうでもないんです。
とりあえず、たばこを吸うことで肺がんになるリスクがあがると仮定してみましょう(これには賛意両論あるみたいですが、とりあえずここではそう仮定します。)
さて、ある人が国の保険を使って禁煙に成功したとしましょう。
つまり、この人がたばこを吸い続けることによって肺がんになることはとりあえずなくなったわけです。
ですが、その代わりに別の病気にかかって、そこで保険のお世話になる可能性が出てきます。
そうなると、禁煙に保険をつかうという国の政策は、この人にとって成功だといえるのでしょうか?
答えはよく分かりません。この政策が成功だというためには、この人がたばこを吸い続けることで生じる医療費(肺がんの治療にかかるお金)と、吸わなくなったことによって生じる医療費(禁煙のためにかかった保険料+長生きしたことでかかった別の病気の医療費)を比較する必要があるわけです。
つまり、肺がんであっさり死んでくれていれば、かからなかった医療費がかかるわけですから、それが前者を上回るなら、政策的には失敗ということになります。
しかも、これを喫煙者全体で比較する必要があります。加えて、副流煙の存在を考えると、その人の周りで受動喫煙した人たちにかかる医療費まで考慮する必要が出てきます。
そうなると、もはや測定のしかたすら僕にはわかりません。
などと考えているわけですが、こんなことを人に話したら、
「経済学って性格悪くないとできないの?」
と言われちゃいました(笑)。
PS
経済学は決して性格悪くなくてもできます。
編入されるかたはぜひ経済経営系にどうぞ!

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