夏からの合格

私の編入試験における実質的な勉強は、2006年8月1日に政治学の入門講義を受けたところから始まりました。そして私は前大学で経営学部に在籍していて、法学・政治学の知識を全く有していなかったにも拘らず、夏期からの勉強で神戸大学法学部というそれなりのレベルの学校に合格することができました。そこで以下では、まずそんな私の受験生活を簡単に振り返ったあと、わずか3ヶ月程度の勉強で合格してしまった私が受験生活の中で感じたことを述べていきたいと思います。
私は8月から勉強を始めたために、他の人より遅れを取っていることは明らかでした。それにも拘らず法学部の編入界では最難関とされる京阪神の国立大学を目指していたので、とりあえず勉強することを心がけました。その際、何を勉強すればいいのかすらも全く分からなかった私は、先生に大切だといわれた法学・憲法定義集の暗記やターゲットを使った単語力の強化を中心にやるようにしました。
もともと集中力がないのでなかなか勉強に身が入らなかったのですが、そんなときは例えば英語に飽きたら法学概論、概論にも飽きたら憲法、それにも飽きたら定義集……というように、飽きたら別の勉強をすることを心がけることで、少しは対応しました。また、だらだら勉強するのは悪い、とよく言われますが、だらだらやらずに集中もできなくて結局勉強できない、という状況になるのは避けたかったので、できるだけ勉強時間を積極的に確保しようとしました。例えば電車に乗っているときや授業間の休み時間は、ノルマを決めた単語帳をできるだけこなすように心がけました。
私は前大学で1年のときに第二外国語を取っていないのに加えて英語の成績が「良」だったためか、京都大学は書類審査で引っかかってしまったので、神戸大学と大阪大学を受験したのですが、特に神戸大学の試験の出来は最悪でした。1時間目の英語がさっぱり分からなくて、ほとんど訳すことができず、確実に落ちたと思いました。でもそこで帰らずに、なんとか論文の試験をこなした結果、なぜか受かることができたのです。一方、大阪大学の試験では、1時間目の論文で熱く語ってしまいました。そして浮かれて受けた2時間目の英語も、自分の感覚では難しかった過去問と違ってなぜかほとんどうまく訳すことができ、確実に受かったと思っていました。しかし、落ちていたのです。
以上のような受験生活を送ってきた私が感じたのはまず、中ゼミの授業に対して能動的・主体的になる、ということが大切ではないか、ということです。授業をただ漫然と受講するのみならず、それをいかにして自分の中に消化していくか、を考えて突き進めばきっと力はつくと思います。同様に私は、先生に質問したり、遅刻したときに教室に入ったりするのがとても恥ずかしかったのですが、恥ずかしいと思ってやらないことが一番恥ずかしいと考えて頑張りました。今思えばそのようなことも少しは効果があったかと感じます。
また、当日は自分がやってきたことを信じて最後まで落ち着いてやり抜くことが大切ではないかと思います。中ゼミで学んだなら、他の人より力はついています。当日全然できなくても諦めずに頑張れば、私のように奇跡が起こるかもしれません。そして、逆に自分が高得点を取れそうな問題が出たときでも落ち着いて、かっこつけずに当たり前の、普通の、無難な答案を書くことがいいのではないか、と思います。
終わりに、受験生活全体に関して心がけるといいのではないかと思うことを述べます。編入試験を考えている人の中には、大学生の方を中心に以前の受験に失敗したという経験を持つ人が少なからずいるのではないでしょうか。特にそういう人は、自分が大学受験をしたときになぜ失敗してしまったのか、どこが悪かったのかを冷静に判断し、自分の性格の弱い部分を十分に認識して、それと友達になりながら試験対策を行うことが大切なのではないかと思います。そうすれば、よく言われるように編入試験は勉強の成果が表れやすい試験なので、きっと来春には桜が咲くと思います。
編入試験は情報量の少ない試験なので、中ゼミはもちろんのこと、webなどで積極的に最新情報も収集しながら、あと数ヶ月、たったあと数十日、編入という道を自ら選んだ自分を信じて、勉強頑張ってください。
最後になってしまいましたが、私が実質的な勉強期間わずか3ヶ月で神戸大学に合格することができたのは、論文の楽しさを教えてくださり、、法学の基礎知識を植え付け、論文の厳しさを教えてくださった法学担当のの先生方、そして苦手だった英語を「苦手でも何とかなる」レベルに引き上げてくださった英語の先生のおかげです。先生方には感謝してもしきれません。また、私が中ゼミでどの科目を受講しようか迷っているときに積極的に相談に乗ってくださった事務の方々にも本当に感謝しています。どうもありがとうございました。

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