私のこの1年

 私はもともと小さいころからなりたい夢がありました。それを叶えるために東京の有名な大学に合格したいと思い、勉強に取り組んできました。しかし、一般入試では地元の大学の合格のみで、後期入試で何とか東京の大学の合格を得ました。自分の思うような入試結果にならず、落ち込んでいた私に母が編入試験というものを紹介してくれました。
 本来であれば、4月から上京して大学に通いつつ編入試験の勉強をしようと考えていましたが、2020年の4月に緊急事態宣言が出され、入学式に行くことも大学に通うことも叶いませんでした。すべてオンラインの授業に切り替えられ、私は本当に大学生になったのかという疑問さえ持ちました。オンラインの授業が開始されてからも今の自分に満足ができずにいました。コロナの問題があり様々な不安がありながらも私は上京して中ゼミに通い、編入試験に取り組むことを決めました。
 実際に中ゼミに通いだしたのは夏期講習からです。私は社会学系の学部が希望だったのでその授業をとり、英語と小論文を学びました。英語は今までにもやってきましたが、大学受験からのブランクで忘れていることも多かったです。また、小論文は未経験だったので書き方を一から学びました。大学の後期の授業が始まってからも大学の課題と中ゼミの授業に追われながら日々を過ごしていました。
 今年は異例で、明治大学文学部は課題提出により一次審査がされるということでした。私は元々社会学部系の勉強をしていたため、文学部のことはあまり詳しくなかったので先生に相談しながら志望理由書を書きました。私は知識がなかったのもあり、その志望理由書を書くために、映画、舞台、小説、歌劇、バレエなどの様々なジャンルの作品を見ました。その後、小論文の提出課題に取り組むときもさらに他の作品を見たり、今までの作品を見直したり、複数の論文やサイトを見たりと何度も何度も推敲に推敲を重ねて課題を完成させました。また、英語の課題も同様に自宅でできる課題だったので満点だと自分が思えるまで仕上げ、提出期限ぎりぎりに出しました。
 文学部の二次試験の面接対策では志望理由書、小論文のどこから突っ込まれても大丈夫なように自分で質問と答えを考えて暗記していきました。推薦図書も1~2冊新たに読みました。30~40問くらいは対策していたつもりでしたが、当日はほとんど小論文の内容から質問されなかったため答えられなかったという思いでかなり落ち込みました。
しかし、結果は合格でした。実感がなく合格を受け入れるのに数日かかりました。何より、最後の最後までやり続けたことが結果につながったのだと思います。自分より周りの人が喜んでくれる姿が私には一番うれしかったです。正直この編入試験を受けるにあたって一人で東京に来て身寄りがいなかったことはつらかった部分もありました。大学も行けず、バイトも控えていたため東京での友達がほとんどできませんでした。そのため精神的に落ち込んだこともありましたが、なにより、自分の目標のため、そして、その私の背中を押して応援してくれている家族のために最後までやり抜きました。
 一つ成功体験ができたことで、やっと私の夢のスタートラインに立てた気がします。この合格の手助けをしてくださった中ゼミの先生方、特に個別面談でのたくさんのアドバイスは本当に力になりました。ありがとうございました。

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