数か月間を振り返って

 私が編入を考え始めたのは、短大1年の夏頃でした。正直、勉強にはうんざりしていたし、就職をするという選択もありましたが、高校時代の友人が国公立や、いわゆる難関大学と呼ばれる学校に通う中、私は自分の進路に満足できずにいました。明確な目標もなく、単なる学歴コンプレックスで四大に進もうとするなんていい加減だと思われるかもしれませんが、ここで編入を逃したら、私はこの先ずっと挫折感を抱いたままだと思うし、絶対に後悔すると考え、編入を希望するに至りました。しかし、最初は建前だった英米文学を学びたいという気持ちは、英語を勉強する過程で本音になっていきました。編入を決めてからは中ゼミに通う資金をつくるためバイトに明け暮れました。今考えてみると、自分で稼いだお金だから、受験で心が折れそうになった時、そのお金を無駄にしたくないと頑張れた気がします。
 そして、4月から中ゼミに通い始め、本格的な試験勉強が始まりました。私は千頭和先生の英文法、英語長文、荒木先生の添削英語などを受講していましたが、授業では自分が今までどれ程適当に英文を読んでいたかを痛感しました。一学期の時点で、品詞や5文型を意識して読むようになったことは大きかったと思います。中ゼミに通うことの利点は、過去に合格した先輩方の体験談を知ることができるため、どれくらいの要領で勉強に取り組めばよいかを把握できること、各大学の過去問を閲覧できること、多くの受験生が合格するために切磋琢磨しているため、モチベーションを維持できることです。中ゼミでは、緊張感を持ち勉強に集中することができるため、大学の授業が遅くに終わっても、中ゼミに行って少しの時間でも勉強するようにしました。英語は単語・熟語力が基盤となるため、電車に乗っている時や空いている時間は必ずターゲットを開いていました。また、単語・熟語は丸暗記するのではなく、右ページの例文と一緒に覚えた方が、どのような場合に使われるのかが分かるし、長期記憶にもつながります。あとは、授業で勧められた問題集を3周くらいしました。どのように、どのくらいの量をするのかが重要だと思うので、どの問題集をするかは関係ないと思います。
 そして、あっという間に学習院大学の編入試験日になりました。私はその前に受かるだろうと思っていた滑り止め校に落ちていたため、かなり自分自身に失望し、学習院も半ば諦めていました。けれども、今までの努力は無駄にしたくなかったし、何より私は最後の最後で折れてしまい全て台無しにしてしまう悪い癖を自覚していたので、この試験こそはやり遂げようと思ったのです。筆記試験は力を発揮できたと感じましたが、面接時に面接官の方は私の筆記の出来について一度も触れなかったので、私は合格圏内にいないのではないかと感じました(過去、学習院に受かった先輩は筆記を参照しながら面接を行っていたので)。試験後は、次の試験への対策を立て始めており、合格発表も見に行きませんでした。自分が受かったと知ったのは翌日、ポストへ投函された合格通知を見た時です。喜びよりも圧倒的に驚きの方が勝っており、確認のために大学へ電話する程でした。
 最後に、私は受験を通して忍耐力や継続力など合格以上に大切なことを経験できたと感じています。来春からは現状に甘んじず、有意義な二年間を過ごしたいです。中ゼミの先生方をはじめ、支えてくれた多くの方々に心から感謝しています。本当にありがとうございました。

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