これから先の人生のために今を頑張る

 私は大学受験時から、ただ漠然と食べることが好きという理由で農学部への進学を希望していました。農学と一言で言っても様々な分野がありますが、私は幼いころから畜産動物その中でも特に牛が好きであったため、畜産動物が食卓に並ぶまでどのような過程をたどっているのかについて気になり、農学の中でも特に畜産に興味を抱いておりました。大学受験では第一志望校であった国立大学に不合格でした。私立大学で畜産系の学科のある大学には合格をいただいておりましたが、合格した中でも少しでも偏差値の高い大学に進学したいというプライドが勝ち、たまたま併願した理学部生物科のある私立大学に進学しました。浪人は許されない家庭だったので、入学後はやっぱり畜産学科のある大学に進めば良かった、大学院まで方向転換できないのか、毎日毎日そんな風に思って後悔していました。大学1年生の5月ごろ、やっぱり独学でも良いから畜産の勉強をしたいと思い、大学受験時に通っていた予備校の先生に相談したところ、院での方向転換よりも編入が良いと言われました。その代わり今の大学生活を少し犠牲にすることになることや、リスクが高いことも言われました。私は小心者なので自分には無理だと思い、初めは流していましたが、大学1年生の夏休みに酪農大国の北海道を旅行して、私はやっぱり畜産その中でも酪農をやりたい、今のままではいけない、と強く思い、編入試験の受験を決意しました。中ゼミに初めて足を運んだのは9月です。ガイダンスでお話を聞いて、自分にも可能性はあるかもしれないと感じたため、それから勉強を開始しました。志望校も定まっておらず様々な科目に手をつけていたためTOIECもなかなか上がらず、畜産の勉強も進まずという感じでただただ焦るばかりでした。冬に一度きちんと目標を決めようと思い、北海道の酪農家さんにファームステイさせていただきました。そこでの経験で具体的に行いたい研究が見えるようになり、その研究が一番充実して行える広島大学を第一志望校にすることを決意しました。それからは中ゼミにⅡタームから入学して理系小論を受講し、独学でTOEICと畜産を強化していきました。広島大学に必要な科目に的を絞り、本格的に追い込んで勉強を始めました。現在の大学では部活に入っているため、そちらを休部して、バイトは最後まで続けていましたが放課後は最低でも5時問程度は編入の勉強をするという生活に変えました。特に2年生になってからはたとえ2限終わりであろうが毎日0時まで勉強してから帰宅していました。ただただ自分のやりたい勉強をするんだというモチベーションを持って勉強を続けました。大学の友達の何人かには編入のことを話して、とても応援してくれましたが、それでもやはり部活LINEのアルバムに皆の楽しそうな写真が載っているのを見たり、放課後遊びに行く友達を横目に見て図書館へ向かうのは本当に酷でした。大学受験の時も誰よりも頑張ったと言えるくらい努力してきて、今回、この編入試験で報われなかったらどうしようという気持ちで毎日不安と隣り合わせでした。大好きな友達の前では毎日明るく振舞っていましたが、1人になると辛くて泣いてばかりでした。そんな毎日を過ごしていた結果、成果は少しずつ表れました。600台であったTOEICスコアは825まで伸び、小論ではD判定C判定ばかりであったのがA判定を安定してとれるようになりました。成績が伸びていくのを実感するのはとても嬉しく思いましたが、これだけやったから大丈夫だという自信の反面、どんな方々が受けてくるんだろう、倍率も低くはないし、面接できちんと話せなかったら、などと不安に思うことも沢山ありました。迎えた広島大学の入試本番では、小論も自分の最高だと思える解答が書け、面接では練習通り言いたいことをきちんと言えたため、受けた後は自信がありました。大学で合格発表を見て、自分の番号があったとき、これまでのつらかったことが頭の中をよぎり、本当に頑張って良かったなと思いました。友達に報告すると飛びついてきて、本当にすごい、誇りの友達だと沢山褒めてくれました。
 今は来年度の新生活に向けて、畜産の勉強を深めたりTOEICの受験も続けつつ、部活や遊びも充実させています。編入試験を乗り越えたことは、自分の糧となっております。あの時編入を決意して、中ゼミに通って本当に正解だったと思います。編入を希望される方、これから先の人生のために今を頑張ることが大切だと思います。決して容易な道ではありませんが、是非頑張ってほしいと考えております。

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