通信添削コースから編入試験に挑む

 私は、中ゼミに直接通える場所に大学があったわけではないため、通信コースを利用して編入試験の勉強をしていました。以下では、編入を選択した理由、編入試験勉強中の生活、勉強方法、編入に対する率直な感想を述べていきます。 
 まず、編入を選択した理由ですが、正直な話としては大学受験で第一志望の大学に落ちたためです。これは大半の人に当てはまる動機かと思います。その中で、浪人するか、編入するかという選択を迫られ、後者を選択しました。結果的に金銭面では、浪人の場合と比べ4分の1程度で済みましたので、良い選択をしたなと今さらですが言えると思います。
 次に編入試験中の生活です。冒頭でも述べましたが、私は通信生です。さらに実家から大学までの通学時間も往復で5時間でしたので、編入試験の勉強をするとなると、中ゼミに直接通学できる生徒と比べ、かなり劣悪な環境でした。さらに土日は、両方ともバイトを入れていたため、時間に余裕はありませんでした。講義が終わった後は、たいてい図書館へ行き、閉館まで学習するなど、どこかほろ苦い大学生活を送っていたことが自然と思い出されます。
 次に勉強方法についてです。これについては十人十色ではあると思いますが、私は一人発表練習法をとっていました。添削を受けて返ってきた答案を参照した後、何も見ずにその内容を誰かにプレゼンするかのように声に出して説明するといった内容です。少々痛々しい人には見えますが、2つのメリットがあります。1つ目は、自分の理解が甘い所は必ず言葉に詰まるため、一瞬で弱点を発見できることです。2つ目は、答案の模範解答のまま話すのではなく、人に伝えるため、言葉を変換する必要があることです。これにより、自分にとって最も分かりやすい解釈の仕方で説明をするため、一度理解したことが頭から離れにくくなるというメリットがあります。勉強方法は、人それぞれですので、参考になればと思います。
 また、勉強方法に関してもう一つ挙げるならば、編入試験で使用する科目を自分が現在いる大学でとることです。当たり前に聞こえるかもしれませんが、かなり重要な点だと思います。例えば、経済ならば、ミクロやマクロ、英語の編入試験に対し、国際経済学や金融論、財政学や外国文献講読などです。思いのほかこれらの教科は編入試験と対応していることが多いので、現在いる大学の講義の中で編入試験の勉強が出来るというメリットがあります。
 最後に編入に対する率直な感想です。編入試験の特徴は、日程さえ被らなければ、何校も受けられますが、その分倍率は高くなるという傾向があります。実際に自分が受けた所も、3~4倍以上ありました。その中で、いかにして勝つかという部分で勝敗を分けるのは、この2年間でどれだけ自分を過酷な環境に置いて生活できたかによると思います。これは、通信生にとって、最も難しいことだと思います。なぜなら、図書館で勉強するすぐ横で、他学生はアカペラをし、フリスビーをし、ダンスを踊っているからです。そんなアリとキリギリス的状況の中で、自分の信念と執念をメラメラと燃やし続けることが最後までできた者だけが、編入を勝ち取れるのではないかと思います。
 長くなりましたが、私からは以上です。課題をきちんと出すことや、質問をすることはあまりに当たり前なので、省きます。答案が返却されてからが本当の勝負の始まりです。過酷な環境を是非勝ち抜いて下さい。

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