継続は力なり

 今回は合格体験記を書かせていただけるということで、大変嬉しく思います。皆さんにとって少しでも役に立つことができればと思います。私が実際に編入を考え始めたのは大学1年次の授業期間が終わった2,3月頃で、本気で勉強していた期間は4月後半からの約3ヶ月間ということで受験生の中では比較的短いほうだったと思います。私の受験した専門科目は地球科学という、いわゆる地学の1科目だけでしたので、なかなか当てはまる方がいないと思うのですが、参考程度に読んでいただければ幸いです。
 まず受験した二つの大学についてどのように勉強してきたかを書かせていただきます。最初に受験した茨城大学に関しては過去問中心に勉強を進めていきました。というのも、中ゼミに入学したのが受験日のほぼ1ヶ月前ということで、基本この時期は過去問をやるみたいです。しかし、私自身地学は高校時代にもやったことがなく、ほぼ0の状態から始めたので相当つらいものでした。そして数年分の過去問をやりながら、その都度必要な知識を詰め込んでいくという感じで受験日を迎えました。正直なところ、筆記はなかなか自信が持てなかったのですが、実際の試験では過去問と似たような問題や自分の得意な分野の問題が出題されたこともあり、運良く合格することができました。茨城大学の地学は過去問をやっていく中で似たような問題がちらほら見られたので、最低でも5年分以上の過去問に触れることをお勧めします。
 次に受験したのが私の第一志望としている筑波大学です。筆記試験は完全論述式で、2時間という与えられた時間の中でどれだけ自分の知っている知識を論理的に段階的に分かりやすく表現できるかが重要になってきます。そういう面では文章力も必要になってくるので、日々文章を書く練習も怠ってはいけないと思います。茨城大学は過去問を通して傾向をつかむことができましたが、筑波大学に関しては出題範囲も幅広く、なおかつ問題自身の難易度も比較的高いためなかなか対策するのが難しいかと思います。そこで私がお勧めするのが『古今書院 地球環境学』と『古今書院 地球進化学』です。この2冊は筑波大学で実際に使われている教科書で、この本に関係している内容が出題されていると言っても過言ではありません。過去問と照らし合わせてみても、だいたいこの本を見れば答えられるというような印象を受けました。今度はこの本をどう勉強していくかが問題になってきますが、私が実際にやったやり方はこの本に書かれてある重要そうな事柄、あるいは自分で予想してみて出題されそうな事柄の解答を作成して、あとはそれをひたすら覚えることです。私はとにかく書いて覚え、このおかげでだいぶ自信がつきましたが、これはあくまでも一例に過ぎないので自分に合ったやり方を見つけてください。
 私は結果的に第一志望の筑波大学に合格することができましたが、志願者数は少ないものの、その学類の毎年の合格者は1人と非常に狭き門であり、なおかつ私のTOEICの点数は585点と決して高くはない、むしろ低い点数でした。筑波大学合格者の平均的なTOEICの点数は650~700点以上とのことで、自分自身相当厳しいものだと感じていましたし、正直無理なのではないかと諦めかけたことも当然ありました。しかし、絶対に合格できないと決まったわけではありません。どんなに可能性が低くても、筆記試験で取り返せばよいと、当日の試験で満点を取れれば文句なしで合格するだろうと、ポジティブに考えることでより一層勉強に対して気合が入り、合格することだけをイメージして毎日を過ごしていました。その結果、合格という最高の形で終わることができました。なぜこんな短期間で合格することができたのか、私の受験生活を振り返ってみて感じたことは、成果を上げる人とそうでない人の差は、才能ではなく継続できるかどうかだということです。このことは編入試験であればなおさらです。編入試験を受ける多くが大学生ということもあり、当然受験勉強以外にも、学校の授業やバイトなどを並行してやらなければならないと思います。そうなるとどうしても両立するのが難しくなってしまい、なかなか毎日継続して勉強することは容易ではないかと思います。しかし、私の場合はどんなに忙しくても必ず一日2時間以上はやることを意識していました。この心がけが結果に結びついた一番の要因だと感じています。
 私は今まで「努力は必ず報われる」という言葉は間違っていると思っていましたし、今でもそう思います。でも、努力が必ず報われることはなくても成功している人は必ずどこかで努力しています。編入試験は本当に努力次第です。自分の中であの大学に合格したいという目標を立てたら、まずはそこにたどり着くまでに何が必要なのかを考えてください。それが決まればあとは実行します。そして継続してください。この継続することこそが一番重要だと思います。最後にはなりましたが、私の受験生活を支えて下さった方々には心から感謝しております。そして、皆さんのご希望が叶うことを心より祈っております。

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