諦めず、くらいついた勉強は一生もの

 今回、私は晴れて名古屋大学法学部に合格することができました。その体験記を以下に記したいと思います。私は夏休みから中ゼミに通い始めました。短期間で合格したい方や後期からで不安でいっぱいの人だけでなく、これから編入を考えている方にもぜひ見ていただければと思います。
 私が編入を志したのは、大学1年の冬でした。第4志望の大学に通う私は、学歴コンプレックスを抱えたまま過ごしていました。一時は大学生活を楽しもうと考えていましたが、就職のことも考えると今の大学では不安でしたし、レベルの高い学生ともっと交流したいと考え編入を考えるようになりました。最初は上智などを考え、TOEICを受験していましたが、怠惰な私は勉強計画さえも適当にしていたため、全く点数があがらないため、上智の受験は諦めるようになりました。ここで、TOEICを使用する編入試験は受けることができなくなったので、自動的に神戸大学はあきらめざる得ませんでした。独学はやはり厳しいと考え始め、編入の対策をしてくれそうな塾を考えるようになり、実績がある中ゼミを選びました。中ゼミの先生と相談した結果、お金の関係上、後期から入ることになりましたが、やはり前期の人たちにはかなわないのではないかと不安に駆られていました。
 そうはいっても、通年で入れるほど、うちにはお金がありません。そこで諦めるのが今までの私でした。しかし、ないものはないのです。ない、それで諦めていては何もできません。前期の人たちでもみんなが受かるわけではありません。後期からでも通信でも合格する人はいます。私が“合格する”になればいいだけです。そのためには使えるものは何でも使わなければいけません。もちろん、あまりにも図々しい態度は良くないと思います。周りの人に感謝しながら、自分の道を切り開いていくしかありません。私はそう思い、中ゼミの先生に7月ぐらいまで何をすればいいか、具体的に聞き、それを実行しようと考えました。英語は文法や単語を学びなおし、法学や憲法は勧められた新書や有斐閣の法学入門などを読むことにしました。そして、次にどこを志望校とするか、相談しました。
 最初は京大・阪大を考えていましたが、手を広げすぎては勉強することが増え、結局どこも受からないなんてことがあるかもしれないですし、阪大や京大は難しいということで、とりあえず名古屋大を目指すことに決めました。3か月はあっという間に過ぎていき、7月下旬の夏期講習から通うことになりました。専門分野でいえば、覚えることはたくさんありましたし、小論文はどのように書いていいかわかりません。英語は最初の採点はボロボロで心が折れそうでした。周りがみんな賢そうにみえるし、前期組はやはりスタートが違うのではと思ってしまいました。しかし、そんなのであきらめるのかと、そんなことで諦めるほど編入への思いは薄かったのか、今諦めるやつが今後の人生頑張れるのか。そう思い直し、絶対くらいついてやるぞと、自分に条件を課しました。絶対に専門科目系の授業は休まないこと、定期的に先生と面談し、勉強の仕方などが自分独りよがりになっていれば注意してもらうことです。私はとってもめんどくさがりなので、他の生徒より授業は休みがちでしたが、受かる方法は人の数だけあると考え、楽観的にとらえることにしました。自習室の気分じゃないときは、プロントなどに居座って勉強していました。色々な体験談を聞いていると、自習室で○○時間勉強したなどと書いてあったりします。私はそういうのをみて、そこまで勉強していないから落ちるのではと戦慄することもありました。しかし、自分には自分のやり方があるに違いありません。人は人です。自分のやり方を貫こうと考えました。9月頃から過去問も触れるようになりました。名古屋大は小論文が出ます。小論文を先生にみてもらい、私の説き方と答えがどう違うか、解法のプロセスを修正することに一番気を使っていました。過去問にも慣れてきた10月上旬、私はあることに気づきました。なんとここまできて英語の過去問に触れていないのです。これは、と思い、先生に相談し、必死に演習を重ねました。短い期間でしたが諦めてはだめだと思い、頑張って取り組みました。幸運なことに名古屋大の筆記試験に合格していましたが、たぶんぎりぎりだったのではないかと思います。そのせいか、面接ではほかの受験生に比べ面接時間が長かったですし、圧迫面接だったと思います。しかし、私は鈍感なせいか、圧迫と思わず、これは名古屋大と私のマッチングと思い、落ちたら縁がなかっただけと割り切って面接に臨めました。
 こんな私だったので、同じ調子で臨んだ北大は落ちてしまいました。名古屋大に受かる秘訣は何と言われても、私は答えることができません。運が良かったからともいえます。しかし、運というのは自分でつくっていくものであり、ただ待つだけではやってきません。自分で運を呼び込むために努力を重ねる必要があると思います。そして絶対あきらめてはいけません。最後の最後まであきらめず、くらいついてください。そして勉強方法などで不安になったらすぐ先生に相談してください。また、勉強は本当に苦しいものだと思います。しかし、頭を使うことは、一種の筋トレであり、勉強することで脳が鍛えられていきます。勉強して鍛えられた頭は一生ものであり、その意味で勉強は無駄になることはないと思うのです。編入試験は競争相手もいないし、決して楽ではありません。情報も少ないし、周りが楽しそうな情況で勉強し続けなければ、ならないからです。ですが、勉強は無駄にはなりませんし、絶対にあきらめず、周りに感謝しながら、利用できるものは利用し、恥を捨て、くらいついて、なんとしてでも合格を勝ち取ってください。
 私が使用した教材をあげておきます。参考になれば幸いです。英語は、英文問題精講とターゲット、中ゼミの単語集です。特に使用したのは、英文問題精講です。私は書いておぼえるのが苦手でしたので何度も見ることを繰り返し、文法に沿って和訳できるように努めました。問題演習として、法学部の英語の授業で出される問題を解いていました。
 小論文は、時事課題型の授業を大事にしてください。これにつきます。専門科目の勉強法についてですが、中ゼミに入る前までは、一般書を読んでいましたが、中ゼミの授業に出て、レジュメを暗記・理解するのが一番なのではと思います。
 最後に、何度も相談に乗ってくださった熊谷先生、一緒に志望理由書を考えて、励ましてくださった林先生、そして支えて下さった中ゼミの先生や事務の方々、本当にありがとうございました。

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