京阪神北に合格できたのは

 僕は大学受験で高校2年の頃から憧れていた京都大学の経済学部と早慶上智明治に不合格になり、後期試験で千葉大学の経済学科に入学しました。ここでは、時期ごとに、僕の編入学受験についてまとめようと思います。

 一年次は遊びやバイトや一ヶ月程の語学研修をしつつも、公務員試験用のテキストと英語を勉強していました。一年次の2月に中ゼミを訪問し、坂東先生の小論文の講座を受け、通期への入学を決めました。

 中ゼミでは最初に特待生試験を受け、合格はしなかったものの、順位で1位になったため、「大学院英語」と「大学院経済」の受講を許可されました。中ゼミに入り、僕は初めにどの大学を受験するかについて先生方と相談し、北海道大学を受験することに決定しました。

 6月に、北大の過去問を解き始めました。主に大学の講義中の時間に解いていました。簡単だと思いましたが、北大は時間制限が大変厳しく、スピードをつけるのにもってこいでした。中原先生の授業でも、素早く終わらせて、悪くても上から5番目くらいに得点できるようにしていました。

 8月に入り、北大の圧迫面接対策をしました。後の阪大の面接試験ではこれを使い回しました。そして、試験本番がやってきました。英語は大きく難化していました。時間がギリギリになりました。そして、経済学も難しくなっており、絶望しました。スピードも知識も足りないと思いました。北大は、合否発表が当日です。合格発表まで、札幌を歩き回り、緊張でご飯も食べられませんでした。しかし、合格していました。この後、翌日の面接で見事に圧迫され、結局絶望しながら帰りました。この時、他の一次通過者と話す機会を得、一次試験の英語を全て解き終えた人のみが合格していたことを知りました。彼らとは後に京阪の試験でも会うことになりました。

 9月、北大から合格通知が届き、脱力しました。その時は普段通り授業をこなし、中ゼミで配られる過去問集を全て解くぐらいしかしていませんでした。

 10月、北大の入学に必要な単位を全て取得したことがわかったので、千葉大学のゼミ入試と授業を全て切り捨てました。このころから僕は、平日は常に中ゼミに通い、日曜日は完全にお休みの日と決めました。またこの頃、友達とも徐々に仲良くなり、問題の教えあいが増えました。無駄話も増えました。

 10月末、急遽阪大を受けることにしたため、千葉大の経済史のレジュメで勉強を開始しました。完全なる付け焼き刃でした。その他には、公務員試験用テキスト、中ゼミのテキスト、中原先生が出版している英語の問題集、過去問ファイル等を使用して、勉強をしていました。このころも、試験直前にも関わらず、友達が増え、無駄話も増えました。しかし、今思えば、それらのおしゃべりも案外有益だったかもしれません。

 11月、僕は神戸の祖父の家に神戸大学と大阪大学を受験するために泊まり込みました。

 神戸大学の経済学は難化していました。しかし様々な幸運が重なり、ほぼ解けました。北大で培ったスピードが活きたと思いました。英語と小論は差のつかなさそうな問題であったたため、気楽に受けました。神戸大学は受かったと思いました。

 大阪大学は経済学、英語ともに易化していました。経済史も大体書くことが出来ました。統計は0〜5点です。しかし経済も英語も良く出来たので、受かったと思いました。

 阪大の一次終了と同時に千葉へ帰りました。ここから京都大学の試験までに阪大一次の発表があり、合格しました。このころはほとんど勉強する気になれず、テキストを見て、気づいたことをノートに書き込み、英語のエッセイを考えて丸暗記することしかしていませんでした。

 京都大学本番は滋賀の草津にある祖父の家に泊まりました。緊張で眠れず、おまけにとても気温が低かったので体調を崩しました。当日の朝は、体を暖めるために地下鉄東山駅から吉田キャンパスまで歩きました。

 京都大学は、経済学が難化していました。手も足もでていないような、手応えの無いような感覚が続き、絶望しました。英語は、今になって、易化していたような気がしますが、傾向は完全に変わっていて焦りました。スピードにはとても自信があったのに、解き終えることが出来ず、再度絶望しました。帰りは絶望しながら草津の駅から祖父の家まで歩きました。

 気分が落ち込んだまま、阪大の面接を受けます。北大の使い回しなので2、3回面接練習をして、臨みます。このとき、神大の発表があり、受かっていたので多少気分が晴れました。

 阪大の面接は終始穏やかでした。圧迫されている人や、時間が短い人など様々でした。圧迫されていても受かっている人やされなくても落ちている人がいて、よくわかりませんでした。僕は自分が受かったかどうかも良くわかりませんでしたが、受かっていました。

 ここから京大の発表まではとても長いです。しかし、阪大の合格がとてもうれしく、京大の結果がどうであれ気分よくこの受験を終えられると思いました。

 今振り返ると、僕が京阪神北の全てに合格することが出来た、最大の要因は北大を受験し、北大に合格したことにあると思います。あの試験によって、過去問に素早く取り組む必要性、解答するスピードの重要性を思い知らされたからです。また、経済系の編入試験がいかなるものか、それによって概ねつかむことができました。

 最後に、中ゼミで、積極的に経済学を学ぼうと思える授業や、効率よく学べる英文和訳の添削を行ってくれた中ゼミの先生方に心から感謝しています。中ゼミの授業はどれも面白かったです。1年生だった自分が、雪の降る中、思い切って高円寺のこの予備校を訪問して良かったです。

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