夏からの小論文対策

 高校を卒業するときに合格体験記を書けなくて悔しい思いをした私が今こうして大学に合格し、受験体験記を書くことができてうれしいです。

 私は中学の頃は勉強ができる方だったので、地元の中では一番の進学校になんとなく入りました。このなんとなくの決断が、今後の私の人生を大きく左右することになるとは、そのときは全く思っていませんでした。

 高校入学当初は大学に行くとも思っていませんでしたが、周りを見て、私も大学に行きたいと思うようになりました。でも、高校生活が楽しくて真面目に勉強しなくなった結果、見事に受験に失敗しました。浪人するか悩んでいたときに担任だった先生から編入のことを聞き、私はその時から編入を意識し始めました。編入に魅力を感じたのは浪人に比べてお金も時間も無駄にしないからです。悩んだ結果、とりあえず滑り止めで受かった大学に進学することにしました。行きたかった大学ではないけれど、学びたい分野を勉強できるところだったのでいいかなと思っていました。しかし、入学して授業をして、その考えは消えました。

 驚いたのは英語の授業です。高校レベル以下の内容でした。しかもそれに答えられない学生がほとんどでした。もう分かっているものを学ぶ必要はない、こうした授業のために親にお金を払ってもらうのは申し訳ない、そう思って私は編入を目指す決意をしました。

 金銭面から国公立への編入しか考えていなかった私は、とりあえず2年次編入を行っている北大を受けました。受かったらラッキーくらいの気持ちで特に対策もせずに受験した結果、やはりダメでした。しかし、会場に行ってこんなにたくさんの人が編入を目指しているのかと実感し、危機感を覚えることができました。

 それからは、高校の時からの本命校、岩手大学の3年次編入へ向けて準備をしました。外国語の試験がTOEICになるとのことだったので、まずはTOEICの勉強から始めました。475点以上で出願できるので、TOEICについてはあまり心配していませんでした。心配だったのは小論文です。昔から苦手だったので、ちゃんと書けるようになるには予備校しかないと思いました。しかし、お金に余裕がなかったので、夏期講習だけ受けることにしました。

 夏期講習は通って大正解でした。それまで基本の型も使いこなせなかった私が小論文と言えるものを書けるようになりました。最初は添削してもらってもD評価などで悔しい思いをしました。でも、何度か授業を受けて書き方や書くネタを覚えていくと、すぐにA評価やB評価をもらえるようになりました。夏期講習に通っていた時期はともかく何度も小論文を書いて添削してもらいました。毎日何度も繰り返しているうちに、苦手意識もなくなってきました。また、添削コメントで“成長が見られます”など書いてもらえるようになってとてもうれしかったです。

 夏期講習が終わり、本命校の試験を1,2か月後に控えた頃からは、小論文で書けるネタをまとめたノートを作りました。夏期講習が終わってから試験日まで1か月以上日が空くのが心配でしたが、配られたプリントを見直したり、知識を定着させることには必要不可欠な時間だったと今では思います。こうしてほぼ夏から対策を始めた私でも、ずっと憧れていた大学に合格することができました。編入を目指す方は後悔しないように最後まで頑張ってほしいです。応援しています。

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