私の編入試験体験記

受験を終えて今思うことは、私が名古屋大学に合格できたのは奇跡に近いということです。合格発表から2週間経とうとしている今でも正直まだ信じられません。私は志望校の決定が遅かったので、後悔していることばかりで、参考になるかはわかりませんが、これから編入を志す皆さんに、少しでもお役に立てればと思い書きました。

~受験当日まで~

私は総合科生として4月末に中ゼミに入学しました。今の大学で養護教諭を志していたのですが、どうしても国立の教育学部で学ぶことが諦めきれず、編入を決意したのです。順調に勉強は進んでいたのですが、夏を目前に控えた6月の終わりごろ、知人がくも膜下出血で倒れたことがきっかけとなり、医療分野に興味をもつようになりました。もともと人の体の仕組みや機能について学ぶことが好きだったので、散々迷った挙句、作業療法士を目指そうと、名古屋大学を受験することに決めました。しかし、この時すでに出願まで3週間しかありませんでした。初めて宍戸先生と志望理由書の添削を兼ねて面談をしていただいたとき、自分の意思の弱さに気付きました。生半可な気持ちではいけないと思いました。看護リハビリコースの人たちは2月から一生懸命勉強しているのに、私は本当に間に合うのかどうかと不安だらけでしたが、その日から、今まで受講していた講座を教育系から医療系に転換し、名古屋大学への勉強が始まりました(教育の高橋先生、心理の伊藤先生、何も言わずに授業に出なくなり、本当に申し訳ありませんでした。短い間でしたがありがとうございました)。夏期講習は、医療系の科目を中心に受講しました。さらに、大学の休暇を利用して1学期の添削英語の復習に取り組みました。その際、添削で指摘されたところをまとめ、弱点ノートをつくりました。千頭和先生が紹介してくださった文法書についても、同じように間違えたところやあいまいなところをまとめました。小論文は、過去問を参考に、自分なりに本を読み、まとめるなどし、対策しました。過去問は、眞子先生に添削していただき、今後の学習の指標にしました。面接は、すべて宍戸先生に指導していただきました。私はこの約1カ月の間で、宍戸先生の指導がなければ受験まで到達することはできなかったと思いますし、合格もあり得ないことだったと思います。いつも的確で愛情あふれる指導をありがとうございました。

~これから受験するみなさんへ~

これから志望校に向けて勉強していくうちに、このままで本当に間に合うのか、今の実力で合格できるのかと不安に思うときもあるかもしれません。でも、明確な志望理由と、日々の勉強が、少しずつでも志望校に近づけているものだと思います。たとえ思うように進まなくても、一歩一歩進んでいくことが大切だと思います。私は、短い間でしたが「合格か不合格か」ではなく、「自分がどれだけ志望校に近づくことができるか」という意識を常にもつように心がけていました。

しかし、これまで述べてきたように私は受験しようと決意したのが本番の2カ月前だったので、反省すべきところばかりです。たとえば単語熟語に関しては、たいてい英語が受験科目として課されるのが編入試験なので、編入を決めたときから取り組んでおけばよかったと後悔しています。たとえ志望校に迷っていたとしても、求められる英語力に大差はないと思うので、英語は継続して勉強していくことが大切だと思います。

~作業療法学専攻を志すみなさんへ~

参考までに、私は受験にあたって目を通した本を紹介します。すべて丸々読んだわけではなく、使えそうな部分をノートにまとめたりしました。また、作業療法は身体障害、精神障害、発達障害などさまざまな領域に関係するのでそれぞれの特徴について調べたりするとよいかと思います。

①『リハビリテーション概論』

②『だから、作業療法が大好きです!』(三輪書店)

③『作業療法の世界』 特に「作業療法実践12の物語」はとても勉強になりました。(三輪書店)

④『リハビリテーション医療入門』(医学書院)

⑤『発達障害をもつ子どもと成人、家族のためのADL』(三輪書店)

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