中ゼミなくして編入合格はなかった

中央ゼミナールに籍をおいて、編入試験に向けて勉強できたのは非常によい経験だった。特に情報量に関しては、他の予備校よりも群を抜いている。やはり日本では編入学制度は世間一般ではあまり知られていないし、インターネット上で得られる情報も信頼性が低い。よって独学で編入というものは、たとえTOEIC990点や英検1級を持っていても、情報なしでは難しいし、対策も立てづらい。

私は上智大学外国学部英語学科に晴れて合格することができた。上智大学に関して言えば、中央ゼミナールのスタッフ一同の助けがなければ合格は難しかったと思う。その理由は主に二つある。

一つ目は、志望理由書やその他の提出書類の難しさだ。一般入試と違い、それらの書類は合否の判定にある程度関わってくると思われるし、内容が整っていて、自分の研究内容が明確であればあるほど、大学教授にいい印象が与えられる。この点について言えば、特に帰国生や留学経験のある学生は、一般的に英語力自体はあるが、日本語力、または日本語での文章作成能力は、日本で生まれ育った学生と比べると見劣りするのは否めない場合があるので、やはりそれらの弱点を補うために専門家の力は必要となる。中央ゼミナールには志望理由書の添削や、自分の研究内容について専門的なアドバイスをしてくれるスタッフの方々がいらっしゃるので、面談や添削を重ねることにより、精練された志望理由書の作成が可能になる。

二つ目は中央ゼミナールに通うことにより、和訳の技術を学んだことが自分の合否によい影響を与えたからだ。日本の編入試験で英文解釈の問題は避けて通れない。問題は英語力と和訳は比例しないという点だ。事実、いくらライティング、スピーキングなどの実践的な英語運用能力を備えていても、和訳もできるとは限らない。なぜなら、和訳力の良し悪しは日本語能力に深い関連性があるからだ。例えば、英語圏に一定期間以上滞在すると、英文を読む時に、英語を日本語に訳して読むのではなく、英語は英語で理解する習慣がつく。文章の内容は理解でき、それについてエッセイを書くことはできるが、いざ正しい日本語で理解したことを書けと言われても、和訳のトレーニングを積んでいないと非常に難しい。その点、中央ゼミナールには和訳の講義が多く設置されており、先生によっても訳のスタイルが違うので、自分に合った和訳のスタイルの先生を見つけることができ、負担の少ない和訳勉強が可能になる。

以上の点から、中央ゼミナールに通うことは非常に意義のあることであるし、編入に向けての準備を怠ることなくできる。編入試験はつらいことの方が多いし、狭き門であるが、この経験は自分の人生にとってかけがえのないものとなった。

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