8月からの編入準備

 はじめに、この合格体験記を書くにあたり、授業、面接、志望理由書など多くのサポートをしてくださった先生方、様々な用件でお世話になったスタッフの皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 私は2年生の前期、大学で社会学の授業を履修しました。高校時代に筑波大学の社会学類を第一志望としていたため、社会学というものに興味はありましたが、触れたのは初めてでした。専門用語も社会学者も出てこない、社会学で扱うテーマについて説明するだけの授業だったので、専門的に学び始めたのは中央ゼミナールに入った後からです。しかし、初めて積極的に学びたいと思った学問を見つけたのは、その授業のおかげでした。憧れの大学、学びたいこと、今の大学への不満などが揃った結果、編入試験に辿り着きました。
 私が編入試験を受けることを決意したのは2年次の7月、勉強を始めたのは8月の夏期講習からです。同じゴールに向かって、前期からもしくは去年から勉強を続けている人がいることは分かっていましたが、そこに関して嘆いても仕方ない、まずは夏期講習だ、と割り切りました。
 結果として約4か月の勉強で合格することが出来ましたが、独学では不可能だったと思います。編入試験は情報戦とはまさにその通りで、編入試験および専門分野についての知識が豊富な先生方、受験校の傾向を知る手がかりである過去問、実際に受験した先輩方の体験談、模試、自習室などあらゆる面で中央ゼミナールの力を借りました。編入試験に向けて家族は見守っていてくれましたが、実際に努力するのは自分です。その時に志を同じくする人や知識のある先生、スタッフの方が周りにいることで、非常に力強く感じました。もちろん同じ授業を受けている人の中にはライバルもいたのでしょうが、それも含めて独学では感じ得ない刺激です。「編入試験は独学でも合格する」という記事もありましたが、私はそうは思いません。添削やコメントで今の自分に足りない部分を理解し、少しずつ知識を身につけることを繰り返して、ようやく専門も英語も解けるようになりました。一人で勉強していては現状把握すら難しいです。
 中央ゼミナールに入って驚いたこともあります。多くの人が編入試験を併願するということです。私は筑波大学しか受けなかったため志望理由書も過去問も面接対策も筑波大学の分しか取り組みませんでしたが、その分一つしかない目標に向かって集中できました。
 振り返ってみると、編入試験を受けて本当に良かったと思います。高校時代からの第一志望に合格できたことはもちろんですが、初めて積極的に学びたいと思える学問と出会い、それを専門的に学びたいという目標を持ったこと、そのために筑波大学に合格するという理想の未来を自分で切り開けたこと、やればできるのだと思えたこと、すべてが自分の糧になりました。また、時間を忘れて勉強するという経験は初めてで、大学受験の時とは違い、ようやく自分が勉強に真剣に取り組めるようになったと感じたことも、成長を感じて嬉しかったです。
 勉強の仕方についても、自分に合ったものを見つけることができました。例えば、読んだ本などをまとめた自分だけの社会学ノートを作る、英語の長文は文型を書き込んだものとまっさらなものの2種類を用意して完璧に理解するといったものです。今までの私が、自分に合っているかもわからない方法でどれだけ適当に勉強していたのかと驚きました。
 また、試験の準備をする中、様々なところで新型コロナウイルスの影響を感じました。中央ゼミナールでは友達を作ることもできず、昼ご飯を食べる場所も分かりませんでした。しかし、編入試験に関しては良い影響の方が大きかったと考えます。大学の授業がリモートになったおかげで、リアルタイムのオンライン授業さえなければいつでも、例年ならば大学にいる時間でも、自習室に行ったり編入試験に向けての勉強をすることができました。今まで通り大学に通学しながらであったならば移動の距離や手間などで負担を感じてしまい、ここまで勉強に集中できなかったと思います。
 1つだけ、試験を受ける前にやっておけばよかったと思うことがあります。退学手続きの確認です。編入を目指すのであれば、転学や退学についての規則を事前に確認しておくべきだと思います。
 最後になりますが、さまざまな場面でサポートをしてくださった先生方、スタッフの方々、本当にありがとうございました。編入を志す方が合格できることを願っています。

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