最後まで諦めずに前向きに

 東京外国語大学国際社会学部、宇都宮大学国際学部、埼玉大学教養学部芸術論専攻、筑波大学社会国際学群社会学主専攻の 4 校を受験し、埼玉大学に合格、筑波大学に追加合格しました。中ゼミでは個別指導コースにて馬渕先生にお世話になり、社会学を勉強していました。私は今でこそ学力を求められない芸術系の大学に在籍していますが、進学校で高3 の途中までは国立理系大学を目指しており、高1の元旦すらも自習室に通う受験生として生活していました。その経験と比較しても今回の編入試験に向けての受験生活はとても辛いものでした。しかし受かってみると編入試験はコストパフォーマンスに優れたありがたい制度であり、編入試験受験を決意して本当に良かったと感じています。
 編入試験は通常の大学受験と比べると求められる勉強量は少ないと感じます(これは社会学受験においてのみの主観であり、その他法学や理系などでの受験についてはわかりません)。
 それにも関わらずなぜ編⼊試験が通常の大学受験より辛かったかというと、大学受験とは試験問題の性質が異なること(暗記である程度の得点が保証される大学受験、論述口述がメインであり大学受験よりも自分の合格可能性が見えにくい編入試験)と、受験生としての環境が整えにくいことが要因にあると考えます。後者について述べると、大学受験では高校の授業が受験に直結したり、受験が近付けば高校側が行事や部活を控える配慮をしてくれるなど、生活が受験のために整えられることが多いかと思います。しかし編入試験では、こちらの受験という都合はお構いなしに在籍校の授業やテスト(編入試験に関係のない分野)、行事、課題などが課せられます。特に私には在籍大学で実技のレッスンがあり、その練習は受験生といえどサボることは出来なかったため、余計に大学受験時のような環境を整えにくかったです。加えてアルバイトもしなくてはならなかったため、本当に勉強をする時間が取れず、それがとてもストレスでした。
 このように辛い辛いと感じておりかつ満足な勉強が出来なかった自分が 2 校にも合格できた勝因には、中ゼミに通ったことと、これまでに自分はなぜ失敗し続けてきたのかを分析しその原因を改善するように意識しながら受験生活を送ったことの 2 点があると考えています。編入試験は求められる勉強量が比較的少ないと書きましたが、それは編入試験における定石を知っている場合にのみ言えることです。この定石を知れる場所が中ゼミであり、中ゼミに通うことは私の受験成功に不可⽋であったと感じています。私の場合、失敗し続けてきた原因は主に3つあります。完璧主義すぎること、打たれ弱いこと、自分を卑下しすぎることです。これらについて、情報を集めたり周りの人を観察し参考にしたりして改善に努めました。例を挙げると、埼玉大学も筑波大学も、試験前日になっても満足な勉強ができたとは思えず、完璧ではないので当⽇は試験を受けたくないと思っていました。しかし完璧主義をやめる運動の下、とりあえず試験会場に行くことにしました。結果的にどちらにも合格したので、嫌々でも試験を受けて本当に良かったです。
 試験及び合格発表の順番は、冒頭に書いた通りでした。宇都宮大学は受験校のなかでは難易度が低かったので、確実に受かり、あとの 2 校受験のための精神安定剤にする予定でした。なので宇都宮大学の不合格は非常にショックでした。この事は、後の受験に影響し、埼玉大学の受験前後では常に具合が悪くこの頃はいつもエチケット袋を持ち歩いていました。
 「どこにも受からなかったら、かけたお金や時間、労力が無駄になる。良くして頂いている馬渕先生にも申し訳ない。」というプレッシャーがあったのだと思います。宇都宮大学に落ちた大きな原因は、(外大は書類落ちのため実質)初めての編入受験校だったということもあり過度に怖気付いてしまった事だと思います。試験会場に着くと、他の受験生が皆自分より頭良く見えました。特に集団で固まっている中ゼミの総合コース生らしき⼈たちは威圧感があり、とても怖く感じました。また周囲から聞こえてくる会話から、受験生の中には帰国子女が⼀定数いることがわかり、それに影響されて自信を無くしました。試験開始前から既に自信を失い、「どうせ自分なんて受からない」という気持ちで試験を受けました。それが特に面接にも影響しました。病は気からと言いますが、この不合格も気から来たものだと思います。その後の受験では、この反省を生かして何があっても怖気付いたりもう無理だと諦めたりしないように意識しました。次の埼玉大学は、当初は社会学で受験する予定でしたが、出願直前に芸術論専攻受験に変更しました。自分のバックグラウンド的に、芸術論専攻の受験で必要な素養に自信があり、また社会学の勉強が間に合っていなかったことが変更理由です。中ゼミの芸術専門の先生から指導を受ける予定でしたが、不運が重なり叶わずこちらの志望理由等の対策も馬渕先生にお世話になりました。素養はあっても、その魅せ方や使い方を中ゼミで指導を受けることなしでは合格できなかったと感じているので、とても感謝しています。筑波大学は一度落ちましたが、感触から納得しており、埼玉大学の合格に満足してました。埼玉大学での生活の準備を進めていた 1 月中旬頃、筑波大学の追加合格の連絡がありました。想定外だったので驚きましたが、とても嬉しかったです。この 2 校の合格は周りの人に想像以上に喜ばれ、褒めて頂きましたのでとても嬉しかったです。そして何より、自分の中で自信となりました。高校入学以降は特に負け癖がついており、常に「どうせ自分は頭も悪く劣っている」という気持ちでいたので、それが和らいだことは自分にとって大きいです。
 最後にこれから編入試験を受験する方へのアドバイスですが、中ゼミに入るるのも勉強を始めるのも、編入に関することは余裕を持っていったほうが良いです。私は中ゼミに入ったのが 7 ⽉頃と遅く、出願勉強何もかもがギリギリになりとても大変でした。馬渕先生にもたくさんご迷惑をおかけしました。また受験中は病まないように意識的に遊んだり休憩したりする時間を設けた⽅が良いと思います。そして私のように、落ちた大学よりも難易度の高い大学に複数合格することもあるので、最後まで諦めずに前向きに受験生活を送ると良いと思います。

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