変わった一ヶ月

はじめに
 私は中央ゼミナールには夏期講習のみ、一か月ほど通いました。はじめは予備校に行かず独学でやろうと思っていたのですが、漠然とした不安を感じ「お試し」という気持ちで夏期講習を受講しました。結果として、良い先生に巡り合うことが出来中ゼミに通った一か月はとても有意義なものになりましたし、行ったおかげで合格できたと思います。この体験記が、これから編入を目指す方々にとって少しでも参考になれば嬉しいです。

● 編入を目指したきっかけ
 現在の大学はもちろん第一志望ではなく、入学時は「学歴コンプ」を感じていたと思います。自分自身行ってもいいなと思える大学を選んだつもりだったのですが、実際入学してみると「思っていたところと違う」の連続でした。それに加え大学まで時間をかけて通っていたため負担がかかりサークルも思い通りにできず、不満が溜まり入学から2週間で「大学辞めたい」と思うようになっていました。その後何とか持ち直して(サークルにとりあえず入り自分より頭がいい人がいっぱいいることに気づき学歴コンプが薄れました)この大学で頑張ろう!と思っていました。ですが2か月ほど経ったときに授業で一緒だった友達が「編入試験を受ける」と知り、初めて編入ということを知りました。編入試験というものに興味を持つようになりました。経済学部だったのですが、学んでいくうちに経済学よりも日本史が好きだったこともあり歴史学に興味があることに気づき、本格的に学びたいと思うようになりました。そこから本格的に編入試験を目指しました。

● 大学1年の間について
 本格的に勉強はしていませんでした。(遅かったと思います…もっと早く始めるべきでした)1年生の間は大学の勉強とアルバイトが主でした。編入で大学に入り直すとやはり入学金がかかりますし、予備校代、模試代、受験料がかかります。自分のワガママでやり始めたことなので編入に関するお金はすべて自分で稼ごうと決めたのが自分との約束でした。そこで比較的余裕のある1年のうちに編入費用を稼ぎ、2年生になってからはそこまで必死にアルバイトをしないで済むように計画をしました。結果1年終了後までに目標金額をためることが出来、2年からは必死にアルバイトをせずに済みました。アルバイトは週1,2回ほどやっていました。他には情報収集でオープンキャンパスに行き、中ゼミのガイダンスに行っていました。


● 勉強法について(日本史)
 私の志望大学では歴史学(日本史と世界史)に関わる単語を300字ほどで記述する問題がありました。過去問は手に入れていたのでいざ解いてみると、全く書けませんでした。日本史は高校生の時から得意だったので余裕だと思っていましたが忘れている単語もありましたし、まず知っていても詳しく書けない。自分がまずい状況にいることに気づき、とりあえずイチから日本史を学び直しました。まずは高校の時の日本史の教科書をじっくりと読み直し、それが読み終わったら大学の図書館で別の出版社から発行されている日本史の教科書を借りて読みました。教科書も会社が違うと記述も違うので勉強になりました。一通り読んだ後、こんどは重要用語(過去問の用語を中心に)をまとめていくことを始めました。専用のノートを作り、300字ほどでまとめます。ですが教科書の記述のみだと私の場合300字いかなかったので電子辞書を使いました。本当は紙のものを使ったほうがいいと思います。ですが私の場合本格的に用語まとめをしたのが2年の8月、中央ゼミナールの夏期講習を取り始めたときだったので時間が無く、手っ取り早くさまざまな辞典が入っている電子辞書を使いました。まとめる用語を調べ、さまざまな辞書の記述を見比べてメモしていきました。それをもとにして自分で300字以内にまとめることをしました。まとめるときは内容・背景・結果や影響を意識しました。まとめることで少しずつ記述することが出来るようになっていました。

● 勉強法について(専門)
 志望大学では歴史学の課題文を読み、その問いに対して論文を書くという問題がありました。歴史学については初心者だったので対策が全く分かりませんでした。専門論文の書き方を学び、個別面談で先生に歴史学の本を何冊か教えてもらい、その本を読むようにしました。それから、志望大学の過去問となっている課題文の本も読むようにしました。読み始めたのは夏ぐらいでしたが、試験までに4冊ほどは読むことが出来ました。やはりその分野の本を読まないと専門については論文が書けませんでした。本を読むことで歴史学とはこういうものと分かるようになりました。

● 研究テーマの決め方
 一番苦戦したのが研究テーマの決め方でした。研究テーマの決め方もどのようにすればよいかわからず、面接も不安だったため独学に限界を感じ中ゼミに行くことにしました。自分自身でかなり研究テーマを絞り込んだはずだったのですが、初めて面談をした時にテーマが大きすぎるといわれ、そこから絞り込む作業を始めました。自分が何に興味があるのか、個別面談をしていくうえで考え、焦点を当ててやりたいことを決めました。先生に本をいくつか紹介してもらい、5,6冊ほど自分が関心のあるテーマの本を読みました。ある程度本を読むことで、自分が何をやりたいのかわかってきました。研究テーマはまず自分が興味あるテーマについて知らないと決められないので、本を読むことは大切です!

● 試験
 受験者は平年より少し少なめでした。格好はスーツの人が多かったです。筆記試験は例年と同じ形式でしたが、語句もあまり勉強していなかったところが出てしまい、正直不安でいっぱいでした。ですが、とりあえず問題用紙を埋めないといけないと思い、今までやったことを思い出しながら書いていきました。論文については600字ほどと思っていたのですが、字を小さめに書かないと600字は入りきらなかったと思います。私自身、論文は600字も書いていなかったと思います。最後の行までは書きましたが。語句説明についても、同様に字を小さめに書かないと300字はいかないと思います。こちらも300字は書いていなかったと思います…。よくわからない語句が出てしまったので、とりあえずその語句の直接的な説明とまではいきませんが、関係する語句の説明を入れて何とか書きました。こんな感じの筆記試験だったので、正直自信はあまりありませんでした…。筆記試験の結果は、その日の17時に出るので、試験が終わった後は家に帰り、ボーっとしていました。面接練習をしようと思ったのですが、結果が出るまではなかなか手につかなかったです(笑)昼寝をしたり音楽を聴いたりして、リラックスしてすごしました。さすがに17時付近になると緊張で何も手につかなかったです。無事一次試験は通っていたのでよかったです。
 一次試験の結果が出たところで、面接練習と一次試験の自分の解答の復習を始めました。二次の面接では、一次のことを聞かれると聴いていたので問題文の解釈や語句を正しく300字以内にまとめなおすことをしました。
 面接は、面接の控え室にすべての専修の人が集められました。ほとんどの人がスーツでした。面接は専修ごとに行われており、専修によってかなり人数にばらつきがありました。私は比較的早く面接となりましたが、多い専修では2時間ほど待ち時間があるようでした。面接の待ち時間では、自分で作った面接で聞かれることまとめをひたすら眺めていました。かなり緊張していたのでぜんぜん頭に入ってこなかったです。周りの人も本を読んだりしていました。面接控え室まで試験官の先生が呼びに着てくれました。面接室に入り、受験番号と名前を言い、面接が始まりました。試験官は3人で、自分の専攻の先生がいらっしゃいました。面接はかなり穏やかな雰囲気で行われましたが、自身の研究テーマについてはかなり突っ込まれました。自分が教わりたいと思っている先生が面接官の先生の一人だったので、余計に突っ込まれたと思います。面接は終始時間を気にしている様子でした。後半になると、入学後のことをかなり聞かれました。志望理由をうまく答えられた自信がなかったので、不安でしたが受かった今思い返すと、入学後のことをかなり聞かれるということは、見込みがあったんだなと思います。ちなみに、一次試験については自分の場合はノータッチでした。面接官の先生方の手元にあったのも自分の個人情報と現在の大学の成績ぐらいだと思います。15分くらいで面接は終わりました。
 終わってからは本当に開放感でいっぱいでした。とりあえず家に帰って寝ました。
 2日後に合格発表でしたが合格していたのでとてもうれしかったです。編入のことはずっと隠して勉強してきたので、なかなかつらかったのですが、ここまでやり遂げられて本当によかったです。

おわりに
 自分の場合、かなり試験科目も限られておりあまり参考にならないかもしれませんが、少しでも参考になれば嬉しいです。自分が中ゼミに行ったのは1ヶ月半ほどでしたが、この期間でかなり変わることができたと思います。編入試験に挑戦し、自分自身がやりたいことを見つめ直すきっかけとなれました。皆さんも頑張ってください!!

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