編入試験に挑戦して

 はじめて中央ゼミナールを訪れたのは大学受験が終わってすぐの頃でした。大学受験が失敗に終わり、もう一度リベンジしたくて編入試験を選びました。今思えば受験の前の年の4月に中ゼミに行く自分は焦っていたなと思います。粕谷先生にも秋にまた来るようにと言われました。それまではTOEICの勉強はしておくよう助言をいただきました。はじめは新しい生活に慣れるのに必死でしばらく編入の勉強は後回しになってしまいました。受験失敗が尾を引き、最初、乗り気ではなかったキャンパスライフでしたが、いつか編入試験を受けるのだと思いながら頑張りました。
 改めて編入の勉強をしたのは夏休みに入ってからでした。まずTOEICの勉強を年内に終わらせることを目標にして勉強をはじめました。大問別の問題集4冊ほどを3周ずつ、模試問題集も3周ずつ勉強しました。またTOEICだけ中ゼミの夏期講習を利用しました。夏に集中した甲斐あって公開テストで695点を取りました。春のIPテストでは500点だったので嬉しかったです。9月からは学校も再び始まりました。後期では編入と学校の両方の勉強の両立を目標にしました。ところが10月の公開テストでは650点と点数が伸び悩みました。さらに問題集を10周ほど勉強したり、夏期講習の単語プリントをやりこんだりして復習を徹底しました。また英語のラジオを聴いたり、速読対策で簡単な洋書を読んだりしました。12月の公開テストでは755点を取ることができました。この頃、大学生活も軌道にのっていて成績も良かったです。また友達と過ごす時間も本当に楽しくて充実していました。
 春休みにはいってからは専門科目を勉強しました。中ゼミでは第3タームも始まりクラスの人数も増えました。はじめは緊張しましたが、クラスの雰囲気は良かったです。互いに頑張ろうと声をかけ合い、それでも慣れあうことはなく最適な環境でした。この頃、物理の問題集は力学と電磁気で1冊ずつ、数学は微積、線形、微分方程式の問題集を1冊ずつ勉強しました。また授業で配布されたプリントは何度も見返しました。1日5時間程度、問題集を2~3周程度を勉強し、基礎を固めました。
 4月にはいってからは志望理由書にとりかかりました。まず志望動機ややりたい勉強をまとめることから始めました。物理学科を志望していたのですが、具体的な分野は漠然としていて知識不足でした。図書館にこもって物理学の体系や特に素粒子物理学の概要や基礎知識をまとめました。ところが志望動機を考える段階でスランプに陥ってしまいました。最初の動機は大学受験の悔しさでした。しかし今は一緒にいて楽しい友達ができて専門的な授業が進み、心から現在の大学が楽しいと思えるようになりました。今の生活を手放してまで自分は物理科に進みたいのか。自分の幸せは何か自問自答するようになりました。ですが、中ゼミの先生や友達も応援してくださり、家族も経済的負担をかけてもなお応援してくれていたので、自分には最後までやり通す責任があると感じました。
 4月の末からは過去問を解き始め、志望校別の対策をしました。極座標やベクトル解析など必要に応じて教科書を読んだり問題を解いたりしました。5月にはほぼ万全の状態で6月の初旬の入試をむかえました。そして七夕の日に無事合格することができました。
 今思えば編入試験は私にとって大学受験の挫折から立ち直るのに必要だったと思います。また受験勉強をしていく過程で進路や大学で勉強する意義など多くの事を考えるきっかけにもなりました。なにより現在の大学で友達と楽しい時間を過ごし今の自分を認めることができました。たとえ不合格で現在の大学でも楽しかったと思います。中ゼミの先生や家族や友人には本当に感謝しています。

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