私の編入体験記

 今こうして、久しぶりに心穏やかに正月を迎え、体験記を書くことができることを本当に嬉しく思います。そして、これまで私を支え、応援してくださった周りの方々に感謝します。
 私は、幼少時代から行きたかった大学に、現役、浪人、そして編入試験も2度挑戦し、やっと合格することが出来ました。何度もやめそうになり悶々としながらひたすら机に向かっていたこの数年間、私がここまで諦めが悪くなければ他に出来たことは数え切れないほどあったと思います。編入は、犠牲にしなければいけないものもとても大きいです。大学は上手くいけば一度の受験で第一志望校に合格できるものなのに、自分の力不足によって多大な時間・お金・親への迷惑etc…が掛かってしまいました。
 でも、今振り返ってみると、何かに向かって努力し続けた毎日は、血となり肉となって大きな自信につながったのではないかと感じています。今はなんだかもぬけの殼みたいになってしまっていますが、また頑張ろうと前向きな気持ちでいられるのは、長年の夢を実現できたからです。
 私はこの数年間、人生において学歴なんて関係ないという言葉を言い聞かせて過ごすようにしていました。でもそれ以上に、自分の目標に到達できずに、挫折を乗り越えることが出来なかったという事実が本当に嫌で、情けなく感じていました。このままもやもやした思いを抱えて生きていても、これから何か辛いことが起きるたびに惰性で諦めてしまうのではないかと思ってしまうのです。浪人したのに結局現役時代の学力でも合格できる大学だったこと、学部も違うし通学時間が長かったのもあって、なんとしてでも成功体験をつかみたいという気持ちが大きくなっていきました。
 そんなことを考えながら電車にゆられていた入学当初、「もう浪人はできない、となったら編入しかない」とインターネットで情報を集め、編入の予備校なんてあるのか-と問い合わせてみたのが中ゼミとの出会いです。
 何もわからない状態でいきなり電話したのにもかかわらず、勉強方法や試験の傾向を親切に教えてくださり(今思えば熊谷先生が担当してくださいました)、ここで頑張ろう!と、暗かった自分に少し光がさしたような気持ちがしました。通信コースでサポートが手厚い学校はなかなかなかったのと、情報や実績も多かったことも決め手の一つです。
 そこからは毎日、勉強勉強、勉強です。それまでの受験生活で慣れてはいたものの、編入試験は規模も小さく特殊です。周りは大学生活を謳歌している中で、単位を取りながら一人で気持ちを集中させて取り組むのは本当に大変でした。加えて、私は編入に必要な資金は自分で賄うと決めて、最低週三回は塾講のアルバイトをしていたので、中ゼミの添削や大学の実習や課題で忙しい時期は、スケジュールをこなすのに必死でした。そして、アルバイト先でも、周りの仲間は北大の人が多くなんとなく引け目を感じ、採用試験は受かったものの自分が教えてよいのかと不必要に悩んでいました。ただ、バイトに関しては、私の場合幸運なことに、大学の勉強とつながる部分が多いのでやりがいがあり、恵まれていたと思います。同じ受験生を前にして自分の勉強方法を見直すことができたり、大学受験生の英語の内容やベテランの先生が喋っている話が、受験生である自分に役立ったりして、編入試験にもプラスになったのでよかったです。
 大学の友達には、この大学を辞めたいとは失礼な気がして言えず、編入のことは合格するまで口に出していなかったので、サークルにも入らずただ授業に出ているだけの私は、はたから見たら変だったと思います(最近になってこそ「なるほど、おめでとう!」と言ってくれましたが…)。でも私は、編入試験は倍率が高いため不合格後のことも考えるとなおさら、友達付き合いを大切にしたかったので、いかに上手く誘いを断るかや友達から不自然に見えないように内職するかなどを考えながら生活していました。身近に同じ状況の人がいない中で勉強を継続することに息苦しくなることもありましたが、これも編入の大変さなんだと辛抱して、大学では笑顔で何事もないように振舞っていました。しかしやはり、私は精神的に強いほうではないので、長期休暇の時など部屋にこもって勉強しているとよく落ち込むことがありました。昨年度北大の法学部の2年次編入を受けて不合格だったこともあり、もしまた不合格だったらちゃんと生きていけるんだろうかと、とくにこの一年間は不安でたまりませんでした。ただそんな時は、中ゼミの先生に電話し進捗状況を伝えて励ましてもらったり、散歩をしたりして耐えていました。
 具体的な勉強方法に関しては、中ゼミで言われたことをコツコツと取り組めば十分です。でもそれが一番大変です。私は、2年間でハイレベル英語、法学部の課題文型論文、法学概論、憲法、政治学を受講し、夏には一度、高円寺に講習を受けに行きました。通信生は、添削が戻ってくるのにある程度時間がかかるので、大学の夏期休業が終わる前には全ての科目の添削を提出して復習し、アウトプットできるような状態にしておくのが理想的だと思います。      
 専門科目は基本書とテキストを一通り読んで全体像を把握したら、自分が頭に入れきれる範囲でノートを作ってまとめ、論理的に文章を書けるように手を動かす必要があります。私は他学部だったので苦戦しましたが、林先生が状況に応じて勉強方法を教えてくださったので非常に助かりました。通信生は特に、定期的に電話相談することで先生方から的確なアドバイスを頂けるので勉強の指針になります。本番は全くわからないことが出てきても、今ある知識で何か書く!という姿勢が大切だと思います。今年の北大の専門科目は、正直私は問題を見た瞬間にもうだめだと思いました。でも、最後のあがきが合否を決めるという金子先生のお言葉はまさにその通りでした。
 英語は北大の場合に限定して言えば、添削だけでは足りないので、『基礎英文問題精講』を何周かしたら、日頃から英字新聞を読んだり様々な大学の過去問を解いたりして本物の英語に慣れることが必要です。単語は私は『DU03.0』、『速読速聴・英単語Advanced 1000』、中ゼミの専門単語を詰め込みました。また、TOEICを受けたり、(2年次に落ちたときに暫くはもう編入の勉強はやめようと思っていたので)短期留学でカナダに行ってTOEFLの勉強をしたりしたのですが、こういう色々な角度から英語に触れることも、毎年傾向の変わる北大の英語には効果的なのかと思います。
 小論文は、毎日新聞を読んで社説を要約したり、小論文の問題集で法学系のキーワードや論点を覚えて賛成反対どちらでも答案を書けるように練習するのが良いと思います。私は『小論文これだけ!-超基礎編』、『大学入試小論文の完全ネタ本[社会科学系]編』を使っていましたがおすすめです。
 あとは、志望理由書は早めに添削してもらって仕上げること、電話の模擬面接も積極的に利用すること、模試を活用すること、体調管理、が基本かと思います。
 以上、かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。あくまで私の体験談ですが、少しでも役に立ってくれれば嬉しいです。編入は中途半端な気持ちでは上手くいかないと思いますが、とにかく自分の努力と中ゼミを信じて勉強し続けれぱなんとかなります。応援しています!

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