自分を信じ抜く

 私が編入試験の勉強を始めたのは8月でした。あいにく私は海外の大学に通っていたため、他の生徒のように夏期講習や冬期講習などの講習会や説明会に行くことができず、周りの生徒がどの位出来るのかを肌に感じることができずにいました。最初の公開模試では小論文の順位が最下位で満足のいく結果が残せず、その後の模試も依然として順位は低く、合格判定ではDやEを行ったり来たりしていました。

 小論文の先生には圧倒的に知識が少ないと言われていたため、日頃から報道ステーションやNHK7などのニュース番組を観て知識を増やしていました。さらに、そういったニュースに対して、自分の意見を10分200字以内で書くなどの勉強をしてきました。それとは別に、法学部志望だったので、法学に関する新書の、チャプターごとの要約を200字以内で書くという勉強もしていました。私が志望していた北海道大学の編入試験には3ページの長文を200字や300字に要約するという問題があるため、この勉強法は非常に役に立ったと後になって感じました。小論文の書き方(構成)について勉強する際に使用した参考書は東洋経済新報社が出版している『小論文これだけ』である。この本にはいくつか種類があり、今回私が使用したのは超基礎編、法・政治・経済編と人文・情報・教育編の三冊です。私がこの本を勧める理由は、1.どのように論述を展開すれば良いかが具体的かつわかりやすく記されている。2.一つのトピックに対して両方の意見が書かれているからです。例えば、トピックが死刑制度についてで、問いが「死刑制度は廃止されるべきか600字で論じなさい」だったとします。すると、次のページでは廃止すべき理由がいくつか箇条書きでわかりやすく記されており、その次のページでは廃止すべきでない理由が同じように記されています。最後のページでは2パターンの解答例(見本600字小論文)が記されています。言葉で説明するのはとても難しいので、ぜひ書店で手にとって読んでもらいたいです。この本を読んでから、小論文の成績が一気に伸び、本番の試験では8割の点数を取ることができました。

 英語の試験のために使用した参考書は『The Japan Times社説集』とIBCパブリッシングが出版している『日本現代史』である。前者は最近のニュースについて、後者は第二次世界大戦前から現在まで起こった歴史について英語と日本語で書かれています。中ゼミのテキストに加え、この2冊を自分で翻訳し、答え合わせすることで正確に日本語に翻訳することができるようになりました。

 最後に、私が編入試験に臨む上で最も重要だと思ったことは「自分を信じ抜くこと」です。私の場合、通信コースだったので先生や他の生徒に悩みを吐露することができず、帰ってくる模試の結果もいつも悪かったので、何度も挫けそうになったり、自分はなんてダメなのだと思ったりしたことも何度もありました。それでも、自分はやればできると自分を信じ、勉強を続けることで最終的には知識ゼロから合格するに至りました。現在この文章を読んでいる生徒へ、自分自身を最後まで信じ抜く強さを知識と共に身につけてください。そうすれば、きっと来年にはすばらしい春を迎えられるでしょう。

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