就活まっしぐらだった私が…編入を意識してから3ヶ月

 人生、何が起こるかわかりません。私の編入への道は数々の偶然が導いてくれたのだと思います。合格が決まった自分が一番驚いているくらい目まぐるしかったです。また、編入を意識するのが遅すぎて国立大学にまさか合格できるなんて思ってもいなかったので、とにかく嬉しさと驚きでいっぱいです。この場をお借りして、中央ゼミナールの皆さんと高橋先生にお礼申しあげます。

 編入学を意識したのは、短大2年生の6月下旬でした。ちょうど教育実習を終えた頃です。私が教育系を目指しだのはこの教育実習があったからです。大学受験の際も、なんとなく教師になりたい気持ちはあったものの自分には敷居が高いと思い、教育学部などはあっさり諦め、いろいろ考えた末、教職課程を履修できる短期大学に入学することにしました。しかし、短大では1年生の後期には就活が始まり、周りに教師志望の友人が全くいない中での生活で、いつの間にか教師になるという志は完全になくなっていました。そして企業への就職に切り替え、就活に明け暮れる日々が続きました。ところが、短大生の就活のピークと教育実習が完全に重なることを知ります。でも今更教職を辞める決心もつかず、遂に深刻に進路に焦り、ゼミや教職の先生、キャリアカウンセラー、編入志望の友人、先輩など、とにかく情報を集めることにしました。結局、就活と実習と編入、すべてを手にすることは無理だという結論に至り、ますます気持ちが暗くなりました。しかし、そんな中始まった教育実習が結果的に編入への転機となったのです。とは言っても実習で大成功をしたからとかでは全くなく、その逆でした。何の手ごたえもなく、指導教諭には実習前から見放され、日に日に衰えていく自分を感じました。四大生や院生の先輩実習生や親切な先生方、生徒に励まされながら無事に実習を終えましたが、何にもできない、知らない自分にショックを受け、情けなくもなり、それ以上に悔しくて仕方がありませんでした。このように自分への失望と悔しさが編入を決意する強い動機となりました。そして、決意が固まってからはとんとん拍子にことが進みました。

 中ゼミの存在を知っても金銭面で予備校にはあまり頼りたくなかったのですが、高橋先生に出会ったことが何よりも大きかったです。初対面でこの方について行こうとはっきり思いました。まず一度目の面談で、編入の考え方が一気に変わりました。最初はあまりに予想外のことで情報をうまく呑み込めないでいましたが、私が考えていた編入プランがいかに視野の狭いものだったかがわかり、夏期講習からの入学を決意しました。中ゼミに入って一番よかったと思うことはもちろん編入できたことでありますが、それ以上に教師という仕事、子どもたちの現状や未来など、教育という分野に改めて心から関心を持てたことだと思います。受験だし、試験日まで日数も少ないのでもっと傾向と対策に徹底した地味な勉強をするのだと思っていましたが、そうではありませんでした。上手く言えませんが、もっと広い意味での勉強でした。実際、教育系の授業で高橋先生がお話しされる内容、配布される関連プリント、過去問の課題文、紹介される本などが毎回楽しみでした。頭がフル回転して授業後はものすごく疲れるのですが、その感覚がまた私を奮い立たせてくれました。1学期からの方や大学院受験の方々の中に混じっての授業で焦りはありましたが、無我夢中で膨大な課題に取り組んでいたら受験は終わっていた、というのが率直な感想です。受験が終わっても読書の習慣や物事の新しい捉え方などは支えになっています。そういった意味で中ゼミは学びへの姿勢を育ててくれる素晴らしい環境でした。それから恥ずかしながら私は願書提出直前に高橋先生にお叱りを受けまして、それが私の傲慢な考えを改め、編入への意識を変えたのだと確信しています。身内以外で二十歳になって涙が止まらないほど誰かに怒られるというあの経験は正直忘れられませんし、同時に感謝しています。ちなみに、当初は青学の内部推薦しか考えていなかったのですが、これらの経験を通して最終的に締切寸前で青学を受験しないことに一大決心をしました。

  結局、何が言いたいのかというと、一人でぐちぐち悩むのが一番非効率だということです。将来のことだって、編入のことだって初めてのことなんだから自分が誰よりも詳しいわけがないんです。何でも自分一人で解決できると思わないこと、わからなかったら聞けばいいんです。誰のどの情報を信用するかは、いろんな人に訊いてまわるうちに見つかります。だから、せっかく中ゼミに来たなら同じ学部志望の人と友達になり、意見や受験情報を交換し合い、お互いにモチベーションを上げる方が良いと思います。誰かが話しかけてくるのを期待して待つのではなく、自分から声をかけてみることが大切だと思いますし、話しかけられやすい雰囲気を持つことも大事です。私はそのおかげで助かったことが数多くあります。また、先生との面談もなるべく多くした方がいいです。専門分野の先生のお話が聴ける貴重な時間なんですから、この機会を逃すのはもったいないです。とにかく全てが学びに繋がっているんだと感じます。今振り返ると、5月上旬まで就活をし、それから教育実習準備の日々を送り、6月に実習をし、7月は実習レポートや期末試験に追われ、8月から中ゼミの夏期講習を受講し。9月下旬に編入試験という、実に計画性のないスケジュールを歩んできたんだなと改めて思います。ですが、そのすべてが実を結んで今があるんだとはっきり感じます。自分にも言い聞かせていますが、皆さんには是非、視野を広げて些細なことからたくさんのことを吸収して学んでいってほしいと思います。いろんな人や事に感謝して勉強、頑張ってください。

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