大学編入~編入学の成否は…

 4月26日の読売新聞、くらし教育欄に、本当に珍しく編入が取り上げられていました。
「編入学の成否は自助努力に」という名前がついています。実はこの成否は試験に受かる受からないではありません。入学後の話です。
 この記事によると、関西外国語大学では毎年、成績優秀者の3割を編入者が占めるそうで、その理由は「意欲が全く違うためのようだ」ということです。
 編入生の意欲の高さは、中ゼミに出講している大学教員の先生方からも、時折聞いています。いわく、前の方に座って熱心にノートを取っているのは編入生…など。また、旧帝大でも学年でトップの成績をおさめたのが編入生だったという話を聞いたことがあります。
 実際、編入後に中ゼミ生にお願いしたアンケートの結果では、ほぼ全員が「編入してよかった」と書いてくれますし、その理由として多くの学生が「学びたいことに取り組むことができて学生生活が充実している」としています。中ゼミ生に関しては、引き続き大学院に進学する学生の割合が、普通に1年から入学した学生よりも高いのです。
 一方でこの記事では、「後悔している」学生の話ものせています。専門学校からの編入で学力不足でついていけず、卒業に予想以上に時間がかかりそうだとのこと。
 編入試験の科目は、一般的に英語と専門科目。中央ゼミナールでこの2科目をしっかり
勉強した学生から、「履修科目が多くて大変だ」と聞くことはありますが、「学力不足でついていけない」という言葉を耳にしたことはありません。でも、推薦編入や小論文・面接、あるいは面接のみの編入試験で入学した場合には、このようなことが起こりがちなようです。
 この記事では「その後の明暗を最終的に決めるのは周りの助けではなく自助努力」としています。が、私は、受験生が編入後に充実した学生生活を送ることができるように、充分な学力習得をサポートするのも予備校の役割だと思っています。