大学編入~東京外国語大学への3年次編入が変わるそうです。

 東京外国語大学の編入が、平成26年度から変わります。平成24年度に学部改編が行われて、従来の外国語学部から言語文化学部と国際社会学部に分かれて、初めての募集になりますが、それに伴う変更です。
 どのように変わったのかということですが、まず、言語文化学部と国際社会学部は別個の試験となるそうです。試験内容も異なるということですね。
 最初に言語文化学部。3つコースが設置されており、言語・情報コース6名程度、グローバルコミュニケーションコース3名程度、総合文化コース6名程度、合計15名の定員があります。出願資格は今までと変わらないのですが、「言語能力の評価の参考とするため、言語検定試験証明書を保有する者は、提出することができる」とあり、さらに、「地域言語Aとして英語あるいは日本語を指定する志願者は、TOEFL iBT Official Score Report を米国ETS(Educational Testing Service)を通して本学に送付すること」とあります。つまり、英語を履修する方は、TOEFL受験が必須になったということですね。
 肝心の試験内容ですが、これがコースでバラバラでわかりにくい。わかるのは、言語・情報と総合文化で地域言語Aに英語を指定する場合は、TOEFLのスコアを提出した上で、さらに英語の試験もあるということです。それに3コースとも口頭試問があります(昨年まで英語専攻は面接がありませんでした)。言語・情報では「筆答試験(共通問題)」というのもあるそうですが、他のコースには書かれていないので、何と共通だかわかりません。そもそも論文なのか英語なのか…。
 さらに大きな変更は、第1 次選抜(書類選考)を通らないと、2次試験の筆記と口頭試問にいけないことです。そこだけ抜き出してみると次のとおりです。
 「第1次選抜(書類選考)志願書に記載された内容(履修コースと学修計画の整合性、学修計画の実現可能性等)と言語能力証明書等を厳正に審査し、第2 次選抜に進む志願者を書類選考する。」
 つまり、編入学志願書を提出するわけですね。これも、昨年まで英語専攻だけはありませんでした。ということで、言語文化学部については、次をどうぞ。
言語文化学部はこちら
 それから国際社会学部です。こちらは地域社会研究コース、現代世界論コース、国際関係コースの3つがあります。募集は15名。ただし、「志願者は全員、TOEFL iBT Official Score Report を米国ETS(Educational Testing Service)を通して本学に送付すること」とあり、かなりハードルは高いですね。TOEICと異なり、TOEFLは受験手続きから大変です。言語文化学部と同様に、1次が書類審査です。
 試験内容は各コース共通です。「筆答試験は、選択した言語の読解力を測る問題と、学術的な基礎能力を問う日本語の論述問題の2 問を出題する」とあります。
 東京外大と言えば外国語学部で人文系のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、もともと社会や経済を専門とする教員も多く、今回の改編で、そこが明確になったとも言えます。試験内容に日本語の論述が入ったということは、国際社会に関する知識も問われるということですね。
 なお、先ほどの言語文化学部言語・情報コースの共通問題がこれを指すのか、まだ、わかりません。
 国際社会学部については、次をどうぞ。
国際社会学部はこちら
 現状はこのような感じですが、正式な試験要項は6月にでき、上記のアドレスは予告版とのことです。
 総合的にみると、たとえば、今まで東京外大の外国語学部英語課程に編入する場合は、英語の試験対策だけすればよかったのですが 今年からは次のように変わります。
○学部学科コース名を明確にする ⇒ コースで試験内容が異なる。
○TOEFLの対策をする ⇒ TOEICよりも難しい エッセイ(英語での論述力)も必要。
○提出書類をしっかり書く。 ⇒ 1次試験になっており、自分の関心事を明確にしてしっかりした学習計画を作成することが必要。
○日本語での論文作成能力(が必要になるかもしれない)⇒ 知識の習得や答案練習が必要。
 ただ英語ができる…というだけでは合格が難しくなります。とは言え、定員があることを考えると、逆にチャレンジすることがチャンスにつながるかもしれません。
 中ゼミでの対策も十分可能です。関心のある方はご相談ください。それにしても、こんなにハードル上げて、定員が埋まるのか、少々心配です(よけいなお世話ですが(^^;))。