大学編入~面接対策にスマホを!

 今年の夏、連日、10名以上の学生を対象に志望理由書対策、面接対策を行う中で、威力を発揮したのがスマホです。
 大学編入では面接は合格のための最後の決め手です。もちろん、筆記は当然大切です。筆記が全くできなかったのに面接で受かるなんてことは、まともな大学ではあり得ません。でも、逆はあり得ます。筆記はできたのに面接で失敗するケースです。したがって、面接の準備は欠かせません。面接も試験なのです。
 中ゼミでの面接対策は、
①志望理由書を書き上げる
②面接で聞かれる必須項目について回答を準備する
③実際に模擬面接を行う
 という手順で行われます。
 こう書いてあると簡単なようですが、私が指導する場合、まず、①志望理由書を書き上げる…のに、最低5回程度は面談をします。その中で、書く内容についていろいろと話をしたり質問したりしますが、それも面接対策と言えます。
 次に②ですね。面接で必須と言えば志望理由です。すでに志望理由書で書いたから大丈夫と思うかもしれませんが、志望理由書をそのまま暗記して話したのでは、面接官によい印象を与えることはできません。また、自己PRその他の質問に対する答えも考えておく必要があります。この作業で1~2回、人によっては数回面談します。
 そして③。回答さえ準備すればあとは簡単…というわけにはいかないのが面接の難しさです。まずは、準備したことを話すこと自体が、意外に大変です。なかなか覚えられない、途中で飛んでしまうなど、初回の練習ではほとんどの人が「こんなはずではなかった」と思うようです。
 私が面談している方たちの7割は、本番終了後にほぼ想定通りの質問だったと言ってくれます。とは言え、私の質問と一語一句、同じ聞き方を面接官がするわけではありませんし、質問の仕方が少し異なるだけであたふたしていまうことがあります。ですから、臨機応変に対応できるようになることが理想です。
 プラスして、わかりやすく、説得力のある話し方をすることが大切ですが、実際は、早口だったり声が小さかったり、棒読み状態だったり…。
 ③には、人によっては5回6回とかかりますし、私との練習でOKになった時点で、他のスタッフにも面接練習をお願いしています。思いも寄らぬことを聞かれたとき、厳しく突っ込まれたときの対応を練習するためです。
 以上の流れの中で使えるのが、スマホのボイスレコーダー機能です。特に③。自分で聞き返してみることで、客観的に自身の話しぶり、説明の仕方について評価することができます。私が注意したこと、こういう風に話した方がよいと実演したことなどを聞き返すこともできます。そもそも、1回、面談に来たときの情報量は大量で、なかなか覚え切れません。それらを録音しておくことで、何度も確認することができます。最終的に私が「今回はほぼ問題なし」と言った録音分を、面接前に何度も聞き返して、よいイメージ作りをした学生もいました。
 中には、志望理由書の指導からずっと録音する学生も…。冗談も言えませんし、私も少々緊張するので、まあ、私としてはスマホの利用は面接練習の時だけにしていただきたいですが。それから、スタッフとの練習を録音するときは、必ず相手の許可を取ってくださいね。
 今回、多くの学生と面談した結果、スマホを持っていない人はごくわずかで、編入を志望する学生間でのスマホ普及率の高さには驚きました。持っていない人はパソコンを抱えてきたり、わざわざ録音機を買って持ってきましたが、スマホがあると便利ですね。(もっとも、かく言う私は持っておりません…(^^;)。)