最後まで諦めずに前向きに

 私は、2020年度編入学試験において、奈良女子大学生活環境学部生活文化学科、お茶の水女子大学生活科学部人間生活学科、東京外国語大学国際社会学部、大阪大学人間科学部社会学科目を受験し、奈良女子大学、お茶の水女子大学、東京外国語大学から合格をいただきました。中ゼミには通信コースで1年生の10月からお世話になりましたが、正直、ここまでの結果を残すことができるとは思いもしておりませんでした。高校卒業後、地方国立大の医学部に進学し、結果としては来年度から社会学を学ぶことになったわけですが、編入を決めた経緯を含め、勉強内容等簡単に述べさせてもらいます。通塾していたわけではない分、参考にしていただけることがどれほどあるかはわかりませんが、一つ確実に自分の経験を持って言えることは、確実な準備は裏ぎらないこと、大きな進路変更であっても可能であるということです。私自身も中ゼミに入ったころにこうした合格体験記を読んでいつか自分もこんなものをかけたらいいなと思っていましたが、今叶っているようです。気軽に読んでもらえたら嬉しいです。それでは以下に4段落構成で述べさせてもらいます。
1 編入に至った経緯
 先に述べましたように私は大学進学の際に地方国立大学の医学部に進学しました。理系の教科が好きであったこと、医学への漠然とした興味、専門資格のある職業で女性も働きやすいであろうという意識から進学を決めました。今思うと、職業自体への憧れ等があったわけではなかったのですが、高校生なりにベストだと思う進路を選択しました。しかし、入学早々に専門教科の講義が始まり、すぐに「ん?私はこれを本当に将来やりたいのか?」と感じまし た。そうはいっても大学入学後、部活に2つ所属し、バイトに遊びに旅行にと非常に充実して楽しい日々であったので別に毎日、迷い、暗い日々を過ごすようなことは全くありませんでした。そんななか、ひょんなことから大学編入というものが存在することを知り、まだ進路を変えることは間に合うのではないか?調べてみよう!と思ったのです。これは1年生の6月ごろだと思います。その後も自分の卒業後の進路、これから何がしたいのかということは考え続け、「一度しかない人生、やりたいことをやろう、資格があって安定した職業も大切だけど、それで進路選ぶのはもったいない」という考えに落ち着き、夏休みを利用して関東、関西の編入予備校に話を聞きに行きました。そして1年生の10月から中ゼミで単科2科目コースの通信でお世話になることになりました。ちなみに、なのですが、昔から報道関係の仕事に興味と憧れがあり、この憧れを追うことにしました。
2 勉強内容
 1で述べたように、私は同じ系統の学部でのレベルアップのための編入と違い、医学から(中ゼミで最初に話を聞きにいった1年生の夏に、報道関係の職に就くには、やはり社会学系統の学部がよいだろう、とのことで社会学を学ぶことに決めました。正直、当時は社会学という学問があること自体、初めて知ったほどでした。恥ずかしいお話ですが。)というかなり大きな進路変更をすることになりました。編入では多くの方が大学受験のリベンジとして、似た系統の学部で受験することが多いと思います。私自身も大学受験の際は前期で旧帝大の同学部を受験しており、後期受験での悔しい進学ではありましたがこれは編入には全く関係なく、私にとって編入は、進路変更のための前向きな挑戦でした。大学生活がとても楽しく、ストレスを抱えることはなかったのでその分モチベーションを保つという意味では、多くの他の編入生より容易であったかもしれません。1年生の10月から中ゼミに入塾したと述べましたが、最初の添削が25点で返ってきた衝撃は忘れることができません(笑)遅いのですが、私はこの段階で自分は編入のために勉強しようとしている社会学について何も知らないこと、勉強方法が全く分からないことに気づきました。そこで私は実は他の通信制の編入予備校にも入会しました。中ゼミの通信コースは添削が中心ですが、新しく入会した予備校は自宅PCでの受講が中心の予備校でした。そして私は中ゼミでの課題のテーマに合わせて受講しながら文献、入門書専門書を読んでまとめ、小論文を書いてもちろんのこと一度では合格せず、模範解答をみながら足りない知識を補い、、、といったサイクルを繰り返す勉強法でやってきました。理系の勉強しかしたことはなく、なおかつ大学でも医学を学んでいるわけなので、正直、自分の得意分野や勉強方法がつかめてきたのは編入の勉強を始めて半年以上たってからかもしれません。今、これを読んでいる方の中に、必死で勉強しているのに、力がついているのかわからない、これであっているのかわからないと悩んでいる方がいれば、もう少し、そのまま続けてみてください。もちろん先生方に相談しながらですが、論述系は型を覚え文献を読んで、知識を入れたうえで書いて書いて書きまくらなければ力はつかないと思います。以下に簡単に各教科別に学習内容をまとめます。
・専門教科(社会学)
 格差 少子高齢化 労働・雇用 ジェンダー 地域社会 環境問題 グローバル化 裁判員制度 教育 情報社会 科学技術 貧困 マスメディア 国内政治 といったテーマについて①受講②入門書専門書文献を読んでまとめる③論述し添削 という手順で勉強しました。予備校に二つ入塾していたためにトータル70回以上専門論文を書きました。800字から2000字ほどでまとめましたが、分量の調整ができるようになったのも半年以上たってからです。6月に奈良女子大学の試験があったために2年生の四月から受験までは特に少子高齢化、労働・雇用、ジェンダー等の分野を掘り下げて勉強しました。中ゼミの先生方に各分野のおすすめ文献を伺い、各分野5冊以上は目を通したと思います。
・小論文 
 1年生の10月に入会した単科二科目コースでは専門教科と小論文の勉強を兼ねているようなところがありましたが2年次の7月から入会した単科三科目コースでは別に小論文を取りました。専門教科と別に小論文の科目があったのは大阪大学のみで、阪大受験のために小論文を取っているようなところがありましたが、結果としてはこの準備のおかげで東京外国語大学の共通問題は対応できたようなところがあります。あとにも述べますが、併願校が多く対策する必要があるものが多かったために、常にたくさんするべきことがあり、時間を無駄にせず取り組むことができました。その結果、問題に対する対応力を身に付けることができたと思います。
・英語
 中ゼミの全訳は一度ノートにすべて書き写し、全訳し、解答用紙に清書して添削してもらっていました。中ゼミでの添削の他に英語の長文30題ほどと文法系、各大学の過去問数年分にとりくみ、すべてテキストには記入せず(復習できるように)ノートにまとめていきました。あわせてノート5冊分くらいにはなったと思います。東京外国語大学では1次試験にTOEICのスコアが必要なため、TOEICは公式問題集を大学の図書館にあるものすべてやりました。10冊は超えていたと思います。
3.勝因の分析
 これまで、編入に至った経緯とおおよそ試験までに取り組んだものについて簡単に述べてきましたが、もしかすると今読んでいらっしゃる方のなかには、こんな量をこなしたのか!?と驚いた方もいるかもしれません。確かに私は前期で旧帝大を目指せるくらいの勉強は高校でもしてきましたし、勉強の習慣が全くない(そのような人がいるかはわかりませんが)人間ではありません。ですが、2年生の四月までは部活もバイトも2つずつしていましたし、これは驚かれるかもしれませんが、1週間に空きコマが2つしかなく、毎日1限から5限までみっちりあるようなとてもハードで専門性の高い授業を受けていました。私は編入をきめた段階で、地方にいるから通塾できない、在籍学部が忙しいという2点を言い訳には絶対にしたくないと思っていました。ですから、部活もバイトもすべてお休みし、大学の授業以外は編入の勉強に専念できるようになった2年生の4月以降は毎日5限が終わって家に帰り食事を済ませたら、すぐに学校に戻って図書館で12時過ぎまで勉強していました。(図書館は24時間空いていたのはとても助かりました)そのようにして持ってる時間をすべて投入したのは勝因の一つだと思ます。(とはいっても友人と食事に行ったりと息抜きは必須でした)また1年生から2年生になる春休みを利用して受験する全ての大学に足を運び、自分で情報を集めました。新聞は1年間購読し、毎日読んでスクラップしました。また、奈良女子大学と東京外国語大学ではそれぞれ研究フォーラムやオープンクラスに参加しました。結果としてはこうした熱意を評価していただいのだと思います。
4 これから受験される方へ
 編入に挑戦するのは少数派でしかもなかなかの狭き門です。成功するのかという不安やモチベーションをどうやって保つかなど、勉強以外の面でも課題が多いものではあります。ですが、挑戦を決めて本気で合格をつかみたいという方は全エネルギーを投入してください。中途半端な取り組みで合格できるようなものではありませんが、受験される全ての方が本気で取り組んできた方でないことは事実です。丁寧に確実な努力をすれば結果は出ます。編入経験者としてこれから受験される方の成功をお祈りしております。

タイトルとURLをコピーしました