筑波に落ちて受かった話

 自分が筑波大学を受験しようと思ったのは、高校1年生の7月に筑波大学に行ったときに「筑波大生になろう!」と思ったのがきっかけでした。やりたい研究ができる研究室があるから、研究施設が充実しているから、といった具体的な理由ではなく、ただ筑波大生というブランドが欲しかっただけでした。時が過ぎ、高校三年生の受験。だれよりも筑波に行きたいを思っているのだから、絶対受かるだろうと意気込んで臨みましたが、センター試験は大失敗、二次試験も見事に散り、滑り止めの大学で不本意な大学生活を送ることになりました。

 いざ入ってみると親しい友達ができ、部活やサークルにも加入し、大学生活は楽しく、充実していました。しかし11月の中旬に文化祭が終わり、「大学生なのにもうやることがない。このままみんなと同じように単位を取って、みんなと同じように研究室入って就職し、同じような人生を歩むのか…。自分はこのままでいいのかな?」と思うようになり、入っていた部活やサークルを思い切ってすべて辞め、受験を決意した。12月の出来事でした。

 まず筑波大学の受験科目に合わせて物理、数学、そしてTOEICの参考書を買い、冬休み中解き続け、3月から志望理由書を書き始めました。しかし、いざ書こうとしても全くかけませんでした。今まで自分は筑波大学に入ることが目的だったのでそのあとのことは何も考えていなかったのでした。そこから「自分はなんのために勉強していたのだろうか、勉強なんて無意味じやないか」と考-えるようになり、勉強に手がつかない状況が続きました。

 もちろん、その時期に受けたTOEICは失敗。もうこれは駄目だと感じ、スクールカウンセラーに助けを求め、なんとか勉強には手がつく状態になったものの、この時すでに、4月中旬。時間もない状態でどうしたら受かるだろうかと考えた結果、中央線沿いに大学があるので、そこから通える中央ゼミナールの理数総合コースに通うことにした。

 受験まで残こり3か月ということもあり、非常に焦りを感じていましたが、数学の江川先生の授業、物理の石川先生の授業がとても分かりやすく、復習をきちんとすれば受かると感じ、受験勉強は順調に進みました。また、粕谷先生に志望理由書を添削してもらい、面接対策もしてもらえたので受験が近づくにつれて自信が持てるようになり、そして最高の調子のまま受験を迎え、見事合格しました。

 きっとこの記事を読んでいる人の中に、受ける大学のブランドが欲しいからと編入試験を受けようと思っている人がいるかもしれない。それで仮に入れたとしても入った後はどうでしょうか?目標がなくなってしまい、最悪の場合編入で入ったことを後悔するかもしれない。だったら十年後、二十年後、その先を見据えて編入試験を受けてほしい。考えていくうちにきっと自分の進むべき道が分かると思う。それが今いる大学かもしれないし、全く考えもしなかった大学かもしれないし、今まで自分が行きたいと思っていた大学かもしれない。

タイトルとURLをコピーしました