ご迷惑をおかけしました

 私は優柔不断で、嫌なことから逃げてきました。もとの大学にも、やりたいことも明確に決まっていないまま、受験戦争から逃げるように入学しました。しかし、そこでは生物化学系の学習ができるということで、生物学が好きだった私は入学直前まで、「そこまで外れてはいないかな」、「学習していくうちにやりたいことを見つけよう」と思っていました。

 そして、入学後数日授業に出ました。ふたを開けてみれば、現実は化学ばかりの毎日でした。生物は化学の半分でした。自分の勝手な理想と現実の違いに悩みながら過ごしていました。いつしか、大学の友達と話すことが通う目的になりかけていました。

 そんなとき、かっこよすぎるゴリラや新種の生物発見のニュースを目にしました。周りを気にせず生きる生物たちを見たとき、幼かった頃の自分を思い出しました。毎日カードゲーム、テレビゲームに没頭していた日々。テレビのヒーローに憧れ、筋トレを始めた日々。そして、新種発見を夢みて生物や確認生物図鑑を眺めていた日々。親に怒られても、いつまでも自分の世界から出られなかった日々。まさにそんな生物たちと同じように悠々自適に生きていた日々でした。その後、今の自分を見てみると…身動きできないようでした。親に迷惑をかけてまで、やりたいことではないであろうことをしている日々は本当に愚かでした。そこから、幼かった頃の自分に背中を押してもらうようにやりたいことを真面目に考えてみました。その結果、テレビのヒーローや新種発見の探検隊のようにはなれないけど生物の生態を調査する人にはなれる、なりたいと思いました(その過程で新種を発見することもあるかも…)。そして、生物学メインの大学への編入を決意しました。大学入学後に決意したこともあり、試験日まではおよそ半年でした。毎日、大学の課題と編入の勉強、時々大学のテスト勉強をしました。もちろん大変でしたが、やりたいことが見つからなかった日々に比べればむしろ充実した毎日でした。しかし、夏を越えたころから少しずつ「本当に受かるのか…」と不安になってきました。そんなとき、1回目の電話での面接練習を行ってもらいました。設けられた時間の半分で終わってしまい、残りは勉強状況や趣味の話などを聞いていただきました。たった数分の会話でしたが、編入のことを知り尽くした中ゼミスタッフさんとの会話は本当に良い精神安定剤になりました。また、電話だと相手の顔色等は分からないため気軽に話せました。もちろん試験本番が生身の人間に話す、ぶっつけ本番となるのはデメリットと言えるでしょう。しかし、自分は電話面接でリラックスさせていただいたおかげで、本番では型にはまった返答はできるだけ避け、面接官を笑わせる余裕までできました。本当にありがとうございました。面接会場に入ったときは誰だって緊張します。電話面接では、自分のリズムをつくる練習は最低限しておきましょう。どの学校でも、同じように編入学を志した人たちがライバルである分、筆記試験はあまり差がつかないものと思います。面接を疎かにせず、しっかり対策しておきましょう。あまり奇をてらいすぎると面接官に深掘りされた際、返せなくても困るので注意です。しっかりと練っておきましょう。私の時は、面接では志望理由書に書いたことを中心に、もとの大学で学んだことや楽しかったことなどを聞かれました。あくまで個人的な推測ですが、おそらく編入学後にきちんと毎日通学できるか、退学をする可能性はない人物かを見ていたのだと思います。悪い印象を与えないよう笑顔で返答するように意識しましょう。

筆記試験は、生物は教科書の応用がいくつか出ましたが、条件は皆一緒であるので教科書の範囲をやっておけばよいでしょう。それに加え、中ゼミの問題で十分対応できました。

 英語は、中ゼミのスタンダードで十分です。全訳が多いので、熟語はしっかり見ておいたほうがよいです。筆記試験の際、試験官が咳払い、ため息などをしていました。ただの風邪だったのかもしれませんが…もしかすると受験生の精神面をみていたのかも。

 長々書いてきましたが、最も言いたいことは1つです。それは、一番苦労しているのは自分だと勘違いしてはいけない、ということです。編入学を志す場合、家族は受験者の数倍苦労します。それは、身体面ではなく、主に心の面です。そのことをしっかり心に刻み、後悔のないように自分の決めた夢に向かって日々頑張ってください。

 中央ゼミナールスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

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