ジョシ的コミュニケーション

ジョシ的コミュニケーション

こんにちはバラックです。
「私太いしー」
「えーそんなことないじゃん。細いし」
「細くないよ、腹とかやばいよ」
「全然細いじゃん!」
というような会話。これは女子の皆さんならばわりと普通に耳にする類のやりとりではないでしょうか。女子ならば「細い」といわれたら「太い」という。これは世間を生き抜く上で当たり前に身に付けておかなくてはならない会話テクニックです。
しかし、ポイントなのは謙遜側ではなく、むしろ「細い」というほめ側にあります(細いというのがほめ言葉かどうかはまずおいておいて)。女子的コミュニケーションでもっとも顕著なのは、「ほめ」にあるのではないかと。
例えば冒頭の会話。これは実はさらに続きます。「私太いし」と言った子に「細いよ」とほめ返した子が、「私の方が太い」と返します。すると最初の子はどう反応するかというと、「えー○○ちゃん全然太く無いじゃん、やせてるよー」とゼッタイに、ゼッタイにほめで返すのです。
もしここで「そうだね、○○ちゃんは顔も丸いし足も太いし、おなかもくびれがないよね」と言い放ったらどうでしょう。コミュニケーションは破綻します。女子的コミュニケーションはとにかく相手をほめる。そしてそれとセットになるのがそのほめに対する謙遜です。そしてそのほめ→謙遜の立場はすぐにでも逆転します。ほめられた場合にはすぐに謙遜してあいてのほめを否定したあげく、ほめてきた相手をほめなくてはならないのです。何と言う高等テク。
ちなみに冒頭の会話、アメリカ人やインド人相手でも通用するのが不思議です。ほめを引き出す謙遜、「私は足が短いから」に対しすかさず「そんなことない、あなたのスタイルはファインよ!」とほめで返す。太ってる、細い、私の方が太っている、いやあなたは太ってないという会話をインド人と繰り広げたときには思わず「この会話はユニバーサルなのだろうか」とつぶやいてしまいました(それを聞いていたインド人男性は大爆笑していましたが)。その後の検証でブラジル女性とはこの「ほめ」と「謙遜」と「ほめ」の会話パターンが成立しにくいということがわかりました。ブラジル女性は自分の容姿に自信満々、誇らしく思っているからだそうです。
そしてこのほめあいは、相手との仲のよさを図るひとつの目安ともなります。本当に打ち溶け合っている友人同士の場合、むしろほめあいではなく冗談交じりのけなし合いが発動します。さきほどの「そうだね、顔も丸いし足も太いし」といったような言葉を普通に相手にぶつけるのです。相手も傷つくことはありません。むしろ突っ込みともいえるような返しに対し、さらなる謙遜(ボケ)で答えるか、あるいは突っ込み返すか「××ちゃんは確かに細いけどバランスが悪いよね」(ただしこの場合、指摘するポイントが相手も了承済みのお約束でないと破綻します)
私は圧倒的にほめあいコミュニケーションが苦手です。がんがん毒を吐いていきます。そしてそれを許容しあえる友人関係こそがもっとも心地よいものと感じます。だから社交的なコミュニケーション相手から突然のほめがはいるとそれに反応するのにこまってシドロモドロ。ここでほめ返したら見え見えもお世辞みたいになてしまって、本当に自分は相手のことをそう思っているのにそれが伝わらないのではないかと無駄な心配を・・・
こういうことを考えていると世間から浮いてしまうことだけは確かです。
男性同士のコミュニケーションを見ていると、あまり面と向かってのほめは無いように思われます(ほめといっても目の前の人を決してほめないということではなく、コミュニケーション潤滑油としてのほめ)だからおぎやはぎのような互いのほめあいがネタとして成立するのでしょう。
しかしまあ私もいい大人なわけですし、そろそろほめ上手になってもよいころです。がんばってほめテクを磨きたいと思います。そしてそれと同時にけなしテクもさらにレベルを上げていきたいです。
あ、でも皆さん心配しないで下さいね。私は基本正直なので、面談中のほめは本当のほめですよ!けっして潤滑油ではない、かもしれません。
さて来週3月13日日曜日は「進学ナビ」が開かれます。社会学系では4人から5人人気大学合格者を呼ぶつもりです。これから編入を考えている方、編入をするかしないか迷っている方などお気軽にふらりと立ち寄ってみて下さい。素敵な合格者と素敵な先生方がお待ちしております。

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