日本での就職活動

留学生の中には、日本で就職することを希望している方も多いと思います。今回は、日本における就職活動について紹介します。エントリー・シート(ES)の書き方などは、別に勉強する機会があるでしょうから、ここでは他の話をしましょう。

日本の大手企業の採用方法は、全国型採用(日本全国あるいは全世界で転勤があるコース、総合職とも呼ばれる)と地域型採用(ある特定の地域内でのみ転勤があるコース、一般職とも呼ばれる)に大別されます。全国型の場合、採用試験は面接が中心で、採用が内定するまで、3~5回程度いろいろな階層の社員と面接が行われます。地域型の場合、筆記試験(SPIと呼ばれる適性試験など)と面接の両方が重視されますが、筆記試験の成績が一定程度に達しないと、面接に進めない会社が多いようです。大手企業の場合、全国型・地域型とも競争率は数十倍に達することもあるので、十分な準備が必要です。地域型を志望される方には、まず筆記試験対策をしっかりされるようお勧めします。

全国型では、上記のとおり、面接が重視されます。その時に聞かれることは、大学での活動内容が中心ですが、その中でもっとも大切なのは、「学生時代も含め、人生において、何かを計画し、実行し、その結果を検証して、次の計画に活かした」という体験を生き生きと語れるかどうかということです。地域型の面接でも、この部分を見ます。

つまり、計画→実行→検証→計画というサイクルを自分で動かしたことがあるという経験の有無が重要です。経験の分野は問われないので、卒論を書く過程でそれを実行したとか、サークル活動を活性化するために何かをしたとか、あるいはバイトの仕事を効率化するために何かをしたとか、具体的に語ることがポイントです。仕事に就いた後に必要とされる能力は、まさに上記サイクルを動かすことなので、企業の採用担当者は、このあたりの素質の程度を見極めようとするのです。

数回の面接を通過すると、役員(企業の経営者クラス)面接にたどり着きます。この段階以降の合否は、ダントツの優秀者を除けば、ある程度、人としての相性や運に左右されるという要素が大きくなるように思います。したがって、最終的な合否に一喜一憂するのは、あまり意味がありません。

就職活動でアピールする題材が不足していると感じている方は、大学院進学によって自身の価値を高めてみるのも一計ですよ。

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