70代経営者の半数が後継者未定だという問題!

「日刊工業新聞」のサイトにこのような記事が掲載されていました。

東京商工会議所が実施した「事業承継の実体に関するアンケート調査」の結果によると、事業承継が困難となっていて、今後の事業継続に疑義が生じている企業が多いとのことです。

特に経営者が60代の企業で約7割、同じく70代の企業で約半数が承継問題に直面しているといいます。経営者の年齢から承継問題の解決が急務となっていることが推測されます。長年に渡り経営努力を行なってきた結果が、後継者不在のため廃業というのでは残念過ぎますね。

黒板とチョークを使う仕事をしていた人なら、誰もが記憶しているのが「羽衣文具」の廃業問題です。羽衣文具は、羽衣チョークを製造販売していたメーカーです。本当に素晴らしいチョークでした。折れにくく、クリアに書け(弱視の方にも文字がよく見えると評判)、きれいに消えて、手も汚れなく、書き心地はなめらか。本当に最高のチョークでした。そんな羽衣文具も2015年に後継者不在で廃業となりました。(リンクはこちら

世界中で惜しまれ、多くの教育機関が数十年分のチョークを買いだめしたというウワサが流れているほどです。もちろん中央ゼミナールにも大量の羽衣チョークが隠されています。もったいなくて、たまにしか使っていませんが(笑)

話がそれました。

事業を継続させていくためには、後継者を計画的に育てていかなければいけません。特に個人・小規模事業者において、事業承継は最重要課題の1つと言えるでしょう。長い時間をかけて育ててきたサービスや技術は守り抜きたいですよね。

一方で、後継者がいるからといって安心できるわけではありません。「会社は2代目が潰す」という言葉は、経営コンサルタントの中では有名です。もちろん逆もまた真なり、でもありますが。

最近、中央ゼミナールの入学相談で、父親から事業を承継するためにMBAへ進学したいという相談が増えてきています。今まで経営に関する勉強をしたことがないので、事業承継をするために勉強する必要性を感じているとの相談です。社長であるお父様と一緒に来校される方や、お父様の事業計画書を持参して相談に来られる方、それは入学相談ではなくただの経営相談では?というような方、様々な方がいらっしゃいます。

国内MBAでは、事業承継のために勉強したいという動機を歓迎しています。早稲田大学を始め、多くのMBAで「事業承継者入試」が設定されています。事業承継が決まっている方、MBAで実践的な経営力を身につけて、会社を大きくしていきませんか?

中央ゼミナール 国内MBA受験コース

カテゴリー: MBA思考で時事ネタを考える パーマリンク