教育系大学院Q&A

大学院に行かないと、教師になれないんですか?

そういうわけではありません。今回の答申では、大学卒相当で「基礎免許状」を取得することができると明示されました。この免許状で教員として採用されることは可能です。ただし、早期に大学院修士課程修了程度の「一般免許状」を取得することが求められています。

「一般免許状」は、教員採用直後に初任者研修と連携・融合した修士レベルの課程の修了により取得することもできますし、教員採用後一定期間のうちに修士レベルの課程等での学修により取得することもできます。

教員として採用後に「一般免許状」を取得することは可能です。

それでは、教育系大学院に進学する必要はないのではありませんか?

そうですね。すでに教員採用試験に合格されている方の場合には、あえて採用試験合格を蹴ってまで、大学院に進学する必要はないかもしれません。

ただ、この制度が導入された場合、修士課程を修了した方が学校現場では増えるわけですから、まだ採用試験に合格されていない方の場合には、修士課程を修了するというのも一つの選択肢になるのではないでしょうか。

大学4年生です。教員免許は取得見込みなのですが、教員採用試験は不合格でした。来年4月から、臨採か講師をするか、大学院に進学するか、迷っているのですが。

今年の採用試験に不合格だった方の場合は、大学院に進学された方がよいかもしれません。正規任用でない場合、その種類にもよりますが、採用試験での優遇措置があるとは限りません。筆記試験等が免除されるような勤務形態での採用であれば、臨採や講師をしながら採用試験の準備をするという選択肢もあるでしょうが、そうでない場合は、今後の制度を見越して、修士課程修了相当の教員免許を取得しておかれた方がよいかと思います。

社会・公民の教員免許を持っています。採用試験になかなか合格できないのですが。

中学社会、高校公民は、教員免許所有者の数も多く、採用試験は常に高倍率です。この試験を突破するのはかなりの難関だと思われます。

どうしても社会・公民でなければならないという強いこだわりが無いのであれば、他の教科や小学校で採用試験を受験された方が、合格には近いかもしれません。

他の教科や小学校の教員免許は、大学院で取得することができます。まったくゼロから教員免許を取得することもできます。

複数の教科の教員免許を持つことって、実際に可能ですか。

はい。それほど難しいことではありません。同じ校種であれば、教育実習に行く必要もありません。

複数の教科の教員免許があると、採用試験で有利なことがあるのでしょうか。

はい。自治体によっては、特例選考を行っているところがあります。

例えば、埼玉県では、3教科以上の教員免許状を取得している場合には、一次試験の筆答試験が免除され、論文試験と面接試験に変更されます。

すでに教員免許をお持ちの方も、大学院で他教科の教員免許を取得して、採用試験を受験していくという方法もありますよ。

特別支援学校教諭免許状は取得しておいた方がよいでしょうか。

はい。特別支援教育に関わる内容は、特別支援学校に勤務しなくても、すべての教師に持っておいてほしい内容です。最近注目されている発達障害の子どもたちは、多くが通常学級に在籍しています。通常の学校の特別支援学級の担任や通級指導教室の担当になることもあります。すべての教師に特別支援教育の基礎的な内容は知っておいてほしいものです。

特別支援学校の教員免許を持っていることで、採用試験の特例選考が行われている自治体もあります。特別支援学校教諭免許状も大学院で取得することができます。

従来は、大学院で教員免許を取得することはそれほど容易なことではありませんでした。けれども、ここ数年、教員免許取得のプログラムを実施する大学院も増え、ゼロから教員免許を取得したり、複数教科、特別支援学校や他の学校種の教員免許を取得することが容易になってきました。

このような制度をうまく活用して、教師になりたいという皆さんの夢を実現していってほしいと思います。