志望理由を作ること

志望理由を作ること

こんにちは、バラックです。つい一時間ほど前の雷がたいそうひどく、いつ中ゼミに落ちるのかとびくびくしていました。
私は一年ほどアメリカの中西部に住んでいたことがあるのですが、そこはトルネード、竜巻の多発地帯で、竜巻以上にしょっちゅう雷嵐警報が発令されるほどの雷地帯でした。幸い私が住んでいた時に大きな落雷はありませんでしたが、日本に帰ってきてから数年後、ホストファミリーから
「雷が落ちて家が燃えてなくなりました」
の手紙をもらった時には大変な衝撃でした。怖いですね。昔から口伝えられている怖いもの代名詞「地震雷火事おやじ」の前者3つは確かに本当に怖いということを痛感する今日この頃です。怖いおやじというのは最近めったに目にすることも耳にすることもなくなりましたが(でもそれはいいことなんじゃないかな、と個人的に思います。怖いのと威厳があるのと人間的に立派というのは全部別ですよね)
この前も書きましたが、そろそろ「志望理由書」というものについて考え始めなくてはならない時期がきました。そこで今日はこの志望理由書についてその何たるかをちょっとだけ説明したいと思います。
志望理由書とは、編入する際に大学に提出する「私はこんな理由であなたの大学に入りたいのです。そして入った後はこんなことを勉強したいです」という意見表明のような自己紹介のような書類なんですね。
もちろん大学によって書式は違いますし、提出がないところもあります(法政や名古屋など)。しかし書式が違っても書かなくてはならない基本的な内容は一緒です。そして提出がなかったとしても面接で聞かれることは志望理由書に書くことですから、面接試験があるかぎり、志望理由書に書く内容を考えてあげる必要があるんですね。
さて、その内容とはどういうものかというと、基本的には次の4つです。
①なんで編入したいのか 編入を志した理由、動機、きっかけ
②入った後何の勉強がしたいのか 学習・履修計画、研究テーマ
③なぜその大学か 編入にあたってその大学を選んだ理由
④将来の進路
になります。
面接でもこれらは絶対に聞かれる内容ですので、とにかく①~④までの内容を作りこんでおくことが大切です。それをしっかりまとめて文章にして書いたものが志望理由書になるというわけです。
では具体的にどういう内容になるのだろうか、と思われるでしょう。そしてほとんどの方が①を書こうとしてつまずきます。動機?なんだろう?・・・・かけない!となっちゃうんですね。
そこで発想の逆転です。
最初に①を考えるのではなく、先に②を考えるのです。ようは、「何を学びたいのか」「何の研究をしたいのか」という「やりたい内容」を考えてあげるのですね。それは自分の頭の中をのぞくだけでなく、これまで学んできた社会学の本やノート、プリント、その大学のホームページやパンフレットに乗っている授業紹などをくまなく見ながら、ぼんやりと掴んでいきます。
やりたいことが見えてきたら、それについて知識を集めます。専門的・学問的な知識だけではなく、それがその大学で学べるのか、それと関連する授業はどんなものがあるのか、などなど。
そこまで出来たら、さてここで初めて①に戻ります。自分がやりたいことをやりたいと思ったきっかけを①に書いてあげればいいわけです。
例えば「やりたいこと」が女性とメディアというテーマだとします。そこで女性とメディアをもうちょっと掘り下げて、「働く女性」というイメージがどうメディアで作られているのか、そしてそれを人々がどのように受け取っているのか、また働く女性の実態は、などを研究したい具体的な内容にします。そうしたら、それと関連しそうな授業を探します。例えば「現代社会論」「現代社会と労働」「メディア論」「ジェンダー論」など。おお、なんとなくいけそうな流れですね。
そうしたら、今度は女性とメディア、あるいは働く女性とメディアというテーマにいたった理由やきっかけを探します。例えば社会学の授業で性別役割分業について学ぶ→しかし男女共同参画が押し進められ、女性も当たり前のように短大や大学を卒業した後就職する→メディアでは働く女性のイメージがたくさん映し出される一方で、家庭内労働をするのは女性というイメージも多い→社会学やメディア論を専門的に学びたいと編入を決意!
のように、ざっとでいいので流れを作ってみてください。ここまでできたら後は早いです。文章としての体裁を整えてあげればよいのです。
なぜその大学なのかは、大学のパンフレットをよく読んで、ここが魅力的、ここがいい、と思えるところを書いてみましょう。その際自分の研究テーマとの関連があると書きやすくなります。ジェンダーが強いとか
将来は、一般企業でも公務員でも構いません。自分が自信をもっていえる進路を明確に書きましょう。
それと大切なのは、自分がやりたいこととして選んだテーマについて、自分でもしっかり考えを深めておくことです。それを事前にしておくだけで、面接での答えの深さが全く変わってきます。
過去の合格者の方が面接で、メディアと性別役割分業というテーマについて話をしたとき、最近では男の人が家事をしているCMとかも多いよ、との突っ込みを受けたそうです。例の香りのいいボー○ドのCMですね。
彼女はすかさず、「でのあのCMでは男性は職場で洗濯をしている。家庭の中でしているわけではない。女は内、男は外という図式のままだ」とすぐに反論することができたそうです。彼女の見事な切り返しに面接官もぐっと黙ってしまったとか。もちろん彼女はその試験に合格しました。
長々と書いてしまいましたが、これが志望理由書を書く上での流れになります。中ゼミの皆さんは途中の段階でも構いませんのでがんがんスタッフのところに見せに来てくださいね。先生と議論する中で自分の考えだけじゃなく興味や理解も深まったりしますよ。

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