コンゴで。

コンゴで。

こんにちは、赤い実です。
暑かったり寒かったり激しいですね。
みなさん、体には気をつけてください。
さて「リプロダクティヴ・ヘルス/ライツ」というのを知っているでしょうか。
人間の生殖システムに関するあらゆる側面において、
身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態にあることを目指すためのものです。
人々が安全で満ち足りた性生活を営むことができ、
子どもを持つか持たないか、いつ持つか、
また、何人持つかを決める自由をもっていることを意味していて。
1994年のカイロ国際人口・開発会議で採択された文章に基づいて作られたものです。
通常、女性の権利やジェンダーの問題において触れられることの多いものですが、
今、この権利がある民族の将来にも関わる問題となっています。
コンゴの少数民族であるピグミー系アカ族が、
近い将来消滅してしまう危機に陥っています。
そこには様々な問題がありますが、
その一つに人口増加の要である、
妊産婦と乳児の死亡率の高さが挙げられます。
森林の奥を主な生活圏にしている彼らは、
ほとんどの場合出産もそこで行うことになります。
民族の中の伝統や慣習とのかかわりもあり、
それらを変えることは困難でしょう。
けれど、民族そのものの未来がかかっている現状を前に、
上記のリプロダクティヴ・ヘルス/ライツの活用が有力視されています。
女性・家族・民族・伝統・慣習・・・
このニュースには社会学的なテーマが多分に含まれています。
日本に中で生活しているとあまり実感のない少数民族問題ですが、
国境を越えた人々の意識のありように思考を拡げることも、
社会学・文化人類学が求められる重要な責務であり、魅力です。

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