風評被害。

風評被害。

放射能という目に見えない脅威が次第に影響を強くしています。
日本国内はもちろん、海外まで。
中国ではネット上(たぶん)で放射能に関する「デマ」を流したとして、
当局が拘束という手段を取る事態にまでなりました。
いやはや、中国!
ところで「デマ」は似たような意味で「風評」とも言い換えられます。
そして「風評」は「被害」と合わさって、
「風評被害」という四字熟語で使われることが多いようです。
この「風評被害」、実は社会の情報化と密接なかかわりがあります。
もちろんどんな規模であれ、地域社会があって言語があれば、
「噂」は流れますし、それによる影響も少なからずあるでしょう。
けれどその規模が様々な境を越え、拡大し「被害」にまでなるには、
やはりテレビやネットなどが大きな役割を果たすことになるのです。
情報の真偽を判断する術を持たない人々が、
簡単に影響力の強い情報にアクセスできるために、
単に範囲の拡大だけでは済まない問題を生むことになります。
これを防ぐためには情報の送り手と受け手との間に、
しっかりとした信頼関係があることが欠かせないわけですが、
今のところそれは期待できないでしょう。
それこそが情報化社会の特徴のひとつでもあるわけですから。
何気なく触れる日常的なものについて流されるあらゆる情報。
範囲が広がることで、小さな一滴が及ぼす波紋はどんどん大きくなります。
私たち一人一人が選ぶ行動が誰かの人生を狂わせるかもしれません。
けれど、誰だって自分や自分の大切なものを守りたい気持ちはあるわけで、
それを責めたり否定することはできません。
「デマ」や「風評」にどう対処するか。
人任せにせず、自分自身で情報を集め、考える力が問われる時代です。
NS

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